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ユニオンツール株式会社

6278東証プライム機械

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ユニオンツール株式会社6278

事業内容

ユニオンツール株式会社は1960年創業、プリント配線板用超硬ドリル(PCBドリル)分野で世界のリーディングカンパニーとして地位を確立した産業用切削工具メーカーである。主力製品はPCB工具(PCBドリル)と超硬エンドミルで、転造ダイス等も手掛ける。

国内は長岡工場・見附工場を中核生産拠点とし、台湾・中国・香港・シンガポール・タイ・米国・スイスに子会社を展開するグローバル体制を構築。主要顧客は電子機器・半導体パッケージ基板メーカーおよび自動車部品メーカーで、生成AI普及に伴うAIサーバー・データセンター向け高多層基板需要の急拡大を直接的な恩恵として受けている。

2025年3月期の連結売上高は40,165百万円と過去最高を更新した。

ビジネスモデル

切削工具製造に用いる生産設備を自社で開発・製造する「設備内製モデル」が収益の根幹。60年超のノウハウを設備に集約することで競合他社との技術差別化を維持し、高付加価値工具・高多層基板用工具の増販により製品ミックスを改善する。

日本で製造した工具を海外子会社(アジア・北米・欧州)へ供給する内部振替(13,260百万円)と現地生産拠点の稼働率向上を組み合わせ、グローバルに収益を積み上げる構造。設備投資は原則自己資金で賄い、無借金経営を維持している。

企業の強み

切削工具製造設備を自社で開発・製造する体制を60年以上維持。この「技術に技術を上乗せ」するノウハウの蓄積が競合他社との差別化の源泉となっており、需要急変時にも自社設備の強みを活かした早期設備立上げが可能。2025年3月期の設備投資総額は5,720百万円(自己資金)に上る。

1970年にPCBドリルの生産を開始して以来、半世紀超にわたり技術開発を継続。AIサーバー・データセンター向けFC-BGAパッケージ基板用ULFコートドリルや高多層マザーボード向け工具など最先端製品を投入し、2025年3月期のアジアセグメント売上高は前期比33.0%増の24,259百万円を達成した。

2025年3月期末の純資産合計は79,998百万円、負債合計は8,203百万円と自己資本比率は極めて高水準。現金及び現金同等物は16,423百万円を保有し、設備投資・研究開発費(2,341百万円)をすべて自己資金で賄う財務健全性を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の売上高12,551百万円・営業利益3,544百万円は前年同期比でそれぞれ42.6%増・60.4%増と極めて強い結果。通期予想(売上高49,600百万円・営業利益13,000百万円)は前期比23.5%増・48.9%増と上方修正済みであり、第1四半期の進捗率は売上高25.3%・営業利益27.3%と順調。

外部要因として生成AI関連需要の拡大が業績を牽引しており、設備立上げの順調な進捗が上振れ余地を示唆する。

第1四半期の実績為替レートはUSD159.88円・EUR183.41円と円安水準で推移したが、通期計画レートはUSD145.00円・EUR165.00円と大幅な円高前提を設定している。実勢レートが計画を上回る円安で推移する間は業績上振れ要因となるが、急速な円高転換時には下振れリスクが顕在化する。

また売上高の77.0%を海外が占め、アジア向けが66.8%に集中しており、中国・台湾の地政学リスクや通商政策の不確実性が業績変動要因として残存する。

2026年12月期通期の設備投資計画10,469百万円は前期実績5,720百万円の約1.8倍に達し、公募増資資金を含む総額32,370百万円規模の投資が長岡第六工場建設・設備増設に充当される予定。減価償却費も通期計画4,636百万円(前期3,316百万円)と増加が見込まれ、投資回収の進捗が中期的な収益性を左右する。

一方、北米セグメント利益は36百万円(前年同期比14.5%減)、欧州は35百万円(同2.3%増)と低水準が続いており、日本・アジアへの利益集中構造が継続している。

成長戦略

AI関連需要を取り込む大規模設備増強と公募増資による長岡第六工場建設・生産能力拡大

公募増資手取概算額上限32,370百万円のうち4,197百万円を2027年6月末までに長岡第六工場建設費用に充当予定。AI需要急拡大に対応した供給体制の確立を目指す。

公募増資資金から長岡工場向け23,866百万円・見附工場向け1,953百万円を2028年12月末までに設備投資資金に充当予定。通期設備投資計画10,469百万円(前期比83%増)を実行中。第1四半期実績2,293百万円(前年同期793百万円)と大幅増加で順調に進捗。

AIサーバー・データセンター向けパッケージ基板・高多層基板用の高付加価値工具を中心に増販を推進。第1四半期のアジアセグメント利益は前年同期比123.8%増、日本セグメント利益は同68.7%増と高収益品の増販効果が顕在化している。

日本セグメントからアジア・北米・欧州への内部振替供給を拡大(第1四半期内部振替4,845百万円、前年同期3,466百万円)し、保有在庫を活用した柔軟な供給対応と生産・供給能力の拡大を推進。

通期研究開発費計画2,349百万円(前期2,341百万円)を維持。第1四半期実績579百万円(前年同期507百万円)と増加。公募増資資金の超過分を2027年12月末までに切削工具製品及びその他製品の研究開発費に充当予定。

最終更新: 2026年7月17日