事業内容
株式会社タクミナは、高精密等速度カムによる無脈動・定量・高精度送液を実現する独自技術「スムーズフローポンプ」を主力に、汎用型薬液注入ポンプ、ケミカル移送ポンプ、計測機器・装置、流体機器、ケミカルタンクを製造・販売する産業用ポンプ専業メーカーである。環境保全・水処理・ケミカル・電子材料・滅菌・食品・医薬など幅広い産業分野を顧客層とし、国内4拠点(東京・大阪・名古屋・福岡)に加え韓国・米国に連結子会社、2026年4月には中国上海に駐在員事務所を開所するなど、グローバルに事業を展開している。
2026年3月期の売上高は11,155百万円で4期連続過去最高を更新した。
ビジネスモデル
仕入先から原材料・部品を調達し、兵庫県朝来市の生産本部(工場)で加工・組立・塗装・出荷検査を経て顧客へ出荷する製造販売モデルを基本とする。単なる製品販売にとどまらず、「流体ソリューションセンター〈朝来LAB〉」「〈横浜LAB〉」での実液評価試験や、営業・技術部門一体の提案営業体制を通じて顧客の技術課題を共同解決するソリューションパートナーとしての役割を担い、高付加価値製品の継続受注と保守・メンテナンス収益を積み上げる。
企業の強み
高精密等速度カムで複数ダイヤフラムを精密制御し無脈動・定量・高精度送液を実現する独自技術は、2006年のブランド立ち上げ以来継続的に進化。2026年3月期に電池塗工専用「PLBFシリーズ」や高圧「HPLシリーズ」の新機種を追加し、適用流量・用途領域を大幅拡大。
研究開発費は442百万円を投じ技術優位を維持している。
兵庫県朝来市の「流体ソリューションセンター〈朝来LAB〉」に加え、2025年2月に「〈横浜LAB〉」を新設し2拠点体制を確立。顧客持込実液の評価試験を実施し、フィードバックを製品開発に直結させる体制が顧客の課題解決力として差別化要因となっている。
2026年3月期の営業利益は1,631百万円(営業利益率14.6%)、当期純利益は1,231百万円でいずれも4期連続過去最高。自己資本比率は78.3%、有利子負債残高は373百万円と財務健全性が高く、設備投資373百万円を全額自己資金で賄える資金創出力を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期8,676百万円→2026期11,155百万円と5期で28.6%増加したが、直近2期の成長率は2025期0.9%増・2026期0.3%増と急減速。営業利益率は14.6%(2026期)と高水準を維持し、4期連続で過去最高益を更新。
国内ケミカル業界の底堅い設備投資(外部要因として)が国内需要を下支えする一方、EV市場成長鈍化(外部要因として)が海外売上を前期比20.0%減の1,379百万円に押し下げた。2027期会社予想は売上高11,200百万円(+0.4%)・営業利益1,635百万円(+0.3%)と低成長継続を見込む。
成長戦略
スムーズフローポンプの新市場開拓・2拠点LAB体制・水素市場展開で持続成長を追求
朝来LABに加え2025年3月に横浜LABを新設し、実験施設一体型の営業体制を確立。難移送液の課題解決を顧客と共同で行う場として機能させ、新規顧客獲得と既存顧客の深耕を推進する。
環境負荷低減・自動化・効率化に関連したシステム化ニーズへのソリューション導入を推進。スマートエネルギーWEEK2026(2026年3月)に2年連続出展し、二次電池・水素・燃料電池市場向けの認知向上と納入実績の訴求を継続。
水素・燃料電池製造工程向けにスムーズフローポンプを中心とした流体ソリューションを展開。EV需要減速で打撃を受けた海外高性能ポンプ需要の代替成長市場として位置付け、中長期的な海外売上回復を目指す。
継続的な賃上げの実施と販売促進・研究開発活動への積極投資を方針として明示。短期的には販管費増加要因となるが、中長期的な人材確保・製品競争力強化・顧客基盤拡大を通じた持続的成長を志向する。
最終更新: 2026年7月19日

