PCBドリルへの売上依存
連結売上高の約7割をPCBドリルが占めており、プリント配線板市場の生産動向に業績が大きく左右される。近年は高品質・高密度化や用途拡大が進む一方、顧客要求の多様化・急変リスクも高まっている。対応策として、超硬エンドミルや転造ダイスなど対象市場が異なる製品の拡大に注力している。
製品価格の下落圧力
電子機器製品の本体価格が恒常的に低下する傾向にあり、主力のPCBドリルに対しても継続的な値下げ圧力がかかっている。価格競争の激化は売上高・利益率の双方に悪影響を及ぼす可能性がある。品質・技術・サポート体制・供給力の強化および価格下落圧力に対応できる新製品の開発・投入で対処している。
アジア向け売上集中リスク
連結売上高の約9割が日本を含むアジア向けであり、同地区の政治的・経済的・社会的変化、法規制変更、天変地異の発生が業績に直接影響する。国際情勢の不透明感や中国景気の低迷など事業環境の厳しさが続く中、生成AI関連需要の盛り上がりにより当面は堅調な需要が期待される。各国・地域の特性に応じた営業戦略を策定しリスク管理に努めている。
代替技術(レーザー加工)の進化
PCBドリルの代替技術であるレーザー穴あけ加工は、微細・高速加工が可能であり、技術・加工機械の進化やレーザー加工に適したプリント配線板の需要拡大があった場合、PCBドリル需要の減少につながるおそれがある。近年は多層構造・複合材料の積層化によりドリル加工への期待が高まっており、寿命伸長・高アスペクト品開発などで対応を強化している。ただし代替技術の進化による影響を完全に回避することは困難としている。
多額の設備投資による財務影響
AI関連向け旺盛な需要への対応を主因として、近年従来にない大型の設備投資を実施している。市場環境の急激な変化や顧客の投資抑制等により当初想定の稼働率・収益性を確保できない場合、減価償却負担の増加・投資回収期間の長期化・減損損失の計上が生じ、業績・財政状態に悪影響を及ぼすおそれがある。投資判断プロセスの強化や稼働率向上策・生産改善施策を講じているが、すべての投資リスクを排除することは困難としている。
為替レート変動リスク
外貨建売上高および海外子会社の現地通貨建決算書類の円換算において、急激な為替レート変動が生じた場合、連結業績に影響が及ぶ可能性がある。経営計画・予算編成時に前提為替レートを設定し、四半期ごとに実績レートとの差異を検証・分析するモニタリング体制を整備している。
長岡工場への機能集中リスク
自社製機械設備製造の大部分および技術開発の大部分が新潟県長岡市の長岡工場に集中しており、同地区の地理的環境や物流網に変化・支障が生じた場合、業績等に重大な影響を及ぼす可能性がある。長岡市は「消雪パイプ」道路網の整備が完了しているなど自然災害への備えが進んでいるが、当社長岡工場でも大雨による水害対策の整備を進め備えを強化している。
情報セキュリティリスク
顧客情報・技術情報・知的財産・生産設備管理システム等の情報資産に対し、サイバー攻撃・ランサムウェア感染・不正アクセス・内部不正・機器の紛失・盗難等が発生する可能性がある。これらのインシデントが発生した場合、事業継続や顧客との信頼関係に重大な影響を及ぼすおそれがある。多段階防御体制の構築、外部専門家による脆弱性診断、従業員教育強化、インシデント対応体制の整備を進めているが、攻撃手法の高度化によりすべてのリスクを回避することは困難としている。
原材料(タングステン)価格変動
主要原材料である超硬合金「タングステンカーバイド」の価格は、タングステン鉱石の価格動向に左右され、昨今は価格急騰が見られる。調達先との緊密なモニタリング関係の構築、一括購入の強化、リサイクル材の活用により急激な変動への耐性を高めているが、今後の動向次第では徐々に経営成績に影響を及ぼす可能性があるとしている。
主要取引先の取引継続性リスク
AI関連需要の急拡大に伴いPCBドリル(特にハイエンド品)の品不足状態が続いており、供給不足が長期化した場合、取引先が単発的に他社製品へ切り替え、最終的に取引先離れによる業績悪化につながるおそれがある。従来にない高水準の生産能力増強と独自の高品質製品投入により取引先との信頼関係強化を図っているが、リスクを完全に抑制することは困難としている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月28日

