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靜甲株式会社

6286東証スタンダード機械

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靜甲株式会社6286

事業内容

靜甲株式会社は1939年創業、静岡県を地盤とする東証スタンダード上場の多角経営企業。産業機械(食品・化粧品向け包装機械の製造・販売・保守)、冷間鍛造製品の製造販売、電機機器(FA・空調・冷熱機器の販売・設備工事)、車両関係(スバル・ボルボ・ポルシェ・BYD等の販売・サービス)、不動産等賃貸の5事業を展開する。

売上高の過半を車両関係事業が占める一方、利益率の高い産業機械事業が収益の柱を担う構造。子会社9社・関連会社1社を含むグループ全体の2026年3月期売上高は44,895百万円。

ビジネスモデル

産業機械事業では自社製造した包装機械を子会社経由で販売し、保守メンテナンスで継続収益を確保する。電機機器事業は三菱電機の静岡県内販売代理店として機器販売と設備工事を組み合わせる。

車両関係事業はSUBARU等の販売特約店として新車・中古車販売にサービス部門を加えたバリューチェーンを構築。各事業が異なる顧客層・景気サイクルに対応することでグループ全体の収益安定性を高めている。

企業の強み

2026年3月期の産業機械事業は受注高11,321百万円(前期比+31.4%)、受注残高6,428百万円(同+38.7%)と旺盛な受注を確保。売上高9,527百万円(同+27.3%)、セグメント利益1,502百万円(同+41.3%)と増収増益を達成。

工場高稼働維持と内部効率化による原価低減が収益性向上に寄与した。

1939年創業以来、静岡県内でスバル・ボルボ・ポルシェ・BYDの販売特約店網、三菱電機の販売代理店網、包装機械の保守メンテナンス網を構築。車両関係事業売上高24,959百万円はグループ全体の55.6%を占め、地域密着型の顧客基盤が安定収益を支えている。

2026年3月期末の現金及び現金同等物は7,184百万円、有利子負債(借入金・リース債務含む)は2,650百万円にとどまり、ネットキャッシュポジションを維持。純資産合計は17,453百万円と前期比1,504百万円増加しており、中期経営計画に基づく成長投資を自己資金で賄える財務基盤を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高44,895百万円(前期比+12.0%)、営業利益1,787百万円(同+25.0%)と好調な実績を達成。しかし2027年3月期予想は売上高46,000百万円(+2.5%)に対し営業利益1,600百万円(△10.5%)と減益見通し。

人的資本への先行投資加速に伴う販管費増加が主因とされるが、増収幅が小さい中での費用増加は利益率低下を招く。投資家は人件費投資の回収時期と利益率回復の見通しを精査する必要がある。

2026年3月期の営業利益は1,787百万円(前期比+25.0%)と大幅増益だったが、経常利益は1,630百万円(同+3.4%)にとどまった。主因は営業外費用に計上された投資事業組合運用損291百万円。

一方、特別利益に政策保有株式売却益221百万円を計上し当期純利益を押し上げた。本業の収益力は着実に向上しているが、投資事業組合の運用動向や政策保有株式売却の一時的効果を除いた実力値の把握が重要。

売上高の55.6%を占める車両関係事業は、外部要因として米国による追加関税措置やEVシフトの減速・ハイブリッド車への需要集中がスバルの生産・販売体制に影響を与えるリスクを抱える。2027年3月期は新型EV投入やフォレスター継続牽引で実績超えを見込むが、自動車市場の不確実性は高い。

一方、産業機械事業の利益貢献が高まっており(セグメント利益比率52.6%)、事業ポートフォリオの利益構造は車両依存から徐々に変化しつつある点は評価できる。

成長戦略

創業100周年に向けた5ヵ年中計:省エネ・省人化・カーボンニュートラルへの事業再投資

食品・化粧品業界向け大型液体充填ラインを中心に、中型・小型機の多品種少量生産対応機も拡販。人的資本投資による営業体制強化と工場高稼働維持・内部効率化を両輪で推進し、2027年3月期も当期実績並みの堅調な需要を見込む。

継続的な採用・人材育成、組織体制の最適化、働きやすい労働環境整備・福利厚生拡充を実施。2027年3月期は販管費増加を見込むが、持続的な企業価値向上に向けた不可欠な投資と位置付け、中期的な収益力向上につなげる方針。

中期経営計画において年間16円を基本配当としつつ、2029年3月期に30円への増配を目標。2026年3月期は26円(前期20円から増配)、2027年3月期予想は28円と段階的に引き上げ。配当性向は13.6%(2026年3月期)と低水準で増配余地は大きい。

スバル新型EV投入・新型フォレスター継続牽引に加え、輸入車の販売車種拡充で商圏拡大を図る。サービス部門の安定成長(車検・点検入庫促進、付加価値メンテナンス商品提案)と中古車販売強化を組み合わせ、2027年3月期は当期実績超えを見込む。

最終更新: 2026年7月19日