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株式会社鶴見製作所

6351東証プライム機械

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事業内容

株式会社鶴見製作所は1924年創業、2024年に創業100周年を迎えた水中ポンプ専業メーカーである。水中ポンプを主力に各種ポンプ・環境装置およびその関連機器の製造・販売・修理・工事を手掛け、国内(日本)・北米・アジア・欧州・その他(中国・オーストラリア・中東・アフリカ等)の5セグメントで事業を展開する。

子会社22社・関連会社4社を含むグループ体制のもと、建設・設備・官公庁・鉱山・プラント・畜産など多様な市場に製品を供給しており、2026年3月期の連結売上高は77,227百万円に達する。

ビジネスモデル

製品の大半は汎用品であり、需要予測に基づく見込生産体制を採用している。国内では京都工場・米子工場を主力製造拠点とし、台湾・ベトナム・イタリア(ZENIT社)等の海外製造拠点と連携して製品を供給する。

販売は各国子会社・関連会社の販売ネットワークを通じて行われ、製品販売に加え修理・アフターサービス・工事業も収益源となっている。

企業の強み

独自のスマッシュ技術(異物通過と省エネルギー化を両立)を搭載した水中ノンクロッグ型スマッシュポンプは、道路陥没復旧工事・設備市場・畜産市場等で高評価を獲得し、国内外で受注を拡大している。脱炭素・省人化ニーズを背景に設備市場での売上が大幅増となるなど、製品競争力が実績として示されている。

1976年の香港拠点設立を皮切りに、シンガポール・米国・台湾・ベトナム・タイ・中国・オーストラリア・南アフリカ・中東・チリ等に子会社・関連会社を順次設立し、世界規模の販売・製造ネットワークを構築している。2026年3月期の海外売上高合計は46,265百万円(北米15,560百万円・アジア17,290百万円・欧州6,815百万円・その他6,600百万円)に達し、グループ売上の約60%を占める。

京都工場モータ生産棟(2024年9月完成)での水中モータ内製化、アロイテクノロジー南部町事業所の新鋳造工場稼働(FC・FCD対応)、台湾・ベトナム・中国の海外製造拠点整備など、部品から完成品まで一貫した内製化投資を継続している。2026年3月期の設備投資総額は2,472百万円であり、生産効率向上とBCP強化を同時に推進している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期にZENIT INTERNATIONAL S.P.A.ののれん3,117百万円および顧客関連資産899百万円の減損損失(合計4,016百万円)を計上し、のれん残高は33百万円まで圧縮された。これにより欧州セグメントの減損リスクは実質的に一巡したと判断できる。

今後は同社の生産性向上・品質改善投資の効果が収益に反映されるかが焦点となる。ウクライナ情勢の長期化や中国市場の低迷という外部要因が欧州事業の回復ペースを左右するリスクは残存する。

2027年3月期の連結業績予想は売上高77,800百万円(前期比+0.7%)、営業利益7,300百万円(同△31.9%)、経常利益8,200百万円(同△39.7%)と大幅な利益減少を見込む。欧州セグメントでののれん・顧客関連資産償却負担継続、ZENIT社への追加設備投資、および2026年3月期に計上した為替差益1,771百万円の剥落が主因。

外部要因として米国関税措置による買い控えリスクや円高進行の可能性も業績の下振れ要因として注視が必要。

2026年3月期の配当性向は27.0%(前期15.1%)に改善したが、当期純利益が前期比41.2%減少したことが主因であり、実質的な還元水準の向上とは言い難い。2027年3月期予想配当性向は30.8%と目標30%を初めて超える見通し。

一方、2026年5月12日に上限1,200,000株・2,500百万円の自己株式取得を決議しており、配当と自己株取得を組み合わせた総還元策を強化する姿勢を示している。純資産配当率は1.4%と低水準にとどまっており、資本効率改善の余地は依然大きい。

成長戦略

「Transformation2027」最終年度、ものづくり革新とグローバル拠点拡充で次の100年の基盤構築

2027年3月期が中期3ヶ年計画の最終年度。「ものづくり」を軸とした改革を継続し、社会インフラへの安定供給体制を維持しながら経営基盤を強化する。

2026年3月に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を更新・公表し、資本政策・成長戦略の確実な実行と適時適切な株主還元・経営資源配分を方針として掲げている。

ウクライナ戦争長期化・中国市場低迷の影響を受け事業計画を見直し、減損処理(のれん3,117百万円・顧客関連資産899百万円)を実施。生産性向上・品質改善に向けた新規設備投資を計画しており、グローバル市場でのシェア拡大を目指す。のれん残高は33百万円まで圧縮され、今後の償却負担は大幅に軽減される。

チリ共和国現地法人およびタイ王国における東南アジア(液封式真空ポンプ)駐在員事務所を開設し、南米・東南アジアへの地理的拡張を実現。これを記念した記念配当も実施。

富士丸産業株式会社の株式100%取得(2027年3月期第2四半期末配当の記念事由)も予定しており、国内M&Aによる事業基盤強化も並行して推進。

2026年5月12日に上限1,200,000株・2,500百万円の自己株式取得を決議(取得期間:2026年5月13日~2026年11月11日)。2025年10月の1対2株式分割と合わせ、株式流動性向上と資本効率改善を図る。2027年3月期の配当性向予想は30.8%と目標30%超えを見込む。

最終更新: 2026年7月19日