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株式会社NITTAN

6493東証スタンダード輸送用機器

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株式会社NITTAN6493

事業内容

株式会社NITTANは、乗用車・二輪車・トラック・バス・汎用製品向け小型エンジンバルブを主力に、船舶用エンジンバルブ、精密鍛造歯車、バルブリフター等を製造販売する自動車部品メーカーである。国内(秦野・山陽)を本拠に、台湾・米国・インドネシア・タイ・中国・ポーランド・ベトナム・インド・韓国に製造拠点を持つグローバル企業集団(連結16社・関連5社)を形成する。

主要顧客はHonda Development and Manufacturing of America(売上比11.9%)をはじめとする国内外の自動車・二輪車・造船メーカーであり、内燃機関部品の安定供給を通じて幅広い産業を支えている。

ビジネスモデル

NITTANは自社開発の製造技術を海外子会社・関連会社に技術ライセンス供与しながら、各国拠点で現地生産・現地販売を行う多拠点製造モデルを採用する。売上高の約80%を小型エンジンバルブが占め、舶用部品・歯車・その他が補完する。

コスト上昇分の販売価格転嫁(価格適正化)と高付加価値製品(軸中空エンジンバルブ等)の拡販により収益性を高める構造を志向している。

企業の強み

台湾・米国・インドネシア・タイ・中国・ポーランド・ベトナム・インド・韓国に製造拠点を持ち、複数拠点による供給最適化を実現している。2026年3月期の小型エンジンバルブ売上高は41,476百万円に達し、欧州向け中空エンジンバルブ増産やインド拠点への設備投資732百万円など、成長市場への積極投資を継続している。

次世代型冷媒封入中空バルブの開発や水素・代替燃料エンジン用バルブの顧客提案を推進しており、欧州・国内向け中空エンジンバルブの受注増加が2026年3月期の小型エンジンバルブセグメント利益3,841百万円(前期比63.2%増)に貢献した。研究開発費は年間624百万円を投じ、技術優位の維持に努めている。

2026年3月期末の自己資本比率は46.3%、流動比率224.3%、当座比率141.6%と財務基盤は健全である。営業キャッシュフローは7,784百万円と前期(4,304百万円)から大幅増加し、現金及び現金同等物残高は11,565百万円に達した。

長期借入金を中心とした安定的な資金調達体制を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益3,998百万円(前期比165.2%増)は、①舶用部品の火災復旧に伴う収益性回復(前期損失453百万円→利益352百万円)、②北米拠点の収益正常化、③コスト上昇分の販売価格転嫁、④円安の為替換算効果という複数要因の重なりによるもの。一方、歯車セグメントは依然損失(△163百万円)が継続しており、構造的な収益改善には至っていない点は留意が必要。

2027年3月期の会社予想は売上高56,000百万円(前期比8.4%増)に対し、営業利益3,800百万円(同5.0%減)・経常利益3,800百万円(同14.1%減)・純利益1,800百万円(同19.2%減)と減益見通し。2026年3月期に計上した投資有価証券売却益593百万円等の特別利益が剥落することが主因とみられる。

新和精密グループの連結化(2026年6月予定)による売上寄与が下支えとなるか注目される。

北米拠点では米国の通商政策(関税)による受注減少・転注影響が発生しており、2026年3月期の北米売上高は9,238百万円と前期13,043百万円から大幅に減少。中国市場の需要低迷も継続しており、アジアセグメントの収益性に影響を与えている。

これらの外部環境リスクは2027年3月期予想にも反映されておらず(ホルムズ海峡封鎖影響も未織り込み)、下振れリスクとして投資家は注視すべき。

成長戦略

NC10達成に向けICE高度化・EV新規事業・M&Aの三軸で成長加速

軸中空エンジンバルブ等の高付加価値製品の受注拡大と販売価格適正化を継続推進。2026年3月期に国内外で価格転嫁を実施し営業利益率7.7%を達成。HEV・PHEV需要継続を背景に内燃機関部品の安定需要を取り込む。

電動化に時間を要するインド市場向けに設備投資を追加実施し、高付加価値エンジンバルブの安定供給体制を構築。ニッタンインディアテックと新和精密グループの連携強化によりインド事業の継続的拡大を図る。

韓国の持分法適用関連会社・新和精密株式会社(バルブリフター製造販売)の株式を16%追加取得しマジョリティ化。2026年6月1日付で株式取得予定。北米・インドでの販売拡大とグループシナジー創出を目的とする。

xEV・異業種領域向け新規製品の商品化を推進。一部製品ではすでに受注を獲得しており、横浜キャピタルとの事業提携を活用した海外成長投資を投資規律・収益性を意識した形で着実に推進する。

基幹システム刷新等のDXを通じた製造プロセスの見える化・トレーサビリティ強化、自動化・省人化投資による生産性向上を推進。QMS再構築による品質リスク未然防止と不良率低下により収益力強化を図る。

最終更新: 2026年7月19日