景気後退による需要減少
自動車・産業機械・建築建設向け製品を主力とするため、世界的な景気後退や経済成長の減速が発生した場合、生産台数や着工件数の減少を通じて製品需要が落ち込み、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。特に自動車関連売上高が全体の49.6%を占めるため、自動車市場の動向に対する感応度が高い。有効な需要分散策として非自動車分野への展開を進めているが、特定業種への高依存構造は継続している。
自動車産業CASE対応リスク
自動車関連売上高が連結売上高の49.6%を占める中、CASE(コネクティッド・自動化・シェアリング・電動化)の進展や新規参入者の台頭、産業構造変化に伴う構成部品の変動が業績に影響を及ぼす可能性がある。電動化の進展により従来の内燃機関向け部品需要が縮小するリスクがあり、対応が遅れた場合は主力市場を失いかねない。当社はCASEを見据えた新規開発を進め、技術領域の拡大と開発速度の加速により変革への対応を図っている。
原材料価格上昇・調達リスク
鋼材・銅合金・樹脂系原料等の主要材料は需給バランスや為替変動により価格が変動し、一部は調達先が限定される。世界的な原材料費高騰・関税政策・国際紛争による調達リスクの顕在化に加え、経済安全保障に係る調達リスクも潜在する。サプライチェーンの見直し・調達先分散化・代替材料選定・販売価格への転嫁等で対応しているが、予測を超える急激な価格変動が生じた場合は経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
為替レート変動リスク
海外向け売上高が連結売上高の39.0%を占め、外貨建取引及び在外子会社の財務諸表の円換算を通じて為替変動の影響を受ける。原材料の現地調達化や通貨スワップ契約によるヘッジを実施しているが、予測を超える変動が生じた場合は経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。在外子会社の外貨項目の価値が変動しない場合でも、換算差異により財務数値が変動するトランスレーションリスクも内在する。
海外事業展開リスク
北米・欧州・アジアに製造・販売拠点を有し、海外売上高比率は39.0%に達するが、各国の景気後退・政治社会経済体制の変動・地政学的リスク(ウクライナ・中東紛争等)により事業が影響を受ける可能性がある。地政学的リスクは影響の大きさから重要リスクとして認識しており、経営企画部と事業部が連携して在外子会社との情報交換・継続的モニタリングを実施している。しかし予想を超える急激な変動が生じた場合は経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
価格競争・値下げ圧力リスク
自動車業界をはじめ全業界でグローバル競争が激化しており、新興国メーカーの台頭による低価格品の伸長が顧客からの値下げ要求につながる可能性がある。原材料価格高騰や人件費上昇を自社のコストダウンと価格転嫁で十分にカバーできない場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。技術的優位性のある高品質製品の開発・提案型技術営業・製品ラインナップ充実により付加価値提供で対抗しているが、競争環境は一層厳しさを増している。
品質不適合・製造物責任リスク
自動車・鉄道・橋梁・免震装置等の社会基盤分野を含む幅広い用途に製品が採用されており、重大な欠陥に起因する事故・リコール・顧客の生産停止が発生した場合、社会的信用の低下と多額の補償支出が生じ業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。ISO9001・IATF16949の取得、開発初期段階からのデザインレビュー、過去の品質トラブル情報の活用等により品質管理を徹底しているが、グローバルな製造物責任保険でも損害賠償等の損失を十分にカバーできるとは限らない。
情報セキュリティリスク
研究開発・生産・販売に関する機密情報や顧客・従業員の個人情報を保有しており、サイバー攻撃・不正アクセス・コンピューターウイルス等による情報システムの重大障害が発生した場合、事業・業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。ISO27001取得・ネットワーク冗長化・重要データバックアップ・インシデント検知システム導入等によりセキュリティ体制を強化しているが、情報セキュリティリスクは昨今高まっており継続的な対応が必要とされている。
環境・気候変動リスク
地球温暖化に起因する災害発生により事業に被害が生じるリスクに加え、脱炭素対応が不十分な場合は顧客のサプライチェーンから排除されるリスクや、ESG重視の株主・投資家からの信頼を失うリスクがある。2030年度までにCO₂総排出量を2013年度比46%削減する目標を設定し、2050年カーボン・ニュートラル実現を環境目標として掲げているが、目標未達の場合は事業機会の喪失につながる可能性がある。ISO14001に沿った環境マネジメントシステムを構築し環境法令の遵守に努めている。
災害・感染症・テロによる事業継続リスク
国内外の製造・販売拠点において大規模地震・水害・火災・パンデミック・テロ・紛争による政情不安が発生した場合、原材料調達・物流網・生産設備・人的資源に被害が生じサプライチェーンが寸断され製品供給が停止するリスクがある。発生頻度は高くないとされているが、万一発生した場合は経営成績と財政状態に大きな影響を及ぼすとされている。BCP策定・減災対策・調達先分散化・代替材料選定等の事前対策を進めているが、保険でも全損害をカバーできるとは限らず、リスクの完全回避は困難としている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

