事業内容
三相電機株式会社は1957年創業のモータ・ポンプ専業メーカーで、東証スタンダード市場上場。当社および連結子会社5社で構成され、モータ・ポンプおよびモータ応用製品・部品の製造販売を主力事業とする。
半導体製造装置向けポンプが主力用途であり、生成AI関連需要の拡大を背景に受注が増加している。国内製造拠点に加え、中国上海に現地法人(上海三相電機有限公司)を持ち、国内外の顧客へ製品を供給する。
2026年2月には加西三相電機株式会社を新設し、金属製品加工事業を取り込むなど、グループ内製化を強化している。主要顧客はSMC株式会社(売上高比11.1%)など産業機器・半導体装置メーカーが中心。
ビジネスモデル
モータとポンプの設計から製造・販売までを一貫して手掛ける垂直統合型ビジネスモデル。グループ各社が部品加工・組立・ステータ製造等を分担し、コスト効率と品質管理を両立する。
顧客要求に応じたカスタム設計対応力を強みとし、半導体製造装置向けを中心に高付加価値製品を供給することで収益を得る。売上高経常利益率を経営指標として重視し、販売価格見直しと原価低減を継続的に実施している。
企業の強み
半導体製造関連向けPDH型ポンプにおいて使用可能液温範囲の拡大を継続的に進め、市場の新プロセスへの対応力を高めている。2026年3月期の半導体製造装置用ポンプ受注は想定を上回り、ポンプ部門の販売実績は前年同期比118.0%増と高成長を記録した。
岡山三相電機・新宮三相電機・サンソー精工・上海三相電機など複数の連結子会社が部品加工・組立・ステータ製造を担い、グループ内で一貫生産体制を構築。2026年2月には加西三相電機株式会社を新設し、石野製作所の金属製品加工事業を取り込むことで内製化をさらに強化した。
構造・流体・磁場等のCAE解析技術と評価装置を組み合わせた厳密な検証プロセスを運用し、過酷な使用環境下でも高信頼性を有する製品開発を実現している。研究開発費は当連結会計年度で470百万円を投じており、特殊ポンプや応用ユニット製品など新分野への技術展開も進めている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高推移:2022年3月期17,099百万円→2023年3月期18,619百万円(ピーク)→2024年3月期17,667百万円→2025年3月期16,030百万円(底)→2026年3月期18,292百万円(前期比14.1%増)。営業利益は2025年3月期に69百万円まで急減したが、2026年3月期は794百万円へ急回復(前期比約11倍)。
外部要因として生成AI関連需要を背景とした半導体製造装置用ポンプの受注増加が想定を上回ったことが主因。経常利益は863百万円(前期比532.4%増)、親会社株主帰属当期純利益は568百万円(同380.0%増)。
営業CFは1,711百万円と前期302百万円から大幅改善。2027年3月期は売上高18,800百万円・営業利益1,300百万円を予想。
成長戦略
半導体市場の成長取込みとユニット製品・新規顧客開拓による収益多様化
生成AI関連を中心とした半導体製造装置メーカーの設備投資増加に対応し、半導体製造装置用ポンプの供給体制を強化。2026年3月期は受注が想定を上回り、売上高・利益ともに大幅回復を実現した。
環境変化に対応すべく販売価格の見直しと原価低減に継続的に取り組み、売上高営業利益率を2025年3月期0.4%から2026年3月期4.3%へ改善。2027年3月期予想では更なる利益率向上を見込む。
モータ・ポンプ応用ユニット製品の製品企画・開発を通じて新規顧客を開拓し、特定顧客・用途への依存度を低減する収益構造の多様化を目指す。製品の満足度向上と新たな顧客への提供を継続推進。
半導体製造装置市場の更なる成長に備え、生産体制の強化と原材料・部材の安定調達に向けた取り組みを継続。地政学リスクや供給混乱リスクへの対応として調達の安定化を図る。
最終更新: 2026年7月19日

