事業内容
株式会社ヤマダコーポレーションは1905年創業を源流とし、1939年設立の流体制御機器メーカーである。主力のインダストリアル部門では、塗料・接着剤・化学薬品等の流体を圧送するダイアフラムポンプ・エアポンプを製造・販売し、化学・製造・塗装等の多様な産業向けに世界展開する。
オートモティブ部門では、ハンドポンプ・ルブリケーター等の潤滑給油機器やタイヤサービス機器を自動車整備工場・ガソリンスタンド向けに提供する。国内唯一の生産拠点である相模原工場で製造し、米国・オランダ・中国・タイの海外子会社5社を通じてグローバルに販売する体制を構築。
2026年3月期の海外売上高比率は63.0%に達し、グローバルカンパニーとしての地位を確立している。
ビジネスモデル
相模原工場(日本)が全製品を製造し、海外子会社(米国・オランダ・中国・タイ)へ供給する垂直統合型モデルを採用する。海外子会社は独立した経営単位として各地域の販売戦略を立案・実行し、現地顧客への製品供給と市場開拓を担う。
見込生産方式により在庫を確保しつつ、多様な産業ニーズに即応する体制を整えており、2026年3月期の営業利益率は16.4%と高水準を維持している。
企業の強み
全製品を相模原工場(神奈川県相模原市)で一元製造し、グループ全体の品質水準を統一管理している。2026年3月期の生産実績は製造原価ベースで6,798,998千円(前期比106.0%)と拡大。
海外子会社への内部供給は4,280百万円規模に達し、グローバル販売網を安定的に支える供給基盤として機能している。
2026年3月期末の自己資本比率は85.7%(2022年3月期70.4%から継続改善)、インタレスト・カバレッジ・レシオは1,646倍、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は0.3年と財務健全性は極めて高い。設備投資1,453百万円を全額自己資金で賄い、純資産18,408百万円・現金及び現金同等物4,683百万円を保有する。
1985年オランダ、1986年米国、2007年中国、2016年タイと段階的に海外子会社を設立し、40年超の歴史を持つグローバル販売網を構築。2026年3月期の海外売上高は10,214百万円(前期比15.4%増)、海外売上高比率63.0%(前期比2.5ポイント増)を達成。
米国・オランダ・中国・タイの全セグメントで増収増益を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期12,204百万円→2023期13,717百万円→2024期14,753百万円→2025期14,629百万円(微減)→2026期16,226百万円と推移し、2026期は過去最高を更新した。営業利益も2022期1,811百万円→2023期1,872百万円→2024期2,466百万円→2025期1,963百万円(大幅減)→2026期2,667百万円と回復し、2024期を上回る水準に達した。
外部要因として円安進行(米ドル・ユーロ高)が海外売上の円換算を押し上げ、米国を中心としたダイアフラムポンプの堅調な販売が牽引した。一方、ランサムウェア被害による特別損失(59百万円)や法人税等の増加(828百万円、前期574百万円)が当期純利益(1,732百万円、前期比7.8%増)の伸びを抑制した。
2027年3月期は会社予想で減収減益(売上高16,100百万円、営業利益2,300百万円)を見込んでおり、米国関税政策等の外部不確実性を反映した保守的な計画となっている。
成長戦略
相模原工場Next Stage計画による生産体制強化とポンプ事業のグローバルトップブランド化
建設仮勘定が前期262百万円から1,190百万円へ急増し、有形固定資産取得支出は1,454百万円(前期586百万円)と倍増超。国内製造基盤の強化により、グローバル需要拡大に対応した供給能力の増強を図る。
米国・オランダ・中国・タイの現地法人を通じたダイアフラムポンプの販売拡大を推進。2026年3月期のインダストリアル部門売上高は10,701百万円(前期比14.6%増)と全部門最大の成長を達成し、グループ売上の66.0%を占める。
海外売上高は10,214百万円(前期比15.4%増)と拡大し、売上比率は63.0%に到達。米国(6,530百万円)・オランダ(1,812百万円)・中国(991百万円)・タイ(365百万円)の各拠点が前期比プラス成長を達成した。2027年3月期も引き続き海外事業の維持・拡大を基本方針とする。
2026年3月期の年間配当金は1株当たり220円(中間100円+期末120円)、配当性向30.4%。2027年3月期も同額の220円を予定しており、業績変動に左右されない安定配当方針を継続する。
最終更新: 2026年7月19日

