事業内容
株式会社AIRMANは、1938年創業の新潟県燕市に本社を置く産業機械メーカーで、2025年4月に現商号へ変更。エンジンコンプレッサ・エンジン発電機・高所作業車等を主力とする建設機械事業(売上高の約80%)と、モータコンプレッサ・非常用発電機等の産業機械事業(同約20%)の2セグメントで構成される。
国内建設機械レンタル会社・産業ユーザーに加え、北米大手広域レンタル会社(Alliance North America, Inc.が売上高の23.2%を占める)を主要顧客とし、欧州・アジア・オセアニアにも販売網を展開。子会社6社・関連会社1社を含むグループで製造から販売・サービスまでを一貫して手掛ける。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
主力の建設機械事業では自社製品を国内レンタル会社・海外販売代理店経由で販売し、北米向けはAIRMAN USA CORPORATIONを通じた大手レンタル会社への直接取引が収益の柱。産業機械事業ではコベルコ・コンプレッサ㈱向けOEM供給が安定収益基盤を形成し、外販向け直販製品の拡大で利益率を高める構造。
部品・サービス売上の増加によりストック型収益も拡大しており、価格転嫁の浸透が利益率改善に寄与している。
企業の強み
Alliance North America, Inc.向け売上高は当連結会計年度に12,903百万円(総売上高比23.2%)に達し、前年度の10,401百万円(19.1%)から大幅に拡大。北米向けエンジンコンプレッサの出荷が大きく伸長し、エンジン発電機も回復基調となるなど、現地販売代理店との連携強化を通じた自社固有の顧客基盤が競争優位を形成している。
2026年3月期の営業利益は7,184百万円(前期比11.2%増)、経常利益は8,014百万円(同17.4%増)と過去最高を更新。原材料高騰・米国関税という逆風下でも販売価格転嫁を推進し、産業機械事業のセグメント利益率は20.1%に達した。
コスト上昇を吸収しながら利益を拡大できる価格設定力が実績として示されている。
国内外合計320件の産業財産権を保有し、出願中83件。2025年7月に水素技術試験場を稼働させ、水素専燃エンジンコンプレッサ・水素燃料電池式発電装置の実証試験機を開発。
バイオ燃料エンジン発電機・CO₂排出量表示装置・カーボンニュートラルオイルの開発など、次世代製品への技術基盤を自社内で構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期36,651百万円から2026年3月期55,604百万円へと5期連続増収を達成。2026年3月期は北米向けエンジンコンプレッサ・発電機の販売増と円安基調(外部要因)が重なり、営業利益7,184百万円・経常利益8,014百万円・純利益5,596百万円と全指標が過去最高を更新した。
ただし、2027年3月期は米国関税の影響継続・原材料高騰・為替差益の剥落により営業利益5,630百万円(前期比21.6%減)と大幅減益を予想しており、収益トレンドは転換点を迎えている。営業CFのマイナス転落(△2,377百万円)も短期的な懸念材料である。
成長戦略
北米拡販・国内産業機械強化・新規事業創出を3軸とする中期ビジョン2027
北米を最重要マーケットと位置付け、エンジンコンプレッサ・エンジン発電機ともに大手レンタル会社向け販売を拡大。2026年3月期は北米向け出荷が大きく伸長しシェアも拡大。ただし米国関税の影響が2027年3月期以降の利益を圧迫する見込み。
新設した産機営業部を中心に販売・サービス体制を強化し、グループ全体での事業拡大を図る。2026年3月期の産業機械事業売上高は11,052百万円(前期比8.1%増)、セグメント利益2,221百万円(同22.3%増)と過去最高を更新し、施策の効果が顕在化している。
2025年12月にリーファーコンテナ用発電機「SDG25S-4B1」を発売し、コールドチェーン物流向けの新事業領域に参入。社会・産業のニーズに応える製品提供を通じて既存市場外への展開を図る。現時点では業績への貢献は限定的であり、今後の市場浸透が課題。
原材料価格の高騰や米国関税の影響に対し、販売価格への転嫁を継続的に推進。2026年3月期は建設機械・産業機械の両セグメントで価格転嫁が利益改善に寄与し、売上高営業利益率は12.9%(前期11.9%)に改善。2027年3月期も継続するが、コスト上昇を完全に吸収するには至らない見込み。
最終更新: 2026年7月19日

