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NITTOKU株式会社

6145東証スタンダード機械

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NITTOKU株式会社6145

事業内容

NITTOKU株式会社は1972年創業の精密FA機器メーカーで、コイル・モータ用自動巻線機を中心に、フィルム・ワイヤ用巻取り搬送設備、組立ライン等のFA設備を開発・製造・販売する。連結子会社20社を含むグループで、アジア・欧米・インドに生産・販売拠点を持ちグローバルに展開。

主要顧客は電子部品・自動車・通信機器・半導体・エナジーデバイス等の製造業で、ユーザーの生産システム全体を設計・構築する「ラインビルダー」として一貫生産ラインを提供する。売上高の約95%をワインディングシステム&メカトロニクス事業が占め、残余を巻線技術応用の非接触ICタグ・カード事業が担う。

ビジネスモデル

ユーザーごとの固有ニーズに対応したカスタム設計の一貫生産ラインを受注・製造・納入し、保守サービスも提供する。独自開発OSによる高機能多軸同期制御技術を強みに、ニッチ分野でのオープンイノベーション「ブラックオーシャン戦術」を展開し競合参入障壁を構築。

非接触ICタグ・カード事業では巻線要素技術を活用した製品を製造販売し、高い利益率(セグメント利益率31.3%)を維持する。

企業の強み

独自開発OSによる高機能多軸同期制御が可能な生産システムを保有し、搬送・巻線・ハンドリング・組立・検査を一貫して提供できる技術基盤を持つ。この技術を核に半導体向け高速検査ハンドラー、エナジーデバイス向け捲回機、ロール・ツー・ロール等、コイル・モータ以外の領域にも事業を拡張している。

連結子会社20社を擁し、中国・東南アジア・インド・欧州・米州に製造・販売・保守拠点を展開。2026年3月期の米国向け売上高は11,756百万円と前期2,709百万円から約4.3倍に急拡大しており、グローバルな顧客対応力が実績として示されている。

巻線要素技術を活用した非接触ICタグ・カード事業は、2026年3月期のセグメント利益率が31.3%(セグメント利益594百万円)と高水準を維持。FAタグ売上高は前期比139.6%増と急拡大しており、巻線技術の応用による製品差別化が高収益構造を支えている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は5,439百万円(前期比385.9%増)と過去最高を更新したが、主要顧客AXON ENTERPRISE, INC.への売上高が10,388百万円と連結売上高の約24.5%を占める高い顧客集中度が確認された。米国向け売上高が前期2,709百万円から11,756百万円へ約4.3倍に急拡大した構造は、同顧客の発注動向に業績が大きく左右されるリスクを内包しており、2027年3月期予想では営業利益が5,100百万円(前期比6.2%減)と減益見通しとなっている点も注視が必要。

2027年3月期通期予想は売上高44,000百万円(前期比3.7%増)、営業利益5,100百万円(前期比6.2%減)と増収減益見通し。欧州市場はモビリティ関連業界を中心とした景気低迷が継続しており、NITTOKU EUROPE GmbH.では減損の兆候が認識されている(減損テスト実施済み、当期は減損損失なし)。

外部要因として米国関税政策の不確実性も下振れリスクとして顕在化しており、2028年3月期50,000百万円目標達成には米国・アジア市場での継続的な大型受注獲得が不可欠。

2026年3月期に仲裁関連費用565百万円が特別損失として計上された。この費用は前期には計上されておらず、一時的要因として処理されているが、同種の費用が翌期以降に再発する可能性は排除できない。

一方、自己資本比率は64.0%(前期60.2%)に改善し、現金及び現金同等物は19,579百万円(前期14,274百万円)と大幅増加。長期借入金残高は8,762百万円(1年内返済予定含む)と管理可能な水準にあり、財務健全性は改善傾向にある。

成長戦略

ブラックオーシャン・サテライト・M&A・新領域開発で2028年3月期売上高50,000百万円を目指す

ユーザー・サプライヤーとのオープンイノベーション協業により競合参入障壁を構築。半導体検査ハンドラー、エナジーデバイス向け捲回機、AIサーバー向けモータ製造設備等、コイルデバイス・モータ事業以外への領域拡大を継続推進。

片岡製作所のレーザ加工システム事業を吸収分割(2026年4月完了、取得対価1,200百万円)。ロール・ツー・ロール設備へのレーザ技術統合、モータコア・ワイヤ接合、半導体関連事業への応用によりレーザ関連事業の新収益機会を創出する。

第一実業株式会社との共同出資によりインドに設立した合弁会社を通じ、幅広いネットワークと販売力を活用した製品販売強化と収益力向上を目指す。現在は設立・準備段階であり、本格稼働を推進中。

ヒューマノイドロボット関節・指先向け小型精密コアレスモータ・ブラシレスDCモータ、AIサーバー向けステッピングモータ・空冷ファンモータ・水冷ポンプモータ製造設備の受注拡大に取り組む。地政学リスク対応としてレアアースレスのセラミックモータ開発も推進。

最終更新: 2026年7月19日