海外事業活動の地政学的リスク
当社グループの販売・製造の大半は海外に依存しており、取引先国には政治的・地政学的・経済的に不安定な国も含まれる。労働争議、テロ、戦争、通貨危機、自然災害等が発生した場合、海外拠点経営が困難となり財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。各拠点を含む独自ネットワークを通じた情報収集・分析を継続的に実施し、リスク低減に努めている。
生産拠点集中リスク
アパレルマシナリー事業・オートモーティヴ事業ともに中国・ベトナムが重要な製造拠点であり、政治・経済情勢の変化、法規制の相違、自然災害、電力事情の悪化等が発生した場合、生産活動に支障が生じる可能性がある。リスク分散のため、アパレルマシナリー事業は日本・中国・ベトナム、オートモーティヴ事業は中国・ベトナム・メキシコの3カ国体制を構築し、独立行政法人日本貿易保険の海外投資保険にも加入している。拠点間での生産補完・移管が可能な体制整備を進めている。
オートモーティヴ事業の競合激化
中国市場を中心に自動車部品の価格競争が激化しており、完成車メーカーの販売価格引き下げの影響がTier1メーカーを通じて当社グループにも波及し、販売単価の下落や原価率の上昇が生じている。特に中国・ベトナムにおいて構造的な価格低下の影響が顕在化しており、受注量・売上高等への影響が懸念される。顧客との関係強化・品質維持向上・自動化による原価率低減・新規顧客開拓により競争力維持に取り組んでいる。
アパレルマシナリー事業の市場変動
工業用ミシン(環縫いミシン)に特化した製品構成のため、アパレル産業の景況・消費者動向・ファッショントレンドの変化により需要が変動するリスクがある。海外生産品の品質・価格・納期の変化やアパレル産業の生産方針変更により、当社製品・技術がニーズを満たさない場合、販売戦略・事業展開に影響を及ぼす可能性がある。国内外の生産現場と密接に連携し、技術・製品の高度化・改良に継続的に取り組んでいる。
為替変動リスク
グローバルな事業展開により取引通貨の多くが円以外であり、連結財務諸表作成時の円換算において為替レートの変動が財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。外貨建て取引に対してはインパクトローンによるリスク軽減措置を講じる場合がある。
金融市場変動・資金調達リスク
主に変動金利で資金調達しているため、市場金利の上昇により支払利息が増加するリスクがある。また、金融市場の大幅な変化により資金調達条件が悪化する可能性があり、年金資産についても金融市場の変動が積立不足金額・債務を増加させる可能性がある。シンジケート方式によるコミットメントライン契約の締結等、資金調達手段の多様化によりリスク低減を図っている。
知的財産権の侵害リスク
第三者による製品外観・ブランド・独自技術の模倣品が市場に流通することで市場競争力が低下し収益に悪影響を及ぼす可能性がある。また、特許出願が認められない場合や権利保護手段が奏功しない場合、類似品との競合状態が発生するリスクがある。製品開発段階でのクリアランス調査実施や特許・意匠・商標の積極的な権利化により対応している。
製品欠陥・製造物責任リスク
過去に重大な製品欠陥事故は発生していないが、将来的にリコールや製造物責任賠償が発生した場合、財政状態・経営成績のほかブランドイメージにも影響を及ぼす可能性がある。製造物責任保険に加入しているが、最終的な賠償額を十分にカバーできる保証はなく、保険更新が経済合理的な条件で行えない可能性もある。設計・製造・出荷の各工程での品質管理基準の徹底と市場品質情報の設計・製造工程へのフィードバックにより品質向上を図っている。
税制・移転価格税制リスク
国内外において多様な税制・法規制の適用を受けており、各国の社会情勢変化による規制強化や新たな法的規制が適用される可能性がある。各国税務当局との見解の相違により追徴課税が発生し、財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。各国税法に準拠した適正な申告・納税を行い、移転価格税制を含む国際税務リスクへの適切な対応に取り組んでいる。
グローバル人材の確保・育成
海外比率の高い事業構造において、高い専門性を持つ技術者やグローバルな経営戦略・組織運営に優れた人材の確保・育成が不可欠であるが、少子高齢化による労働人口の減少により人材確保・育成が難航した場合、長期的に事業活動に影響を及ぼす可能性がある。新卒・キャリア採用の推進、現地社員の幹部登用、給与制度等の見直しによる働きがい向上と人材定着を図っている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

