事業内容
株式会社アドベンチャーは、2008年に運用開始したオンライン旅行予約サイト「skyticket」を中核に、国内外の航空券・宿泊・オプショナルツアー等の旅行商品をオンラインで比較・予約できるプラットフォームを展開する。店舗を持たないオンライン特化型のビジネスモデルを採用し、個人旅行者を主要顧客とする。
連結子会社18社を含む19社体制で旅行事業と投資事業を推進。東南アジアを中心とした海外拠点(韓国・バングラデシュ・インド・フィリピン・シンガポール・マレーシア等)を設立し、Global OTAを目指した国際展開を進めている。
ビジネスモデル
航空会社・宿泊施設等の旅行サプライヤーと消費者を結ぶ仲介モデルを採用。仕入高(2025期:54,668百万円)に対し収益(25,082百万円)を得るネット収益型の構造を持つ。
広告代理店を使わない自社マーケティングノウハウで集客コストを最適化し、UI/UX改善によるリピート率向上でコスト効率を高める。航空券に加え、宿泊・ツアー等「その他」商品の拡大(収益前期比28.1%増)により収益多様化を図っている。
企業の強み
社内エンジニアによる迅速なシステム開発・改修体制を構築し、広告代理店を使わない自社マーケティングノウハウで集客コストを最適化。店舗を持たない少人数運営を支えるシステム化により、コスト競争力を維持している。
旅行事業における「その他」(非航空券)の収益は前期比28.1%増の14,319百万円、取扱高は前期比31.1%増の20,848百万円と高成長。航空券依存からの脱却が進み、収益構造の多様化が実現しつつある。
2025期末の現金及び現金同等物残高は16,345百万円と総資産27,462百万円の約60%を占める。のれん減損という非現金費用が主因の赤字であり、営業活動によるキャッシュ・フローは2,221百万円のプラスを確保している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年6月期第3四半期累計(2025年7月〜2026年3月)の収益は19,688百万円(前年同期比+0.6%)と微増にとどまった。一方、売上原価が8,421百万円(前年同期7,237百万円)へ大幅増加し、粗利率が低下。
外部要因として物価高騰によるコスト上昇が旅行事業の収益性を直撃し、営業利益1,389百万円(同△35.4%)、親会社帰属四半期利益676百万円(同△45.0%)と大幅減益。過去5期の推移では2025期にのれん減損で営業損失△1,156百万円・最終損失△1,712百万円を計上した後、2026期は黒字回復局面にあるが、収益性の本格回復には至っていない。
成長戦略
M&A・skyticket拡充・海外展開によるGlobal OTA確立
当第3四半期累計期間に3社(ファイブスターコーポレーション、同東京、アイランドクリーナーズ)を新規連結。のれんは2,999百万円へ増加しており、買収による事業拡大戦略は継続実行中。
UI/UX改善・サービス拡充・多言語化対応を継続し、旅行需要の取り込みを図る。市場環境として外国人延べ宿泊者数が前年比8.2%増と拡大しており、インバウンド需要の取り込みが課題。旅行事業収益は前年同期比+1.3%と微増にとどまっており、成長加速が求められる。
将来性・キャピタルリターン期待企業への投資を継続するが、当第3四半期累計では投資先の業況悪化によりセグメント損失21百万円を計上。営業投資有価証券残高は777百万円。投資先の業況改善が収益貢献の鍵となる。
通期予想は収益26,000百万円(前期比+2.5%)・営業利益1,800百万円・親会社帰属当期利益1,000百万円。第3四半期累計で営業利益1,389百万円を計上しており、残り1四半期で411百万円の積み上げが必要。予想修正は行われていない。
最終更新: 2026年7月17日

