事業内容
株式会社不二越は1928年創立の総合機械メーカーで、機械工具事業(工具・工作機械・ロボット)、部品事業(ベアリング・油圧機器)、その他事業(特殊鋼・工業炉等)の3セグメントを展開する。子会社51社・関連会社2社を含むグループで、2025年11月期の連結売上高は235,903百万円。
主要顧客は自動車メーカーや産業機械メーカーで、国内は直販および国内販売会社経由、海外は現地販売子会社を通じて販売する。海外売上高は119,938百万円と売上高の約50.8%を占め、グローバルに事業を展開している。
ビジネスモデル
1938年に素材から製品までの一貫生産体制を確立した強みを活かし、特殊鋼等の素材から工具・ベアリング・ロボットまで自社製造する垂直統合モデルを採る。国内は自動車メーカー等の大口需要家への直販と市販ルートを併用し、海外は現地販売子会社網を通じて販売する。
岡谷鋼機が売上高の12.9%を占める主要販売先であり、自動車・産業機械・建設機械分野の設備投資サイクルに業績が連動する構造を持つ。
企業の強み
1928年の創業以来、工具・工作機械・ロボット・ベアリング・油圧機器・特殊鋼を一社で手掛ける総合機械メーカーとして独自のポジションを確立。2025年11月期の研究開発費は総額5,439百万円(機械工具事業2,800百万円、部品事業1,955百万円、その他682百万円)に上り、全部門の技術を連環させた商品開発を継続している。
EV向け耐電食樹脂インサート軸受が2025年度「超モノづくり部品大賞 モビリティー関連部品賞」を受賞。工作機械用油圧ユニット「NSパック type-S」および真空脱脂洗浄装置「NVD-10HP」が2025年度省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞するなど、複数製品で外部評価を獲得している。
1962年の米国販売会社設立を皮切りに、欧州・アジア・南米に製造・販売拠点を展開。米国・インド・タイ・チェコ・ブラジル等に製造子会社を持ち、2025年11月期の海外売上高は119,938百万円(売上高比率約50.8%)に達する。米国・インドでの営業拠点拡充も継続中である。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年11月期の258,097百万円をピークに2025年11月期235,903百万円まで減少が続いたが、2026年11月期中間期は124,832百万円(前年同期比7.7%増)と回復基調に転じた。営業利益は2026年11月期中間期6,769百万円(同60.7%増)、経常利益6,130百万円(同107.3%増)と大幅改善。
外部要因として欧米・中国の建設機械向け需要回復と米州産業機械向け需要増加が寄与。構造改革による固定費削減・原材料価格転嫁・生産自動化の複合効果が利益率を押し上げた。
通期予想は売上高255,000百万円(前期比8.1%増)、営業利益15,300百万円(同56.6%増)と上方修正済み。自己資本比率は51.9%と財務健全性を維持。
成長戦略
ロボット中核・海外拠点拡充・構造改革で営業利益率10%・海外売上比率60%を目指す
工具・工作機械・ベアリング・油圧機器との技術シナジーを活かし、ロボットを中核とした複合ソリューションをユーザーに提案。2026年11月期中間期に米州・アセアンでロボット需要が増加し、機械工具セグメント売上高39,010百万円(前年同期比5.2%増)を達成。
米国を中心に営業・サービス拠点を拡充し、海外売上高比率60%達成を目指す。2026年11月期中間期の海外売上高は65,927百万円(前年同期比12.4%増)と国内を大幅に上回る成長を実現。米州産業機械分野での需要取り込みが進捗。
グローバルでの生産移管・集約、国内外生産拠点の再編、設備・人員の適正化、内製拡大を推進。2026年11月期中間期に構造改革費用810百万円を計上しながらも営業利益率5.4%を達成。部品セグメントの営業利益は前年同期比70.5%増と構造改革効果が顕在化。
原材料価格上昇分を販売価格に転嫁するとともに、調達コストダウンを継続推進。2026年11月期中間期の売上総利益率は23.9%(前年同期22.0%から改善)と価格転嫁効果が数値に表れている。
最終更新: 2026年7月17日

