情報セキュリティ・ランサムウェア感染
2025年11月に連結子会社ワイエイシイガーター株式会社において外部からの不正アクセスによるランサムウェア感染が発生し、主要な生産管理システム及び関連ファイルサーバー内のデータが一時的に利用不能となった。特にキャリアテープ事業では関連データや証憑が暗号化され、製造原価の算定プロセスに手作業による集計が介在する事態となった。再発防止策としてアクセス管理・バックアップ管理の見直しとグループ全体のサイバーセキュリティ監視体制強化を進めている。
売掛金回収遅延リスク
環境・社会インフラ関連事業において主に中国の液晶パネルメーカーへ装置を販売しており、契約額の70%から90%を引渡し後に回収し、残額は現地での据付調整完了後に回収する構造となっている。取引先の商習慣や装置の検収遅れにより残金回収が遅延するリスクがあり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性がある。対応策として月次会議での回収状況モニタリングや営業担当者による現地直接交渉を実施している。
海外依存・地政学リスク
中国およびアジア地域への売上高が全体の約22%を占めており、当該地域の政治・経済・社会情勢の変化や各種規制の変化、為替レートの変動が業績に直接影響する。中国の液晶パネルメーカーとの大口取引を抱えることから、地政学的リスクや輸出規制強化の影響を受けやすい構造にある。リスク分散策の具体的な開示は限定的であり、引き続き注視が必要なリスクである。
受注損失引当金積み増しリスク
顧客の設備投資計画変更による受注キャンセルや、新規開発案件・特殊仕様装置の製造工程における不具合発生により追加原価が発生し、受注損失引当金の積み増しが生じる可能性がある。装置は内示や注文書に基づき製造に着手するため、キャンセル時の損失リスクが大きい。定期的な見積原価総額の見直しを実施しているが、顧客都合の変更には対応が困難な場合がある。
特定人物依存リスク
代表取締役会長兼社長の百瀬武文氏が1973年の設立時から経営方針・事業戦略の決定および事業推進において中心的役割を担っており、同氏の業務遂行が困難となった場合に経営成績および事業運営に重大な影響が生じる可能性がある。執行役員制度の採用等により依存度低減を図っているが、移行途上にある。後継者計画の進捗が投資家にとって重要な注目点となる。
技術革新への対応リスク
当社グループが事業を展開する装置製造分野では技術の進歩が急速であり、製品開発の遅れや顧客ニーズの変化への対応不足が競争力低下につながる可能性がある。常時最先端の製品開発に努めているものの、開発投資の成果が市場投入タイミングに間に合わない場合、業績に悪影響を及ぼすリスクがある。新規事業リスクとも連動しており、技術的失敗は追加コスト発生にもつながる。
M&Aに係るリスク
事業成長加速のためM&Aを活用しているが、実施後に認識していない問題が明らかになった場合や期待した事業シナジーが得られなかった場合、業績に悪影響を及ぼす可能性がある。M&A実施前に市場動向・相手先財務状況・技術優位性・リスク分析等を考慮しているものの、買収後の統合リスク(PMI)は完全には排除できない。のれんの減損リスクも潜在的に存在する。
原材料・部品価格変動リスク
原材料・部品価格が上昇した場合、取引業者からの価格引き上げ要請が強まり、製造コストの増加が業績を圧迫する可能性がある。購買統括部を中心に取引業者との価格交渉により調達価格低減を図っているが、グローバルなサプライチェーン混乱や資源価格高騰局面では対応に限界がある。装置製造業という特性上、部品調達の遅延も生産スケジュールに影響する。
人材確保・育成リスク
優秀な人材の継続的確保が困難となった場合、中長期的に業績に影響を及ぼす可能性があり、特に技術系人材の不足は製品開発力の低下に直結する。階層別・職種別研修やOJTリーダー配置、資格取得奨励等の育成施策を実施しているが、労働市場の競争激化により採用難が続く可能性がある。人材育成に一定期間を要することから、短期的な対応が困難なリスクである。
サステナビリティ対応リスク
脱炭素政策の強化や二酸化炭素排出関連法令の想定外のスピードでの改訂・新規制定が生じた場合、対応支出が増加する可能性がある。また、気候変動対応や人的資本開示の量・質が不十分と評価された場合、機関投資家による出資縮小や顧客からの取引縮小リスクにさらされる。ESG対応の遅れは資本コストの上昇にもつながりうる。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

