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株式会社フェニックスバイオ

6190東証グロースサービス業

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株式会社フェニックスバイオ6190

事業内容

株式会社フェニックスバイオは、マウス肝臓の70%以上をヒト肝細胞に置換した独自技術「PXBマウス」を核に、医薬品開発の前臨床段階における受託試験サービスと製品販売を行う単一事業会社。主なサービスはDMPK/Tox試験(薬物動態・安全性)、肝炎試験(薬効評価)、新鮮ヒト肝細胞「PXB-cells」の販売の3本柱。

主要顧客は国内外の製薬企業・CROで、米国市場が売上の中心を占める。2016年に東証マザーズ(現グロース)上場。

広島県東広島市を本拠地とし、米国子会社PhoenixBio USA Corporationを通じて北米展開を推進している。

ビジネスモデル

PXBマウスを年間4,000匹以上コンスタントに生産し、製品販売(PXBマウス・PXB-cells)と受託試験サービスの二形態で収益を得る。2026年3月期の売上構成は製品販売1,209,942千円(前年同期比111.9%)、受託試験サービス355,590千円(同77.3%)。

製品販売比率が高まることで生産効率向上と固定費吸収が進む構造。主要顧客Alnylam Pharmaceuticals, Inc.が売上高の37.8%を占める。

企業の強み

PXBマウスは日本・米国・カナダ・欧州・中国等で商標登録済み。生産に用いるcDNA-uPA/SCIDマウスは公益財団法人東京都医学総合研究所・中外製薬との共同開発で国際特許を取得。年間4,000匹以上の安定生産体制を確立しており、競合他社が短期間で模倣困難な技術的参入障壁を形成している。

従来の肝炎(薬効薬理)分野が縮小する中、核酸医薬・遺伝子治療向けの安全性等分野売上が前期246百万円から当期377百万円超(1,499,123千円、前年同期比102.1%)へ拡大。ほぼ全ての医薬候補物質が対象となる安全性等分野への転換により、顧客基盤の広がりと収益安定性が向上している。

海外生産子会社KMT Hepatech, Inc.の解散・清算(2025年10月清算結了)により、売上原価および固定費が構造的に圧縮された。2026年3月期は2期ぶりの営業黒字(営業利益83百万円)を達成。コスト構造の改善が定着しており、同水準の売上高でも黒字を維持できる体質に転換した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期末の受注残高は616百万円と前期末の1,098百万円から大幅に減少した。特に海外安全性等分野の受注高が1,654百万円から585百万円へ急減しており、米国製薬企業の開発予算抑制が長期化していることを示唆する。

2027年3月期の売上高予想1,610百万円の達成には、受注残高の積み上がりが不可欠であり、受注動向の回復が最重要モニタリング指標となる。

主要顧客Alnylam Pharmaceuticals, Inc.への売上依存度は当期約37.8%(592百万円)と依然として高水準にある。前期の634百万円から約42百万円減少しており、同社の開発方針変更や予算削減が業績に直結するリスクは解消されていない。

顧客分散の進捗が中長期的な業績安定性の鍵を握る。

2027年3月期の業績予想では、PXB-cellsの米国供給・販売体制整備に伴う外注費等の費用増加を織り込んでいる。売上高は前期比2.9%増の1,610百万円を見込む一方、当期純利益は125百万円から77百万円へ38.6%減少する予想となっており、成長投資が短期的に収益を圧迫する構図となっている。

米国関税動向や為替(1米ドル155円想定)も外部要因として業績変動リスクとなる。

成長戦略

核酸医薬・遺伝子治療需要の取り込みとPXB-cells米国展開による収益多様化

新規創薬モダリティとして台頭する核酸医薬品・遺伝子治療薬の開発でPXBマウスの有用性が認識されており、新規顧客からの引き合いが増加傾向にある。既存の技術的優位性を活かして新規モダリティ対応の受託試験を拡充し、顧客基盤の分散を図る。

創薬初期段階におけるヒト肝細胞(PXB-cells)の需要拡大を背景に、米国での供給・販売体制を整備する計画。2027年3月期は外注費等の費用増加を織り込みながら米国展開を推進し、受託試験・PXBマウス販売に次ぐ第三の収益柱として育成する。為替レートは1米ドル155円を想定。

2026年3月期に国内安全性等分野の売上高が377百万円(前期247百万円)へ急拡大し、国内受注高も431百万円(前期259百万円)と大幅増加した。米国市場の不確実性に対するバッファーとして国内顧客基盤の強化を継続し、既存顧客へのPXBマウス販売拡大を図る。

最終更新: 2026年7月19日