事業内容
AppBank株式会社は2012年設立のスマートフォン情報メディア「AppBank.net」を起点に、メディア事業とIP&コマース事業の2セグメントで事業を展開する東証グロース上場企業。メディア事業では自社メディア運営・動画配信・地方放送局等との「メディア共創企画事業」を通じた広告収益を獲得。
IP&コマース事業では他社IPとのコラボレーションによる物販・イベント・グッズ製造販売を行う。2025年9月に株式会社PWAN・musica lab株式会社を完全子会社化し連結決算に移行。
Team Vision「IPとAXで、まちの魅力を世界へ」のもと、戦略的パートナーとの協業を軸に事業拡大を図っている。主要顧客は広告主企業・IPホルダー・スポーツ団体等。
ビジネスモデル
メディア事業では「AppBank.net」への広告掲載収益、YouTube等動画プラットフォームからの広告・有料会員収益に加え、戦略的パートナー(PLANA社等)との協業による地方放送局等の媒体枠販売フィーを獲得。IP&コマース事業ではサンリオ等人気IPとのコラボグッズ・スイーツ販売、地域連携イベントのレベニューシェア、musica lab社によるグッズ製造卸、PWAN社によるコールセンター受託で収益を多様化している。
企業の強み
2024年12月期から開始したメディア共創企画事業が主要収益源に成長。2025年12月期の売上高は1,242百万円(2023年12月期490百万円比約2.5倍)に拡大。
仕入先上位2社(サンテレビジョン476百万円・東京メトロポリタンテレビジョン379百万円)が示すとおり、TV広告枠の大量仕入・販売が売上を牽引している。
メディア事業は売上高984百万円に対しセグメント利益36百万円を計上し、前事業年度に引き続きセグメント黒字を継続。メディア共創企画事業の拡大が利益貢献しており、グループ全体の赤字縮小(2023年12月期営業損失372百万円→2025年12月期171百万円)に寄与している。
2025年4月にYURINAN事業を事業譲渡し、自社店舗「原宿friend」を閉店して和カフェ事業から撤退。これによりIP&コマース事業のセグメント損失が大幅縮小した。継続的な選択と集中により、成長性・収益性の高い事業分野への経営資源集中が進んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は342百万円(2021期)→1,242百万円(2025期)と拡大基調にあり、2026年12月期第1四半期は384百万円(連結)を計上した。ただし前年同四半期は個別決算のため増減率比較は不可。
営業損失は2026年12月期第1四半期に72百万円を計上。成約に至らなかった事業譲受のDD費用および子会社2社連結化に伴う監査費用追加請求分の一括計上という一過性費用が販管費(123百万円)を押し上げた。
売上総利益51百万円に対し販管費が2.4倍超となる構造は依然として課題。メディア事業セグメントは黒字継続(利益6百万円)だが、IP&コマース事業(損失19百万円)と全社費用(64百万円)が重荷。
外部要因として物価上昇・米国関税政策等の不透明感が消費者行動に影響する可能性がある。
成長戦略
メディア共創・IPコラボ深化・AI新規事業立ち上げで早期黒字化と企業価値向上を目指す
地方メディアとの協業によるメディア共創企画事業を継続拡大し、AI活用による記事制作体制強化・AIO対応でPV数と広告単価の向上を図る。エンターテインメントIPやAIソリューションを活用した地方経済活性化事業も展開中。
原宿・浅草等の地域コラボレーションをモデルケースとして他地域へ横展開し、musica lab社のグッズ製造機能・PWAN社の販売支援機能を活用したIPコラボレーション拡大で売上高増加と赤字解消を目指す。
AIソリューション事業のプロダクト企画開発と本格的な外販開始に向けた準備を進めており、「IP」と「AX」を軸とした新規事業創出に取り組む。メディア共創企画事業を起点とした地方経済活性化事業への展開も開始。
PWAN社・musica lab社の子会社化に続き、M&A等を通じた事業基盤拡充を方針として掲げる。ただし当第1四半期は成約に至らなかった事業譲受のDD費用を一括計上しており、案件選別の厳格化が課題。
上場後10年経過後適用の時価総額40億円以上の維持と、2030年3月の新基準(上場5年経過後100億円以上)への適合を強く意識した企業価値向上施策を推進。2026年4月に経営体制を強化(会長・執行役員副社長招聘)。
最終更新: 2026年7月17日

