事業内容
大和冷機工業株式会社は1958年創業の業務用冷熱機器の総合メーカーである。主力製品は厨房用縦型・横型冷凍冷蔵庫、店舗用縦型ショーケース、製氷機であり、外食産業・小売業・食品工場等を主要顧客とする。
製品の製造販売に加え、店舗設備機器・厨房設備機器の商品仕入販売、さらに点検・修理サービスまでを一貫して提供する。大分県佐伯市の佐伯工場、埼玉県加須市の関東大利根工場、福岡県太宰府市の福岡工場を擁し、2024年5月には大阪府東大阪市に大阪配送センターを稼働させた。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
売上高46,919百万円(2025期)の内訳は、自社製品販売26,201百万円(構成比約55.8%)、商品仕入販売11,071百万円(同約23.6%)、点検・修理9,476百万円(同約20.2%)。製品製造による高付加価値収益に加え、設置後の点検・修理サービスが約2割の安定収益基盤を形成する。
設備投資は営業キャッシュ・フローで賄い、無借金経営に近い強固な財務基盤を維持している。
企業の強み
2025期の営業利益率は15.9%(営業利益7,477百万円/売上高46,919百万円)と高水準を維持。自己資本比率は75.4%(前期比+2.4ポイント)、総資産93,543百万円に対し純資産70,549百万円。現金及び現金同等物の期末残高は59,210百万円に達し、財務的な安全性は極めて高い。
点検・修理売上高は9,476百万円(売上構成比約20.2%)を占め、景気変動の影響を受けにくいストック型収益として機能する。前年同期比0.3%減と極めて安定的に推移しており、製品販売の変動を補完する収益の下支え役となっている。
縦型90機種・台下58機種の合計148機種の自然冷媒業務用冷凍冷蔵庫を開発し順次販売開始。IoT機能による温度管理・遠隔保守、プラズマクラスター技術搭載イオン発生装置オプションを展開。2025年度グッドデザイン賞受賞製品も輩出し、環境規制対応と差別化を両立している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023期45,969百万円をピークに2024期47,939百万円(増収)、2025期46,920百万円(減収)と推移。営業利益は2023期8,138百万円をピークに2024期8,077百万円、2025期7,478百万円と2期連続で低下。
2026年12月期1Q(2026年1月〜3月)は売上高11,224百万円(前年同期比7.0%増)と増収に転じたが、営業利益1,496百万円(同2.9%減)と利益の下落は継続。外部要因として原材料価格の高騰が売上原価率を押し上げており、競争環境の激化も重なって利益率の回復を阻んでいる。
通期予想(売上高49,400百万円、営業利益8,400百万円)は増収増益を見込むが、1Q時点での利益進捗は低水準にある。
成長戦略
自然冷媒・IoT・HACCP対応で総合厨房メーカーへの進化を推進
省人化ニーズに対応するIoT機能と環境規制に先行した自然冷媒採用を組み合わせた業務用冷蔵庫の品揃えを拡充。厨房用縦型冷凍冷蔵庫は1Q売上高2,864百万円(前年同期比18.9%増)と主力品目として高成長を実現している。
2025年度グッドデザイン賞を受賞し、業界トップクラスの製氷コストを実現したキューブ&クラッシュアイス製氷機の販売を開始。製氷機カテゴリーは1Q売上高664百万円(前年同期比6.5%増)と増収に寄与している。
冷蔵庫内の付着菌を除菌するプラズマクラスター技術搭載イオン発生装置をオプション対応で展開。食品衛生法改正に伴うHACCP義務化を背景とした衛生管理ニーズを取り込み、既存顧客への付加価値提案を強化する。
設置済み機器の保守・点検・修理サービスは1Q売上高2,354百万円(前年同期比1.5%増)と安定推移。省力化・省人化・HACCP対応を含む店舗運営のトータルサポートを通じ、顧客との長期関係を深化させる。
最終更新: 2026年7月17日

