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株式会社テクノスマート

6246東証スタンダード機械

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株式会社テクノスマート6246

事業内容

株式会社テクノスマートは1912年創業(旧・井上金属工業)の産業機械メーカーで、2012年に現社名へ変更。フィルム・金属箔・紙などの基材に機能性を付与する塗工乾燥装置を主力製品とし、各種乾燥機・熱処理機・化工機・その他産業機械の設計・製作・据付販売を行う。

主要顧客はスマートフォン・タブレット・液晶テレビ向け光学系フィルムメーカー、車載用リチウムイオン電池メーカー、機能性フィルムメーカー等の先端産業企業。全製品が一品一様の受注生産形態であり、大阪本社・滋賀事業所を拠点に国内外へ展開。

2026年3月期の輸出比率は54.3%に達し、グローバル需要を取り込む体制を整えている。

ビジネスモデル

全製品が特別仕様の受注型生産形態であり、顧客の「こんな商品を作りたい」というニーズに対し、塗工・乾燥技術の専門集団として設計から据付まで一貫対応する。契約時に前受金を獲得し、試運転・検収時に段階的に売掛金を回収する資金管理を採用。

受注残高が次期売上の先行指標となる構造で、2026年3月期末の受注残高は23,703百万円に達する。

企業の強み

1912年創業以来100年超にわたり塗工乾燥装置の設計・製作に特化。光学系フィルム・機能性フィルム・エネルギー関連など多様な先端産業向けに一品一様の受注生産を継続し、顧客との共同開発・守秘義務遵守を通じた深い技術的信頼関係を構築している。競合他社が短期間で模倣困難な技術蓄積が強みの根幹をなす。

売上総利益率は2024年3月期18.9%、2025年3月期22.3%、2026年3月期24.4%と3期連続で改善。工程の効率化・外注管理・仕様の標準化といった自社主導の施策が奏功しており、売上高がやや減少した2026年3月期においても売上総利益は前期比5.0%増の5,058百万円を確保した。

2025年3月に滋賀事業所内に新実験棟を建設し、3台のテスト機を稼働開始。顧客からの先端技術実験要望への迅速対応が可能となり、テスト日程の確保や新製品・新技術開発の検証体制が強化された。これにより中長期的な受注機会の創出につながる顧客との共同検証体制が整備されている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の機能性フィルム関連塗工機器受注高は10,250百万円(前期比206.1%増)と急拡大し、受注残高9,979百万円が次期売上を下支えする構図は評価できる。一方、販売費及び一般管理費が2,087百万円(前期比60.1%増)と大幅増加し、売上総利益率改善(24.4%)の恩恵を相殺して営業利益は前期比15.4%減の2,971百万円にとどまった。

販管費増加の持続性と回収見通しが今後の注目点となる。

エネルギー関連機器の売上高は3,957百万円(前期比23.8%減)、受注高は1,154百万円(前期比61.9%減)と急減しており、EV市場の需要鈍化という外部要因が直撃している。2027年3月期の会社予想は売上高19,000百万円(前期比8.4%減)、営業利益2,000百万円(同32.7%減)と2期連続の減収減益を見込む。

第2四半期累計の売上高予想7,500百万円(前期比40.2%減)は特に厳しく、上期の業績動向が通期達成の鍵を握る。

主要顧客・椿本興業株式会社への売上高は7,656百万円(売上高全体の36.9%)と依然として高い集中度を示す。顧客分散の進捗は引き続き監視が必要。

一方、2026年3月期の年間配当は90円(前期86円)に増配し、配当性向は57.6%(前期42.0%)に上昇。2027年3月期予想配当92円・配当性向75.3%と更なる株主還元強化を示すが、当期純利益が1,400百万円予想まで減少する中での高配当性向の持続可能性は精査が必要。

成長戦略

機能性フィルム・半導体分野の受注積み上げと新実験棟活用による技術開発深化

2026年3月期受注高10,250百万円(前期比206.1%増)、受注残高9,979百万円(同89.1%増)と急拡大。スマートフォン・タブレット・ノートPC向け光学系フィルム需要を取り込み、次期売上の主力として期待される。

2026年3月期受注高745百万円(前期比362.0%増)、受注残高1,297百万円(同56.0%増)と急増。新実験棟のテスト機3台を活用した顧客共同検証を通じ、新規顧客・新規用途への展開を加速する。

2025年3月稼働の新実験棟にテスト機3台を配備し、顧客テスト対応力を強化。高速塗工装置・自動制御技術の開発に取り組み、顧客との共同検証を通じて中長期的な受注機会を創出する。

EV市場鈍化によりエネルギー関連機器の受注高は1,154百万円(前期比61.9%減)と急減。車載用リチウムイオン電池・全固体電池について顧客との共同研究開発を継続し、需要回復・投資再開時の受注獲得に備える。データセンター向け蓄電用途等の新規用途開拓も並行して推進。

2027年3月期予想配当92円・配当性向75.3%と株主還元を強化しつつ、自己資本比率68.1%・現金及び現金同等物10,410百万円の財務基盤を活用した成長投資を推進。業務効率化・原価低減・生産量確保を通じた収益性回復を目指す。

最終更新: 2026年7月19日