事業内容
靜甲株式会社は1939年創業、静岡県を地盤とする東証スタンダード上場の多角経営企業。産業機械(食品・化粧品向け包装機械の製造・販売・保守)、冷間鍛造製品の製造販売、電機機器(FA・空調・冷熱機器の販売・設備工事)、車両関係(スバル・ボルボ・ポルシェ・BYD等の販売・サービス)、不動産等賃貸の5事業を展開する。
売上高の過半を車両関係事業が占める一方、利益率の高い産業機械事業が収益の柱を担う構造。子会社9社・関連会社1社を含むグループ全体の2026年3月期売上高は44,895百万円。
ビジネスモデル
産業機械事業では自社製造した包装機械を子会社経由で販売し、保守メンテナンスで継続収益を確保する。電機機器事業は三菱電機の静岡県内販売代理店として機器販売と設備工事を組み合わせる。
車両関係事業はSUBARU等の販売特約店として新車・中古車販売にサービス部門を加えたバリューチェーンを構築。各事業が異なる顧客層・景気サイクルに対応することでグループ全体の収益安定性を高めている。
企業の強み
2026年3月期の産業機械事業は受注高11,321百万円(前期比+31.4%)、受注残高6,428百万円(同+38.7%)と旺盛な受注を確保。売上高9,527百万円(同+27.3%)、セグメント利益1,502百万円(同+41.3%)と増収増益を達成。
工場高稼働維持と内部効率化による原価低減が収益性向上に寄与した。
1939年創業以来、静岡県内でスバル・ボルボ・ポルシェ・BYDの販売特約店網、三菱電機の販売代理店網、包装機械の保守メンテナンス網を構築。車両関係事業売上高24,959百万円はグループ全体の55.6%を占め、地域密着型の顧客基盤が安定収益を支えている。
2026年3月期末の現金及び現金同等物は7,184百万円、有利子負債(借入金・リース債務含む)は2,650百万円にとどまり、ネットキャッシュポジションを維持。純資産合計は17,453百万円と前期比1,504百万円増加しており、中期経営計画に基づく成長投資を自己資金で賄える財務基盤を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期31,401百万円から2026年3月期44,895百万円へ5期で43%増加。営業利益は同期間560百万円から1,787百万円へ3.2倍に拡大し、営業利益率は1.8%から4.0%へ改善。
2026年3月期は産業機械事業の大型案件獲得と車両関係事業の伸長が主な増収要因。市場環境として、食品・化粧品業界の省人化投資継続、インバウンド需要回復、スバル新型フォレスター牽引が追い風となった。
一方、物価高騰・円安による原材料・エネルギーコスト上昇は継続しており、生産性向上による原価低減で吸収した。2027年3月期は人的資本先行投資による販管費増加で営業利益1,600百万円(△10.5%)と一時的な減益を予想。
成長戦略
創業100周年に向けた5ヵ年中計:省エネ・省人化・カーボンニュートラルへの事業再投資
食品・化粧品業界向け大型液体充填ラインを中心に、中型・小型機の多品種少量生産対応機も拡販。人的資本投資による営業体制強化と工場高稼働維持・内部効率化を両輪で推進し、2027年3月期も当期実績並みの堅調な需要を見込む。
継続的な採用・人材育成、組織体制の最適化、働きやすい労働環境整備・福利厚生拡充を実施。2027年3月期は販管費増加を見込むが、持続的な企業価値向上に向けた不可欠な投資と位置付け、中期的な収益力向上につなげる方針。
中期経営計画において年間16円を基本配当としつつ、2029年3月期に30円への増配を目標。2026年3月期は26円(前期20円から増配)、2027年3月期予想は28円と段階的に引き上げ。配当性向は13.6%(2026年3月期)と低水準で増配余地は大きい。
スバル新型EV投入・新型フォレスター継続牽引に加え、輸入車の販売車種拡充で商圏拡大を図る。サービス部門の安定成長(車検・点検入庫促進、付加価値メンテナンス商品提案)と中古車販売強化を組み合わせ、2027年3月期は当期実績超えを見込む。
最終更新: 2026年7月19日

