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株式会社昭和真空

6384東証スタンダード機械

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株式会社昭和真空6384

事業内容

株式会社昭和真空は1958年創業の真空装置専業メーカーで、真空蒸着装置・スパッタリング装置等の薄膜形成装置を水晶デバイスメーカー・光学デバイスメーカー・電子部品メーカーに販売する。製品は「水晶デバイス装置」「光学装置」「電子部品・その他装置」の3カテゴリに大別され、いずれも顧客ニーズに応じたカスタムメイドが基本。

国内製造拠点(神奈川県相模原市)に加え、中国に製造・販売子会社2社を持つ。アルバックグループに属し、同社より真空ポンプ等の部品を調達する一方、独立した事業運営を行う。

2020年に経済産業省「グローバルニッチトップ企業100選」に選定された実績を持つ。

ビジネスモデル

主力の真空技術応用装置事業(2026年3月期売上高7,046百万円)では顧客仕様に応じたカスタムメイド装置を受注生産し、高付加価値で販売する。サービス事業(同2,278百万円)では納入済み装置の構成部品販売・改造工事・修理を通じて安定的な収益を確保する。

装置の累積納入台数が増えるほどサービス需要が拡大する構造であり、両事業が相互補完的に機能する。

企業の強み

1960年に水晶振動子用真空蒸着装置第1号機を完成させて以来、60年超にわたり水晶・光学分野に特化した技術を蓄積。神奈川工業技術開発大賞を複数回受賞し、2020年には経済産業省「グローバルニッチトップ企業100選」に選定された。この技術的蓄積は競合他社が短期間で模倣困難な参入障壁を形成している。

株式会社アルバック(東証プライム上場)が発行済株式の21.32%を保有するその他の関係会社であり、「ULVAC GROUP」商標を使用できる。アルバックから真空ポンプ・真空計等の主要部品を安定調達できる一方、電子部品向け薄膜形成装置では用途・顧客層が異なるため競合は限定的で、グループ内での差別化ポジションを確立している。

様々なタイプの実験装置を自社に保有し、顧客からのサンプル作製依頼や共同開発に対応する受託実験体制を整備している。2026年3月期には電子部品分野でエッチング装置・スパッタリング成膜装置を増設し体制を強化。

この取り組みにより航空宇宙関連を含む新規先からの受注獲得(電子部品装置受注高2,215百万円、前期比40.5%増)につながった実績がある。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の受注高は6,063百万円と前期比41.0%減に落ち込んだ一方、2027年3月期の受注予想は11,000百万円と前期比81.4%増を見込む。光学装置(269百万円→2,260百万円予想)・電子部品装置(2,215百万円→3,900百万円予想)の大幅回復が牽引役。

ただし売上高は受注の遅行指標であるため、2027年3月期の売上高予想は8,800百万円(前期比5.6%減)・営業利益803百万円(同27.8%減)と減収減益を見込んでおり、受注回復が業績に反映されるのは2028年3月期以降となる可能性が高い。

2026年3月期の輸出比率は47.9%(前期62.6%)と低下し、国内売上の比重が高まった。輸出先では台湾52.0%・中国31.8%と上位2カ国で83.8%を占める構造は変わらず、米中通商摩擦や地政学的リスクの影響を受けやすい。

一方でベトナム・スイス・シンガポール向けが新たに拡大しており、地域分散の兆しも見られる。外部要因として米国の通商政策の不確実性が継続しており、顧客の設備投資判断に影響を与えるリスクが残る。

2026年3月期の年間配当は70円(配当性向49.8%)、2027年3月期も70円配当を予想(配当性向77.2%)。減益局面でも配当を維持する姿勢は株主還元への積極性を示すが、配当性向の上昇は利益水準の回復が前提となる。

自己資本比率80.2%・現金6,038百万円の潤沢な財務基盤が配当維持を支えており、財務的な持続可能性は高い。ROEは2026年3月期7.3%と改善傾向にあるが、2027年3月期は減益により低下が見込まれる。

成長戦略

AI・5G・航空宇宙等の成長分野への製品提案強化と新規顧客開拓による受注基盤の多様化

生成AI需要拡大に伴うデータセンター向けサーバー用水晶デバイスの需要増加を背景に、水晶デバイス装置の受注回復を図る。2027年3月期の水晶デバイス装置受注予想は2,640百万円(2026年3月期実績1,420百万円から85.9%増)。

航空宇宙関連を含む新規先からの受注獲得に成功しており、顧客との共同開発・サンプル作製依頼への積極的取り組みで引合い案件の増加を図る。2027年3月期の電子部品装置受注予想は3,900百万円(2026年3月期実績2,215百万円から76.1%増)。

2026年3月期は大口案件の受注に至らず受注高269百万円と低迷したが、2027年3月期は2,260百万円への大幅回復を予想。スマートフォン出荷台数の回復基調やXR市場拡大を外部環境として、積極的な営業活動を継続する。

ユーザーへの定期的な稼働状況確認を通じた潜在ニーズの掘り起こしと、顧客の生産性向上提案を推進。2027年3月期のサービス事業売上予想は2,458百万円(2026年3月期実績2,278百万円から7.9%増)と緩やかな回復を見込む。

最終更新: 2026年7月19日