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株式会社帝国電機製作所

6333東証プライム機械

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事業内容

帝国電機製作所は1960年に独自開発したキャンドモータポンプを主力製品とし、石油化学プラント・半導体・電力・冷凍空調等の幅広い産業向けに完全無漏洩ポンプを供給する技術集約型メーカーである。国内製造を基盤に、米国・欧州・台湾・シンガポール・韓国・中国・インドに子会社を展開し、製造・販売・アフターサービスを一貫して提供する。

主要顧客は石油化学プラントオペレーターや半導体製造装置メーカー等であり、危険・有害液体を扱う高安全性要求現場での採用実績を長年にわたり積み上げてきた。2024年12月に電子部品子会社の事業を停止し、ポンプ事業への経営資源集中を完了している。

2026年4月には商号を株式会社TEIKOKUへ変更予定。

ビジネスモデル

顧客の使用条件に応じた個別受注生産方式を採用し、設計・製造・販売・メンテナンスを一貫して提供することで高い付加価値と顧客との長期的信頼関係を構築する。国内本社工場での製造を中心に、米国・インド等の海外子会社でも現地生産を行い、グローバルなサービス網を通じてアフターサービス収益も獲得する構造である。

受注生産のため受注残高が売上の先行指標となり、当期末受注残高は14,437百万円を維持している。

企業の強み

1960年のキャンドモータポンプ初号機完成以来、60年超にわたる設計・生産技術の蓄積と多数の特許取得により、競合他社が短期間で模倣困難な技術的優位性を保持する。危険・有害液体を扱う現場での長年の納入実績が顧客の信頼を形成し、新規参入者が代替しにくい競争優位の源泉となっている。

米国・欧州・台湾・シンガポール・韓国・中国・インドに製造・販売・アフターサービス子会社を展開し、現地密着型のきめ細かい対応を実現している。TEIKOKU USA INC.では米国規格ASME B73.3準拠製品の現地ノックダウン生産を開始するなど、現地競争力強化への投資も継続している。

当期末の有利子負債残高は391百万円にとどまる一方、現金及び現金同等物は9,798百万円を保有し、自己資本比率は78.0%に達する。この財務健全性は設備投資・研究開発・株主還元(自己株式取得3,459百万円・配当2,059百万円)を自己資金で賄える経営基盤を裏付けている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高29,091百万円(前期比4.8%減)に対し営業利益4,983百万円(同17.7%減)と減収減益。粗利率低下が主因であり、原材料価格上昇・人件費増加・研究開発費拡大が利益を圧迫している。

2027年3月期予想は売上高31,010百万円(同6.6%増)・営業利益5,020百万円(同0.7%増)と増収ながら営業利益は横ばい見通しであり、コスト増を価格転嫁・売上拡大で吸収できるかが焦点。

当期は主要市場である米国(関税政策・金融環境による設備投資鈍化)と中国(経済低迷による大型プロジェクト抑制)の同時減速が売上減少の主因。外部要因として、米国関税政策の不確実性と中国経済の長期低迷は引き続き業績変動リスク。

一方、東南アジア・インド・欧州は堅調であり、2027年3月期は米国市場の回復傾向と為替効果で増収を見込む。地域分散の進展が下振れリスクの緩衝材となっている。

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は4,341百万円(前期比13.9%増)と増益だが、投資有価証券売却益869百万円・固定資産売却益140百万円の特別利益計1,009百万円が寄与した結果。2027年3月期予想の純利益は3,750百万円(同13.6%減)と前期特別利益の反動減を見込んでおり、経常ベースの実力値は5,444百万円(経常利益)から推察される水準に留まる点を投資家は認識すべき。

成長戦略

脱炭素・グローバル拡大を軸に2035年売上高700億円・キャンドモータポンプ圧倒的No.1を目指す

米国市場は関税政策の影響で2026年3月期に設備投資が鈍化したが、2027年3月期予想では回復傾向を見込む。東南アジア・インドは当期も堅調に推移しており、現地体制強化による継続的な受注拡大を図る。

生成AI普及を背景にデータセンター向け半導体製造設備への設備投資需要が堅調。キャンドモータポンプの高安全性・無漏洩特性は半導体製造プロセスに適合しており、成長分野への製品展開を加速する。

2024年12月末に平福電機製作所の電子部品事業を停止し、当期よりポンプ事業の単一セグメントに集約。経営資源・管理コストをポンプ事業に集中させることで収益性改善と意思決定の迅速化を図る。

2025〜2027年3月期の3ヵ年累計で総還元性向100%(配当性向50%目安)を目標。2026年3月期は年間配当133円(配当性向50.1%)、自己株式取得3,459百万円を実施。2027年3月期予想配当は年間132円(配当性向54.0%)。

2026年3月期は粗利率低下・販管費増加(研究開発費548百万円、前期比増)が営業利益を圧迫。2027年3月期は売上増加による固定費吸収を見込むが、原材料価格上昇・人件費増加が継続する見通しであり、価格転嫁・コスト管理が課題。

最終更新: 2026年7月19日