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巴工業株式会社

6309東証プライム機械

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事業内容

巴工業は1941年創業の東証プライム上場企業で、「機械製造販売事業」と「化学工業製品販売事業」の2セグメントを展開する。機械製造販売事業では固液分離を核とする遠心分離機の製造・販売・アフターサービスを行い、国内官需(下水処理等インフラ)・民需・海外向けに展開する。

化学工業製品販売事業は売上構成比約74%を占める主力で、鉱産・化成品・機能材料・電子材料等の専門化学品を輸入販売する専門商社機能を担う。国内外に子会社13社を持ち、タイ・マレーシア・ベトナム・チェコ・インド・中国・米国に拠点を展開するグローバルな事業基盤を有する。

主要顧客は化学・半導体・インフラ・自動車関連産業に及ぶ。

ビジネスモデル

機械製造販売事業では遠心分離技術に特化した製品開発・製造を行い、アフターサービス(部品・修理)による継続的な収益を積み上げる。化学工業製品販売事業では「限られたマーケットにあっても特色がある専門知識を要する付加価値の高い商材」の取扱いを方針とし、独自の仕入ネットワークと海外拠点を活用した輸入販売で利益を確保する。

経営指標として経常利益とROEを重視し、単純な販売拡大より収益性・資本効率を優先する経営を標榜している。

企業の強み

2021期売上高45,133百万円・営業利益2,844百万円から2025期には売上高59,365百万円・営業利益5,352百万円へと拡大。前中期経営計画「For Sustainable Future」の最終年度目標(売上高57,000百万円・営業利益4,960百万円)を上回り、売上高・各利益ともに過去最高を更新した。

2025年10月期末の自己資本比率は75.8%(前期比+1.8pt)、純資産42,737百万円。運転資金・設備投資は主に営業キャッシュフローと自己資金で賄い、現金及び現金同等物は13,367百万円を保有。財務的な安定性が高く、成長投資余力を確保している。

機械製造販売事業の営業利益率は前中期経営計画期間中に8.0%から12.1%へ向上。2025年10月期の営業利益は前年度比55.4%増の1,844百万円を達成し、上方修正後の中計目標1,470百万円を大幅に上回った。国内官需・民需の好調と採算性向上施策が奏功した。

エンヴァリスの着眼点

2026年10月期中間期の親会社株主帰属中間純利益は2,793百万円(前年同期比+8.9%)と好調だが、内訳には星際塑料(深圳)有限公司清算に伴う為替換算調整勘定取崩益296百万円および政策保有株式売却益54百万円の計350百万円の特別利益が含まれる。これらを除いた実力ベースの利益水準は前年同期比でほぼ横ばいとなる点を投資家は精査すべきである。

化学工業製品販売事業では鉱産関連(樹脂向け添加剤)が前年同期比△1,258百万円と大幅減少し、合成樹脂関連も中国子会社清算の影響で△356百万円減少した。工業材料・半導体関連の伸長が補完しているものの、鉱産関連の需要回復見通しと代替品目の育成状況が通期業績達成の鍵となる。

通期予想売上高62,900百万円(前期比+6.0%)に対し中間期進捗率は49.0%と概ね順調だが、下期の化学事業回復が前提となる。

2026年10月期中間期に自己株式取得899百万円を実施(前年同期はほぼゼロ)し、期末自己株式数は558,134株(前期末14,934株から大幅増加)。配当も第2四半期末36円(株式分割調整後前年同期比+11円67銭の増配)と増配基調を維持。

通期年間配当予想76円(前期60円33銭比+15円67銭増配)と株主還元を積極化している点は評価できるが、財務活動CFの支出増(△1,978百万円)が現金残高の減少(△1,192百万円)につながっている点も確認が必要。

成長戦略

新中計「Create The New Future」で2028年10月期売上高70,000百万円・営業利益7,000百万円を目指す

2025年11月設立のTOMOEKOGYO ENGINEERING INDIA PRIVATE LIMITEDを当中間期より連結。石油化学プロジェクト等の新規受注拡大を狙い、アジア新興国市場での機械・化学両事業の展開基盤を構築する。

巴マシナリー㈱移転を含む新工場建設を推進。建設仮勘定が前期末83百万円から469百万円へ増加しており、設備投資が本格化。生産能力増強と研究・開発体制強化により機械事業の受注拡大に対応する。

政策保有株式の売却(当中間期に売却益54百万円計上)を進めつつ、自己株式取得899百万円の実施と増配(通期年間配当予想76円)により株主還元を積極化。資本効率の改善と投資家への利益還元を両立させる方針。

新中計の重点施策として、半導体製造・電子材料・工業材料等の高付加価値品目を中心に売上総利益1億円以上の商品群を拡充。鉱産関連の減少を補う新規事業領域への進出も並行して推進する。

最終更新: 2026年7月17日