事業内容
サムコ株式会社は1979年創業の半導体等電子部品製造装置メーカーで、CVD装置・エッチング装置・洗浄装置を中心とした薄膜形成・加工装置の製造販売を単一事業として展開する。主要顧客はGaN・GaAs・InP・SiCなどの化合物半導体デバイスメーカーで、AIデータセンター向け半導体レーザー、マイクロLED、パワーデバイス、高周波デバイス等の製造工程に装置を供給する。
製造は協力会社への委託生産を採用し、販売は直販体制を基本としつつ海外は一部現地代理店を活用。台湾に保守サービス現地法人を持ち、北米・中国・韓国等にも拠点を展開する。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
装置の設計・企画を自社で行い製造を協力会社に委託するファブライト型モデルを採用。直販体制によりユーザーニーズを直接把握し、独自のトルネードICP技術やLS-CVD技術等の差別化技術を搭載した高付加価値装置を提供する。
装置販売に加え、稼働中装置の部品・メンテナンス収益(第46期実績1,354百万円)が積み上がる構造で、生産機販売強化により装置と保守の相乗効果拡大を目指す。売上総利益率50.0%、営業利益率25.1%の高収益体質を維持している。
企業の強み
第44期〜第46期の中期経営計画で掲げた売上高営業利益率20.0%以上・装置製造原価率50.0%未満の目標に対し、第46期実績は営業利益率25.1%・装置製造原価率46.1%と大幅に上回った。新中期経営計画では目標水準をさらに引き上げ、営業利益率25.0%以上・装置製造原価率45.0%未満を設定している。
主力のエッチング装置は第46期に売上高5,503百万円(前期比17.8%増)を達成し、全売上高の58.9%を占める。AIデータセンター向け半導体レーザー・マイクロLED用途での化合物半導体分野需要が牽引し、受注高も5,718百万円(前期比20.7%増)と旺盛な需要が継続している。
第46期末の自己資本比率は76.3%、現金及び現金同等物残高は5,022百万円。有利子負債に対する債務償還年数は0.9年、インタレスト・カバレッジ・レシオは160.5倍と財務健全性は極めて高く、運転資金・設備投資資金を主として自己資金で賄える財務基盤を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年7月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は7,414百万円(前年同期比18.8%増)、営業利益1,863百万円(同33.7%増)、経常利益1,965百万円(同43.4%増)、四半期純利益1,376百万円(同42.1%増)と全指標で加速的な成長を示した。売上総利益率は49.3%(前年同期49.1%)と微改善。
外部要因として、生成AIの普及拡大を背景としたデータセンター向け光デバイス需要の増加が主要ドライバーとなり、電子部品分野(量子デバイス・高周波フィルター)および化合物半導体分野が牽引した。過去5期の財務推移(売上高:5,747→6,402→7,831→8,203→9,342百万円、営業利益:989→1,371→1,859→2,017→2,343百万円)に続き、2026年7月期通期予想(売上高10,785百万円、営業利益2,631百万円)が達成されれば6期連続増収増益となる。
成長戦略
生産機販売強化・海外拡大・先端技術開発の三本柱で持続成長を目指す
研究用途から量産(生産機)用途への展開を強化し、装置販売後の部品・メンテナンス収益(当第3四半期累計1,173百万円、前年同期比20.5%増)の積み上げを加速。量産顧客の継続的な設備投資需要を取り込み、収益の安定性と成長性を両立させる戦略。
輸出比率が前年同期33.9%から当第3四半期累計53.2%へ急上昇。アジア向け輸出が2,940百万円(前年同期比103.6%増)と急拡大し、北米・欧州も増加。AIデータセンター向け光デバイスメーカーへの直接アプローチを強化し、海外売上高の継続的な拡大を図る。
量子デバイス用途が電子部品分野の急拡大(前年同期比151.6%増)を牽引。高周波フィルター・量子デバイス向けの装置開発・販売を強化し、次世代半導体デバイス製造プロセスへの対応力を高めることで、新たな成長市場を開拓する。
最終更新: 2026年7月17日

