事業内容
NITTOKU株式会社は1972年創業の精密FA機器メーカーで、コイル・モータ用自動巻線機を中心に、フィルム・ワイヤ用巻取り搬送設備、組立ライン等のFA設備を開発・製造・販売する。連結子会社20社を含むグループで、アジア・欧米・インドに生産・販売拠点を持ちグローバルに展開。
主要顧客は電子部品・自動車・通信機器・半導体・エナジーデバイス等の製造業で、ユーザーの生産システム全体を設計・構築する「ラインビルダー」として一貫生産ラインを提供する。売上高の約95%をワインディングシステム&メカトロニクス事業が占め、残余を巻線技術応用の非接触ICタグ・カード事業が担う。
ビジネスモデル
ユーザーごとの固有ニーズに対応したカスタム設計の一貫生産ラインを受注・製造・納入し、保守サービスも提供する。独自開発OSによる高機能多軸同期制御技術を強みに、ニッチ分野でのオープンイノベーション「ブラックオーシャン戦術」を展開し競合参入障壁を構築。
非接触ICタグ・カード事業では巻線要素技術を活用した製品を製造販売し、高い利益率(セグメント利益率31.3%)を維持する。
企業の強み
独自開発OSによる高機能多軸同期制御が可能な生産システムを保有し、搬送・巻線・ハンドリング・組立・検査を一貫して提供できる技術基盤を持つ。この技術を核に半導体向け高速検査ハンドラー、エナジーデバイス向け捲回機、ロール・ツー・ロール等、コイル・モータ以外の領域にも事業を拡張している。
連結子会社20社を擁し、中国・東南アジア・インド・欧州・米州に製造・販売・保守拠点を展開。2026年3月期の米国向け売上高は11,756百万円と前期2,709百万円から約4.3倍に急拡大しており、グローバルな顧客対応力が実績として示されている。
巻線要素技術を活用した非接触ICタグ・カード事業は、2026年3月期のセグメント利益率が31.3%(セグメント利益594百万円)と高水準を維持。FAタグ売上高は前期比139.6%増と急拡大しており、巻線技術の応用による製品差別化が高収益構造を支えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期28,121百万円から2026年3月期42,412百万円へ5期で50.8%増加。2025年3月期は新規開発要素を含む案件の増加と原価上昇により営業利益が1,119百万円(前期比73.1%減)へ急落したが、2026年3月期は米国等海外向け売上の盛況、新規開発案件比率の低下、価格転嫁・コスト削減の奏功により営業利益5,439百万円(前期比385.9%増)と過去最高を更新した。
外部要因として、AI・デジタル関連投資需要の拡大および自動車電装化ニーズが追い風として作用。売上高営業利益率は12.8%(前期3.4%)に大幅改善。
2027年3月期は売上高44,000百万円・営業利益5,100百万円と増収減益を見込む。
成長戦略
ブラックオーシャン・サテライト・M&A・新領域開発で2028年3月期売上高50,000百万円を目指す
ユーザー・サプライヤーとのオープンイノベーション協業により競合参入障壁を構築。半導体検査ハンドラー、エナジーデバイス向け捲回機、AIサーバー向けモータ製造設備等、コイルデバイス・モータ事業以外への領域拡大を継続推進。
片岡製作所のレーザ加工システム事業を吸収分割(2026年4月完了、取得対価1,200百万円)。ロール・ツー・ロール設備へのレーザ技術統合、モータコア・ワイヤ接合、半導体関連事業への応用によりレーザ関連事業の新収益機会を創出する。
第一実業株式会社との共同出資によりインドに設立した合弁会社を通じ、幅広いネットワークと販売力を活用した製品販売強化と収益力向上を目指す。現在は設立・準備段階であり、本格稼働を推進中。
ヒューマノイドロボット関節・指先向け小型精密コアレスモータ・ブラシレスDCモータ、AIサーバー向けステッピングモータ・空冷ファンモータ・水冷ポンプモータ製造設備の受注拡大に取り組む。地政学リスク対応としてレアアースレスのセラミックモータ開発も推進。
最終更新: 2026年7月19日

