事業内容
オリエンタルチエン工業は1947年創業の産業用チェーン専業メーカーで、伝動用ローラチェーン・コンベヤチェーン・スプロケット類等を製造販売するチェーン事業(売上高の約93%)を中核に、金属粉末射出成形法による高付加価値金属部品を製造する金属射出成形事業、東京都江東区の賃貸ビルを運営する不動産賃貸事業、金地金等を扱うその他事業を展開する。石川県白山市に本社工場を置き、国内外の産業機械・自動車・医療機器メーカー等を主要顧客とする。
2024年に寺田精工を子会社化し、2025年12月には片山チエン・アールケー・ジャパン・加賀工業との4社間業務提携を締結するなど、事業基盤の拡充を進めている。
ビジネスモデル
チェーン事業では独自の高耐食性チェーン等オリジナル製品の提案営業により製品採択を獲得し、価格転嫁を機動的に実施することで収益性を維持する。金属射出成形事業では中空MIM製法等の希少技術を活用し医療・自動車向け高付加価値部品を受注生産する。
不動産賃貸事業は固定賃料収入で安定キャッシュを創出し、製造事業の変動リスクを補完する構造となっている。
企業の強み
創業以来75年超にわたり伝動用ローラチェーンの製造に特化し、JIS表示許可工場認定(1955年)・ISO-9001認証取得(2003年)を経て蓄積した品質・技術力を保有。第8次中期経営計画では大形チェーン分野での世界No.1品質・供給体制確立を目標に掲げており、長年の製造実績が競争優位の基盤となっている。
金属射出成形事業では中空MIM製法という業界内で希少な技術を保有し、高性能治療機器向け医療部品の受注を継続的に拡大している。2026年3月期の同事業営業利益率は16.2%と高水準を維持しており、2024年11月竣工の新工場により生産能力も増強済みである。
2025年12月に片山チエン・アールケー・ジャパン・加賀工業との4社間業務提携を締結し、相互製品供給・相互生産委託・相互技術交流・相互物流網利用を取り決めた。スプロケット事業部廃止・営業所統廃合と組み合わせることで固定費削減と経営資源の最適配分を同時に推進する体制を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期3,357百万円→2026期4,111百万円と拡大基調を維持しているが、営業利益は2024期202百万円をピークに2025期143百万円→2026期16百万円と急速に悪化した。2026年3月期は原材料・人件費の物価高騰(外部要因)と米国関税政策による北米向け輸出の大幅減少が同時に直撃。
2025年9月の価格転嫁実施で下期から収益性を回復させ通期黒字を確保したが、のれん償却・構造再編費用・株式交付費等の一時費用も利益を圧迫した。2027年3月期は売上高4,170百万円・営業利益270百万円・経常利益151百万円を予想しており、価格転嫁の通期浸透と構造改革効果による正常化を見込む。
成長戦略
第8次3か年中計初年度に向け、4社間業務提携シナジーと5つの重点施策で収益正常化を目指す
2025年9月より実施した価格転嫁が2027年3月期は通期で寄与する見込み。2026年3月期下期からコスト上昇分をおおむねカバーする体制を整えており、2027年3月期の営業利益270百万円予想の主要ドライバーとなる。
不採算事業の整理と組織スリム化により固定費削減を図る。2026年3月期中に実施済みであり、2027年3月期は構造再編費用の剥落と固定費削減効果の双方が収益改善に寄与する見込み。
業務合理化による調達コスト削減、新製品開発、大形ローラーチェーンでの世界No.1品質・供給体制確立を目指す。第8次3か年中期経営計画の中核施策として位置付けられており、2027年3月期が初年度となる。
2024年11月竣工の新工場を活用し、医療部品・自動車部品向けの受注拡大を継続。2026年3月期は売上高247百万円(前期比13.5%増)・営業利益39百万円(同24.8%増)と増収増益を達成しており、高付加価値医療部品の構成比率向上による収益性改善を継続する。
新規設立子会社オリエンタルGB株式会社を通じて金地金等を財務戦略資産として保有し、主要事業の中長期的成長を支える資金基盤を構築。新株予約権行使による資本増強(2026年3月期中に294百万円収入)と組み合わせ、自己資本比率を43.3%へ改善した。
最終更新: 2026年7月19日

