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株式会社ニチダイ

6467東証スタンダード機械

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事業内容

株式会社ニチダイは1967年創業の精密加工メーカーで、金型事業・精密部品事業・フィルタ事業の3セグメントを展開する。金型事業では自動車部品メーカー向け精密鍛造金型を主力とし、精密部品事業では自動車向け精密鍛造部品を国内外に供給する。

フィルタ事業では石油化学・医薬品・食品・原子力向け焼結金属フィルタを製造・販売するニッチ特化型事業を展開する。国内拠点(京都府京田辺市・宇治田原町)に加え、タイ・米国に海外子会社を持ち、グローバルに事業を展開している。

主要顧客は日系自動車産業であり、三菱重工グループが売上高の約26.9%を占める。東京証券取引所スタンダード市場に上場。

ビジネスモデル

顧客からの受注に基づき、精密鍛造金型・鍛造部品・焼結金属フィルタを製造・納品する受注生産型ビジネスモデル。コア技術である精密鍛造技術・拡散接合(焼結)技術を活用し、高品質・高機能製品を提供することで付加価値を創出する。

売上高の目標営業利益率は10%を掲げているが、2026年3月期は営業損失409百万円と未達が続いている。資金調達は自己資金を基本とし、必要に応じて金融機関借入を活用する。

企業の強み

2026年3月期末の自己資本比率は75.6%と高水準を維持し、有利子負債残高は1,482百万円にとどまる。キャッシュ・フロー対有利子負債比率は2.4年と良好であり、営業キャッシュ・フローは赤字局面でも610百万円を確保。

財務基盤の安定性は事業継続と投資余力の観点から競合他社に対する優位性となっている。

フィルタ事業は石油化学・医薬品・食品・原子力など自動車産業以外の多様な産業向けに焼結金属フィルタを供給し、2026年3月期も唯一経常黒字(66百万円)を維持した。拡散接合(焼結)技術を核に競合他社との差別化を図り、航空宇宙・製薬・次世代環境対応分野への新製品開発にも注力している。

NICHIDAI(THAILAND)LTD.を中核とするタイ拠点を通じ、精密部品事業の海外向け売上高は2026年3月期に1,942百万円(前期比10.6%増)を達成。2024年3月に完全子会社化し、2025年7月にはTHAI SINTERED MESH CO.,LTD.を吸収合併してグループ再編を完了。

アジア向け販売基盤の整備が進んでいる。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高は10,992百万円(前期比5.3%減)、営業損失408百万円(前期は営業利益153百万円)と急速に悪化。精密部品事業では減損損失236百万円を計上し、経常損失220百万円に拡大。

固定費負担の重さから減収局面での損益悪化が顕著であり、売上原価率83.6%・販管費率20.1%という費用構造の改善が急務。外部要因として日系自動車産業の在庫調整継続・中国経済減速・欧米EV市場の拡大鈍化が逆風として作用した。

2027年3月期の会社予想は売上高11,200百万円(前期比1.9%増)、営業利益10百万円と黒字転換を見込むが、持分法適用予定の「Nichidai Sansera Private Limited」の初期投資計上により経常損失85百万円・親会社株主帰属純損失126百万円を予想。2期連続の最終赤字見通しであり、配当は年間6円(前期4円から増配予定)を維持するものの配当性向は算定不能。

インタレスト・カバレッジ・レシオは40.9倍(前期61.8倍)と低下傾向にあり、収益回復の遅れに注意が必要。

売上の大半が日系自動車産業向けであり、主要顧客の生産体制見直しや在庫調整の影響を直接受ける構造は変わっていない。電動化シフトはHV・PHV需要の堅調さで一時的に緩和されているが、次世代自動車向け製品ラインアップへの対応が中長期的な課題。

外部要因として関税措置・地政学リスク・レアメタル調達難が追加的な不確実性を高めており、受注残高3,107百万円(前期2,911百万円から増加)は一定の先行指標となるが、収益化には時間を要する見通し。

成長戦略

顧客開拓拡大・タイ合併効果発揮・新規製品立上げの3軸で収益回復を図る

自動車産業の状況を踏まえ製品領域を広げ顧客開拓を一層推進することで売上高増加を見込む。2027年3月期は金型事業の売上高増加を計画しており、自動車業界以外への拡販強化による顧客基盤の多様化も方針として掲げている。

2025年7月にTHAI SINTERED MESH CO.,LTD.をNICHIDAI(THAILAND)LTD.に吸収合併完了。合併によるコスト効率化・事業基盤強化を活かし、2027年3月期はフィルタ事業の売上高増加を見込む。

2026年3月期は合併に伴う一時的需要減・事業再編費用82百万円が発生したが、次期以降は合併効果が顕在化する見通し。

2026年3月期は主要顧客の需要減により減収・経常損失220百万円・減損損失236百万円を計上。現在引き合いを受けている次期以降の新規製品の立上げに注力しつつ生産効率向上に取り組み業績回復を図る方針。2027年3月期も減収見込みとしており、回復には時間を要する。

持分法適用会社となる予定の「Nichidai Sansera Private Limited」を新設し、インド市場への展開を図る。2027年3月期は初年度立上げに伴う初期投資を計上予定であり、経常損失85百万円の主因となる見通し。中長期的な成長拠点として位置付けられているが、初年度は費用先行。

最終更新: 2026年7月19日