事業内容
株式会社PEGASUSは1914年創業の100年超の歴史を持つ工業用ミシンメーカーを源流とし、現在は「アパレルマシナリー事業」と「オートモーティヴ事業」の2事業を展開する。アパレルマシナリー事業では環縫いミシンのトップブランドとして世界の縫製市場に製品を供給し、アジア・中南米・アフリカ等に販売網を持つ。
オートモーティヴ事業では自動車用安全ベルトのリトラクター部品等のダイカスト部品を中国・ベトナム・メキシコの3か国4拠点で製造販売する。連結子会社12社を含むグループ全体の売上高は21,658百万円(2026期)。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
アパレルマシナリー事業では日本・中国・ベトナムの製造拠点で生産した環縫いミシンを、シンガポール・米国・欧州・東南アジア等の販売子会社を通じて世界の縫製工場に販売する。オートモーティヴ事業では中国・ベトナム・メキシコの製造拠点が主体となり、自動車部品メーカーへダイカスト部品を供給する。
いずれも見込み生産方式を採用し、製品・部品の継続的な供給と技術サービスを組み合わせた収益モデルを構築している。
企業の強み
1914年創業以来100年超にわたり工業用環縫いミシンの専業メーカーとして技術を蓄積し、環縫いミシン分野でトップブランドの地位を確立している。当連結会計年度の研究開発費は570百万円、産業財産権の新規出願は国内外合計11件。デジタル制御ミシンや省力機器の開発を継続し、競合との差別化を図っている。
アパレルマシナリー事業では中国(天津)とベトナム(ハイズン省)の2製造拠点において同一製品の生産が可能な体制を整備し、カントリーリスクの分散と生産の柔軟性を確保している。オートモーティヴ事業も中国・ベトナム・メキシコの3か国4拠点体制を構築しており、グローバルな安定供給体制が競争優位の基盤となっている。
シンガポール・米国・欧州・東南アジア(マレーシア)・中国・ベトナムに販売子会社を設置し、アジア・欧米・中南米・アフリカ等の縫製市場に直接アクセスできる販売網を保有する。2024年11月にはマレーシアにPEGASUS UNITED ASIA SDN. BHD.を新設し、東南アジア市場への対応を強化した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の業績推移は、2022期・2023期の高収益期(営業利益1,847百万円・2,657百万円)→2024期の急落(営業利益39百万円、当期純利益赤字)→2025期の急回復(営業利益1,573百万円)→2026期の再悪化(営業利益946百万円、当期純利益323百万円)と振れ幅が大きい。2026期の悪化要因は、バングラデシュの金融引締め・中国の景気減速によるアパレルマシナリー事業の主要市場低迷、中国の価格引下げ圧力によるオートモーティヴ事業の減益(セグメント利益前期比23.1%減)、販管費増加、オートモーティヴ事業での減損損失273百万円計上が重なったことによる。
外部要因として米国関税措置・地政学リスクの高まりも業績の下押し要因となった。2027年3月期は売上高22,180百万円(前期比2.4%増)、営業利益840百万円(同11.3%減)、経常利益510百万円(同53.8%減)と引き続き厳しい見通し。
成長戦略
アパレルの差別化深化とオートモーティヴの新規顧客獲得で持続的成長を目指す
縫製工場における熟練工確保難を背景に自動化・省力化ニーズが高まる中、省力機及びデジタル制御ミシンの開発を推進。高付加価値製品への需要増を取り込み、アパレルマシナリー事業の収益性向上を図る。
価格競争力を有した戦略機種の市場投入を継続し、中南米(メキシコ等)・北アフリカ(エジプト)等の新興市場での顧客層拡大を推進。製品ラインナップ拡充により対象顧客の裾野を広げ、あらゆる顧客層から信頼されるブランドを目指す。
中国市場の価格引下げ圧力や東南アジアでの日系メーカーシェア低下に対応し、米州市場を中心に新規顧客及び新規部品の獲得を推進。世界3か国4拠点の生産体制を活かした安定供給体制の維持・強化を通じて持続的成長を目指す。
海外拠点への技術支援・品質安定化・業務効率化など本社機能の強化を進め、省人化・原価改善を継続的に推進。収益力の強化と資本効率の改善を通じた企業価値向上を目指す。2027年3月期の業績予想前提為替レートは米ドル150円。
最終更新: 2026年7月19日

