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株式会社タカキタ

6325東証スタンダード機械

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株式会社タカキタ6325

事業内容

株式会社タカキタは1912年創業の農業機械専業メーカーで、三重県を本拠地に農業機械事業と軸受事業の2セグメントを展開する。農業機械事業では酪農・畜産向けの飼料収穫機・エサづくり関連作業機、土づくり関連作業機(有機肥料散布機・堆肥散布機等)、水田・畑作・果樹向け作業機を製造・販売する。

主要顧客はクボタ、ヤンマーアグリ、日本ニューホランドなど大手農機メーカーで、OEM供給を主軸とする。軸受事業では産業用機械・鉄道車両向け大型軸受の加工を手掛ける。

2026年3月期の売上高は6,549百万円で、農業機械事業が全体の約93.7%を占める。東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所プレミア市場に上場。

ビジネスモデル

クボタ(売上高比27.2%)、ヤンマーアグリ(同19.5%)、日本ニューホランド(同10.5%)など大手農機メーカーへのOEM供給が収益の根幹を成す。製品本体販売に加え、補用部品(アフターマーケット)販売が2026年3月期に998百万円(前年比112.4%増)と拡大しており、安定的な収益基盤を補完する。

生産は見込み生産方式を採用し、溶接工場新設による内製化推進で原価低減を図る。

企業の強み

有機肥料散布機・堆肥散布機について「みどりの食料システム法」に基づく基盤確立事業実施計画の認定を受けており、みどり投資促進税制の適用対象製品として競合他社との差別化要因となっている。国の環境政策に直結した製品ラインナップを保有する点は自社固有の競争優位である。

2026年3月期の農業機械事業における部品販売は998百万円と前年比112.4%増を達成し、製品本体販売の減収を一定程度補完した。アフターマーケット収益は既存顧客基盤に依拠する安定的な収益源であり、景気変動の影響を受けにくい構造的な強みとして機能している。

総従業員の11.5%に相当する31名の研究開発スタッフを擁し、2026年3月期の研究開発費は104百万円。自走マニアスプレッダ、小型整地作業機マルチグレーダ、カッティングフィーダ等を継続的に市場投入しており、水田・畑作・果樹等の新市場開拓に向けた製品開発体制を社内に保有している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高は6,548百万円(前期比6.6%減)、営業利益326百万円(同5.3%減)と2期連続の減収減益。当期純利益は205百万円と前期566百万円から63.7%減少したが、これは前期に計上した投資有価証券売却益453百万円の反動が主因であり、経常利益ベースの減少幅(5.9%減)とは乖離がある。

外部要因として輸入飼料・燃料費の高止まりによる畜産農家の機械投資マインド低迷が継続しており、主力の細断型シリーズ受注が回復していない点が構造的な懸念材料である。

2026年3月期においてクボタ向け1,783百万円、ヤンマーアグリ向け1,275百万円、日本ニューホランド向け687百万円と、上位3社合計で3,745百万円(全体の約57.2%)を占める。前期(約58.4%)からわずかに低下したものの、特定顧客の調達方針変更や農機市場全体の需要変動が業績に直結するリスク構造は変わっていない。

韓国市場での値上げ前駆け込み需要の反動減も海外依存リスクを示している。

2027年3月期の業績予想は売上高7,000百万円(前期比6.9%増)、営業利益346百万円(同6.0%増)、当期純利益248百万円(同20.6%増)と増収増益転換を見込む。米価上昇を背景とした水田市場向け需要回復や韓国市場の在庫調整一巡が前提となっている。

ただし、当初の中期事業計画(2026年3月期)で掲げていた売上高85億円・営業利益率8.5%という目標に対し、実績は売上高6,548百万円・営業利益率5.0%と大幅に未達であり、第2期中期計画(2027〜2029年3月期)における「成長軌道への回帰」の実現可能性を慎重に見極める必要がある。

成長戦略

第2期中期計画で「成長軌道への回帰」を掲げ、水田市場拡販・海外多角化・内製化深化を推進

米価上昇を背景に水田市場向け複合作業機・有機肥料散布機等の土づくり関連作業機の拡販を推進。新製品投入により水田・畑作・果樹分野の潜在需要を開拓し、畜産市場依存からの収益分散を図る。2026年3月期下期より受注回復の兆しが見られる。

堅調な欧米市場への継続的な深耕に加え、韓国市場での在庫調整一巡後の需要回復を見込む。豪州・中南米・インド・ASEAN地域への多角的な展開を進め、海外売上高の拡大と地域分散を図る。2026年3月期は韓国市場の反動減で海外全体が減収となった。

2026年3月期に溶接工場を新設し内製化を進展させ、工場稼働率向上による原価低減効果が顕在化した。製品価格改定効果と合わせて利益率改善を継続的に推進する。2026年3月期の営業キャッシュ・フロー695百万円(前期比101.8%増)に貢献した。

既存顧客基盤を活用した補用部品販売の拡大により、景気変動に左右されにくい安定的な収益基盤を強化する。2026年3月期においても部品販売増加が収益性改善に寄与したことが確認されている。

最終更新: 2026年7月19日