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地盤ネットホールディングス株式会社

6072東証スタンダードサービス業

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地盤ネットホールディングス株式会社6072

事業内容

地盤ネットホールディングス株式会社は、工務店等を主要顧客として住宅地盤の解析・調査・補償サービスを一体的に提供する地盤事業を中核とし、BIM(建物情報モデリング)を活用した建築DX支援のBIM Solution事業を第二の柱として展開する。地盤事業では、地盤調査データの解析から地盤品質証明書の発行、不同沈下事故発生時の損害賠償まで一貫して担う独自モデルを構築。

2025年4月に株式会社ハウスワランティを完全子会社化し、グループ合算の市場シェアは約20%に拡大した。BIM Solution事業では、CGパース・BIMモデリング・3D点群データ活用等の建築DXサービスをベトナム拠点も活用しながら提供している。

2008年設立、2012年上場、2026年1月に東証スタンダード市場へ移行。

ビジネスモデル

工務店等から地盤解析・調査の依頼を受け、地盤品質証明書を発行することで解析・調査フィーを収受する。万一の不同沈下事故に備え、国内大手損害保険会社と生産物賠償責任保険(PL保険)を締結し、1事故5,000万円・年間10億円を上限に損害賠償金の支払いに備える。

BIM Solution事業では建設事業者からBIMモデリング・CGパース・BCPOサービスの受託フィーを得る。売上高の大部分は地盤事業(2026年3月期:2,924百万円、全体の約92%)が占める件数依存型の収益構造である。

企業の強み

2025年4月に株式会社ハウスワランティを完全子会社化し、グループ合算の住宅地盤解析市場シェアは約20%に拡大した。統合により取引顧客数が大幅増加し、地盤事業売上高は2026年3月期に2,924百万円(前期比85.1%増)と急伸。

PMIによるシステム標準化・業務プロセス再設計も進行中であり、スケールメリットの実現が見込まれる。

地盤調査データの解析から地盤品質証明書の発行、不同沈下事故発生時の損害賠償まで一貫して担う独自モデルを構築している。「地盤改良工事の受注を目的としない地盤調査」を標榜することで工務店等からの信頼を獲得しており、2008年の創業以来蓄積した解析データと補償実績が参入障壁を形成している。

あいおいニッセイ同和損害保険・三井住友海上火災保険等の国内大手損保と複数のPL保険契約を締結し、1事故5,000万円・年間10億円を上限に損害賠償リスクをヘッジする体制を整備している。2025年12月には新たな保険契約への切り替えを完了し、旧契約に係る損害補償引当金251,177千円を特別利益として取り崩すなど、リスク管理体制の再構築を実現した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は197百万円(前期比165.4%増)と大幅増益だが、その主因は損害補償引当金戻入益251百万円(特別利益)の計上によるもの。一方、営業利益は35百万円(前期比67.6%減)と大幅に悪化しており、売上高営業利益率は5.8%から1.1%へ低下した。

ハウスワランティ統合に伴うのれん償却費71百万円の発生と全社費用の増加が主因であり、実力ベースの収益力評価には注意が必要。

2027年3月期の連結業績予想は売上高3,600百万円(前期比12.7%増)の一方、営業損失125百万円・当期純損失127百万円を見込む。情報システム環境の再整備、BIM人材の登用・育成、新規事業推進体制の整備等の先行投資が主因とされるが、住宅着工件数の減少継続という外部環境の逆風も重なる。

のれん償却前営業損失でも53百万円の赤字予想であり、投資回収の見通しと黒字転換時期の具体的な説明が投資判断上の重要課題となる。

BIM Solution事業の2026年3月期売上高は269百万円(前期比9.1%減)、セグメント損失は4百万円(前期損失35百万円から大幅改善)。戸建住宅着工件数の減少に伴うCGビジュアライゼーション関連受注の減少が売上を押し下げており、BIMモデリング・3D点群データ活用への重点化という事業転換が進行中。

建築DX需要の拡大という市場環境として追い風はあるものの、売上成長への転換と黒字化の達成が中期計画の実現に向けた重要な検証ポイントとなる。

成長戦略

地盤事業のPMI深化・非住宅拡大とBIM事業転換で中期成長基盤を構築

2025年4月完全子会社化後、システム標準化・業務プロセス再設計・住宅地盤解析基準の統一化を推進。取引顧客数の大幅増加により地盤事業売上高は前期比85.1%増を達成。引き続きシナジーの具現化と効率的運営体制の構築を進める。

拡大するエネルギーインフラ分野(系統用蓄電所建設)向けの地盤コンサルティング・サービスを本格化。当初想定を上回る受注を獲得しており、住宅市場依存からの収益源多様化と安定的な収益基盤の形成に寄与している。

戸建住宅向けCGビジュアライゼーション業務の縮小を含むコスト構造の見直しを進め、BIMモデリング業務および3D点群データ活用サービスへ経営資源を集中。セグメント損失は前期の35百万円から4百万円へ大幅縮小したが、売上高は9.1%減と転換途上。

2027年3月期を「第2創業期」と位置づけ、情報システム環境の再整備、BIM高度人材の登用・育成、新規事業推進体制の整備等に先行投資を実施。これにより2027年3月期は営業損失125百万円を計画的に許容し、中長期的な企業価値向上の基盤を構築する。

最終更新: 2026年7月19日