オフセット印刷市場の縮小
インターネットや電子書籍の浸透により、欧米・日本を中心に書籍・商業印刷の需要が縮小しており、商業印刷向けオフセット印刷機の売上高が減少している。電子媒体の普及が新興国を含め世界的に拡大した場合、オフセット事業の業績に悪影響を及ぼす可能性がある。対応策として、パッケージ印刷市場への注力、ROIを軸とした製品ポジショニングの見直し、差別化商品の市場投入等を推進している。
欧米現地法人の収益力低下
欧米現地法人では電子媒体の増加に伴い、主力の商業印刷向けオフセット印刷機の需要が減少傾向にあり、収益力が弱体化するリスクがある。印刷会社においてコスト競争力強化が必須となり、省力化・スキルフリー化への対応が求められている。対応策として、入れ替え需要の獲得、部品・保守サービスの推進、「KP-Connect」やDPSを活用した工程最適化ソリューションによるリカーリングインカムの増大を図っている。
海外カントリー・地政学リスク
暴動・内乱・テロ・戦争・自然災害・感染症等の予測困難な外的要因に加え、米国の関税措置(いわゆるトランプ関税)や輸出入規制強化により、調達・販売活動のコスト構造変動や市場アクセス制限が生じる可能性がある。中東地域を中心とした地政学的緊張の高まりは、原油価格変動や海上輸送の遅延・コスト上昇を通じてサプライチェーンの安定性にも影響を及ぼす。対応策として、全社的な対応方針の策定、定期的な市場調査・リスク評価、中期計画への影響分析を実施している。
サプライチェーンの不安定化
国際情勢・為替変動・物流費上昇を背景に調達コストが高止まりしており、製品の価格設定や収益性に影響を及ぼす可能性がある。中東地域の地政学的緊張等により海上輸送の遅延や原材料の供給不安が発生し、部品・資材の調達遅延や生産・納期への影響が生じるリスクがある。対応策として、調達先の分散・見直し、在庫管理の見直し、新規サプライヤーの開拓、省エネ施策の推進等に取り組んでいる。
製品品質クレームによる損失
製造・販売・サービスに起因する製品品質クレームが発生した場合、補修等の損失や損害賠償による損失が発生するとともに、ブランド毀損につながる可能性がある。対応策として、「ブランド管理」を軸とした知覚品質管理(総合製品品質管理・顧客対応品質管理・見栄え品質管理)を実施し、顧客視点での品質保証体制を整備している。また、グローバルCRMを活用したサービスケースの迅速対応体制を強化している。
情報セキュリティ侵害リスク
情報セキュリティが侵害され、情報漏洩・データ破壊・改ざん・業務停止等の被害が発生した場合、業績への影響のみならず信用失墜につながる可能性がある。対応策として、情報セキュリティ基準の策定、情報セキュリティ委員会の設置、国内外グループ会社を含むセキュリティ体制の構築・維持を行っている。定期的な脆弱性診断・リスクアセスメントの実施、従業員向けメール訓練・教育等の予防的対応も実施している。
DPS事業拡大の停滞リスク
次世代型B2枚葉UVインクジェット印刷機「J-throne 29」の量産展開を開始しているが、市場の立ち上がりや顧客の投資動向、競合他社による次世代機開発・新規参入の動きにより、想定する成長が実現できない可能性がある。B2サイズ市場は登場から約10年が経過し競争環境が激化しており、市場浸透の拡大が課題となっている。コニカミノルタ社との共同開発機「Impremia IS29」についても技術課題の克服を進めながら次世代製品の開発を推進している。
PE事業の対象分野変動リスク
プリンテッドエレクトロニクス(PE)事業では、開発対象分野の技術革新により収益が見込める分野が急速に収縮したり、別の分野が急速に立ち上がったりする環境変化に置かれており、新市場開拓に時間を要する場合に事業収益が大幅に低下するリスクがある。対応策として、市場調査の徹底と事業推進体制による商品化機能の強化を図っている。また、次世代プリンテッドエレクトロニクスのイノベーション推進に向け、山形大学と包括的な連携協定を締結している。
為替レート変動リスク
海外売上高比率が全体の70%超を占め、主要取引通貨はドル・ユーロであるため、急激な円高が発生した場合に売上高・利益が減少するリスクがある。対応策として、原材料・部品の海外調達や一部製品の海外生産によるナチュラルヘッジ、円建て契約の優先、先物為替予約等によるヘッジを実施しているが、大幅な変動が生じた場合には財政状態・経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
のれん減損顕在化リスク
新興国市場でのシェア拡大やパッケージ印刷分野の製品・サービス拡充を目的とした企業買収に伴いのれんを計上しており、買収後の事業が計画を下回る状況が継続した場合、のれんの減損損失が発生し財政状態・経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。対応策として、企業買収時には取締役会で企業価値算定・投下資金回収見込み・買収金額の妥当性・リスクについて十分な審議を行い意思決定している。買収後は出向者の派遣・連携強化を通じて管理・事業推進体制を整備しリスク軽減に努めている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

