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株式会社クボタ

6326東証プライム機械

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株式会社クボタ6326

事業内容

株式会社クボタは1890年創業の老舗製造企業で、農業機械(トラクタ・コンバイン・田植機等)、エンジン、建設機械を中核とする「機械」セグメントと、ダクタイル鉄管・環境プラント・ポンプ等を手掛ける「水・環境」セグメントを二本柱とする。連結子会社190社・持分法適用会社17社を含む207社体制でグローバルに事業を展開し、売上高3,018,891百万円のうち海外売上高比率は77.3%に達する。

主要顧客は農業従事者・建設業者・自治体・産業インフラ事業者と多岐にわたり、北米・欧州・アジア(インド・タイ等)に製造・販売拠点を持つ。長期ビジョン「GMB2030」のもと「命を支えるプラットフォーマー」を標榜し、食料・水・環境の社会課題解決を事業の根幹に据える。

ビジネスモデル

クボタは製品の企画・研究開発・製造から販売・アフターサービス・小売金融(クボタクレジット等)まで垂直統合した収益モデルを持つ。機械セグメント(売上高の87.1%)は見込み生産を主体とし、グローバルな販売網を通じて農家・建設業者に製品を届ける。

水・環境セグメント(同12.4%)は受注生産が中心で、受注残高329,918百万円の積み上げが収益の安定性を支える。価格改定・インセンティブ管理・固定費削減を通じた収益性改善を継続的に推進している。

企業の強み

北米・欧州・アジアに製造・販売拠点を持ち、海外売上高比率77.3%を実現。2022年にインドのエスコーツクボタを子会社化し、インド農機市場でも新製品導入とGST引き下げ効果を取り込み販売増を達成。国内外207社のグループ体制が多地域での安定供給を支える。

水・環境セグメントの受注高は319,301百万円(前期比23.9%増)、受注残高は329,918百万円(前期末比10.4%増)と先行指標が良好。政府の第1次国土強靭化実施中期計画策定を背景に上下水道インフラ老朽化更新需要が拡大しており、セグメント利益は前期比35.9%増の32,983百万円を達成した。

当年度の研究開発支出は110,300百万円(うち機械セグメント103,500百万円)。営農支援システム「KSAS」への生成AI・衛星リモートセンシング機能追加、GS(直進自動操舵)機能搭載機種の拡充、無人運転水素燃料電池トラクタのコンセプトモデル出展など、次世代農業技術の開発を継続している。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の営業利益は98,042百万円(前年同期比59.1%増)、親会社帰属四半期利益は73,285百万円(同77.2%増)と大幅改善。通期営業利益予想300,000百万円に対する第1四半期進捗率は32.7%と高水準であり、2期連続減益から反転する蓋然性が高まった。

為替改善(想定レート1米ドル=145円)と北米での増販・価格改定が主要な増益ドライバーとなっている。

米国関税の影響によるコスト増加は第1四半期においても減益要因として明示されているが、北米を中心とした価格改定と為替改善(前年同期は円高方向の為替換算差額が大幅マイナス)により吸収した。ただし、関税政策の流動性を理由に通期業績予想は前回(2026年2月12日)から据え置かれており、下期の関税動向次第では業績予想の修正リスクが残存する点は引き続き注視が必要。

2026年12月期第1四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは14,748百万円と、前年同期(22,843百万円)から8,095百万円減少した。四半期利益が大幅増加したにもかかわらず、棚卸資産の増加(50,978百万円)や営業債権の増加(87,219百万円)が資金を拘束した。

北米を中心とした増販に伴う運転資本の膨張は構造的な課題であり、在庫・債権管理の改善が資本効率向上の鍵となる。

成長戦略

収益性・資本効率重視への転換と機械・水環境両事業の深化・新規探索の両立

北米建設機械・農業機械市場での販売拡大と価格改定を継続し、米国関税コスト増加を吸収しながら収益性を高める。2026年12月期第1四半期の北米売上高は327,019百万円(前年同期比21.9%増)と拡大が続いており、通期でも主要な利益貢献源として位置付けられる。

2025年1月のカンパニー化により権限移譲と自立運営体制を整備。国内インフラ更新需要を着実に取り込みながら、環境事業の海外売上(2026年12月期第1四半期は前年同期比59.4%増)を拡大し、セグメント利益率13.6%の高水準維持を目指す。

2026年12月期より従来「調整」に含めていた費用を各事業セグメントに配賦する管理方法に変更。各セグメントの真の収益力を可視化し、資源配分の最適化と事業部門の収益責任強化を図る。前年同期比較は組み替え後数値で算定済み。

棚卸資産・営業債権の増加が営業CFを圧迫する構造的課題に対し、在庫適正化と債権回収の効率化を推進。2026年12月期第1四半期の営業CFは14,748百万円にとどまり、利益増加に見合ったCF創出が課題として残る。

最終更新: 2026年7月17日