事業内容
株式会社オプトランは、光学薄膜装置の製造・販売を主事業とするグローバル企業。スマートフォン・車載カメラ・光通信・LED・AR/VRなど幅広い最終製品向けに、反射防止膜・IRカットフィルタ・防汚膜等の成膜装置を提供する。
顧客は光学薄膜成膜メーカーおよび最終製品メーカーで、装置販売に加え成膜プロセスに関するアドバイスを含むトータルソリューションを提供する点が特徴。連結子会社8社・関連会社2社を擁し、日本・中国・台湾・フィンランド・米国・ベトナム等にグローバル拠点を展開。
事業は成膜装置事業の単一セグメントで構成される。
ビジネスモデル
国内外の顧客から受注を受け、中国・台湾の製造子会社で生産した成膜装置を販売するとともに、保守サービスおよび成膜プロセスに関するアドバイスを提供する。重要部品は日本国内の仕入先から調達し製造子会社へ供給する垂直統合型サプライチェーンを構築。
2025期の受注高は40,993百万円(前期比26.7%増)、受注残高は31,290百万円(同29.5%増)と先行指標は堅調で、売上高に対して高水準の受注残を積み上げる構造となっている。
企業の強み
OTFCシリーズ(IAD蒸着)、NSC-15(スパッタ)、OWLS-1800(半導体光学用スパッタ)、ALDER(ALD)、SPOC-1100T(光通信用超多層薄膜)等、複数の成膜方式・用途に対応した製品ラインナップを保有。スマートフォンから車載、光通信、LEDまで幅広い最終市場に対応できる技術的多様性が強みとなっている。
2025期の受注高は40,993百万円(前期比26.7%増)、受注残高は31,290百万円(同29.5%増)と大幅に拡大。売上高33,861百万円を大きく上回る受注残高は、次期以降の売上計上を裏付ける先行指標として機能しており、2026期の売上高38,200百万円(前期比12.8%増)見通しの根拠となっている。
2025期の研究開発費は3,801百万円(売上高比約11.2%)。日本(本社・ナノリソティックス)、中国(光馳科技上海・光馳半導体技術上海)、フィンランド(Afly solution Oy)において、光学・半導体光学・電子デバイスの3領域で研究開発活動を実施。
各拠点が相互横断的に連携し付加価値の高い装置開発に取り組んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2023期36,807百万円をピークに2024期32,406百万円、2025期33,861百万円と低水準が続く。営業利益は2023期9,752百万円から2025期3,335百万円へ急落し、利益率が大幅に悪化した。
2026年12月期第1四半期は売上高6,968百万円(前年同期比11.8%減)、営業利益511百万円(同32.3%減)と低調なスタート。外部要因として中東情勢によるエネルギー価格急騰・地政学リスクが先行き不透明感を高めている。
一方、スマートフォンカメラモジュール向けおよびデータセンター関連光通信向け装置は好調を維持しており、パーツサービス・装置改造案件の減少が主因の減収であることから、装置本体需要の底堅さは確認できる。通期予想は売上高38,200百万円・営業利益6,200百万円で据え置かれており、後半への業績集中が見込まれる。
成長戦略
光通信・半導体光学・電子デバイスへの事業領域拡大とグローバル運営体制の構築
生成AI・データセンター需要を背景とした光電融合・シリコンフォトニクス関連装置の需要拡大を取り込む。2026年12月期第1四半期においてもデータセンター関連光通信向け装置の販売が好調と明記されており、成長ドライバーとして機能している。
AI搭載・折りたたみ型・ハイエンドモデルの普及によるカメラ機能高度化需要を背景に、スマートフォンカメラモジュール向け成膜装置の販売を拡大。2026年12月期第1四半期も光学領域スマートフォンカメラモジュール向けが好調と確認されている。
連結子会社・光馳科技(上海)有限公司が保有する視涯科技股份有限公司が2026年第1四半期に上海証券取引所(科創板市場)に上場。投資有価証券が33,208百万円へ急増し、財務基盤が大幅に強化された。一方、持分法投資損失201百万円も計上されており、関連会社の業績動向が引き続き注目される。
最終更新: 2026年7月17日

