設備投資動向による業績変動
エレクトロニクス事業・メカトロニクス事業の業績は顧客の設備投資動向や景気変動に大きく左右される。新製品開発により業績変動の緩和を図っているが、将来需要の的確な予測や時宜にかなった新製品投入が常に実現できるとは限らない。実現できない場合、業績変動の緩和のみならず事業及び業績全般に影響を及ぼす可能性がある。
サプライチェーンの途絶リスク
一部原材料・部品は特定サプライヤーへの依存が残っており、事故等のコントロール不能な要因により調達が困難となった場合、生産能力が低下し業績に影響を及ぼす可能性がある。また、中東情勢をはじめとする地政学的リスクの緊迫化により物流混乱・部材納入遅延・エネルギー価格高騰が発生した場合、顧客への供給責任不履行や原価上昇、需要減少につながるリスクがある。複数購買や購買ルートの多角化等の対策を講じているが、完全な排除は困難な状況にある。
製品競争力・新規開発リスク
ニッチトップを目指した独創的製品開発を推進しているが、新製品のタイムリーな市場投入ができない場合や市場に受け入れられない場合、販売機会の喪失と研究開発投資の回収困難が生じるリスクがある。国内外の競合企業が性能・価格面で優位な製品を開発・上市するリスクも常に存在し、競争優位が脅かされる可能性がある。研究開発と高付加価値製品開発への注力により競争優位の維持を目指している。
為替変動リスク
海外売上高比率は2024年3月期38.0%、2025年3月期38.3%、2026年3月期37.6%と高水準で推移しており、為替変動が財政状態及び経営成績に直接影響を及ぼす。メカトロニクス事業では大幅な為替変動が原材料費・売上高の両面に影響し、海外関係会社の業績も円換算時の為替レートにより影響を受ける。必要に応じてリスクヘッジを検討しているが、完全な回避は困難である。
情報セキュリティ・サイバー攻撃
サイバー攻撃の高度化・多様化が社会問題化する中、取引先・当社グループの機密情報や個人情報が漏洩した場合、信用低下・法的責任の発生・事業への影響が生じるリスクがある。対策としてゼロトラスト実現に向けたIT基盤整備、不正アクセス対策・マルウェア対策・デバイス管理・ID管理・データ漏洩対策を組み合わせた認証・認可基盤を構築している。セキュリティ人材育成の強化にも取り組んでいるが、リスクの完全排除は困難な状況にある。
製品品質・製造物責任リスク
5事業(エレクトロニクス・メカトロニクス・ケミトロニクス・コンポーネント・半導体デバイス)にわたる製品において、生産工程の安定性や収率への影響から欠陥品の出荷を完全に排除できる保証はない。製品欠陥が発生した場合、製品回収・顧客賠償に多額のコストを要するとともに社会的信用の失墜を招く可能性がある。製造物責任保険に加入しているが、最終的な賠償額を十分にカバーできる保証はなく、ISO9001認証取得と月度品質確認により低減に努めている。
公的規制・輸出規制リスク
国内外で事業を展開する当社グループは、輸出制限・関税・通商・独占禁止・特許・環境リサイクル等の多様な法規制の適用を受けており、各国・地域の規制変更に適時対応できない場合、生産活動等に支障が生じるリスクがある。規制を遵守できなかった場合、事業活動の制限・社会的信用の低下・当局からの罰則等が発生し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。規制動向の情報収集、社内規程整備、継続的な社員教育により遵守に努めている。
繰延税金資産の回収可能性
将来の課税所得の予測・仮定が変更され繰延税金資産の回収が困難と判断された場合、繰延税金資産が減額され財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。直近の業績動向を踏まえた慎重な検討の結果、繰延税金資産を取り崩し法人税等調整額に9億2千3百万円を計上しており、業績悪化時には追加的な取り崩しリスクが残存する。将来の課税所得予測の不確実性が高い局面では特に注意が必要なリスクである。
人材の確保・育成リスク
技術開発力・生産力・販売力・経営管理力の各分野において基幹人材の確保・育成が事業継続に不可欠であるが、必要な人材を確保・育成できない場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。社員教育・研修の実施と有能な人材確保への取り組みを継続しているが、労働市場の競争激化を背景に確実な確保を保証できる状況にはない。
減損損失・財務制限条項リスク
固定資産の時価が著しく低下した場合または事業収益性が悪化した場合、減損損失が発生し財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。また、コミットメントライン契約等の一部借入金には財務制限条項が付されており、抵触した場合には事業・財政状態・経営成績に影響を及ぼすリスクがある。退職給付費用についても年金資産の運用環境悪化により数理計算上の差異が生じた場合、費用及び債務が増加するリスクを併せて抱えている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

