世界経済の変動リスク
自動車・OA機器・医療・精密機器向け精密金属加工製品をグローバルに供給しているため、主要市場での景気後退や需要縮小が経営成績・財政状態に多大な影響を与える。中東情勢悪化に伴う原油価格高騰や地政学リスクの高まりにより、2026年度も予断を許さない状況が続く見通し。当社グループはリスク要因として認識し、継続的なモニタリングを行っている。
主要国の関税率変更リスク
主要国の関税率変更が業績に影響する可能性があり、2025年から始まった米国の「トランプ関税」により米国向け輸出と米国工場の材料輸入において大きな影響を受けた。2027年3月期においても米国関税政策は収益の押し下げ要因となるが、影響度は業績予想に織り込み済みとしている。引き続き関税政策の動向を注視し、対応策を検討している。
為替レート変動リスク
地産地消ビジネスが中心のため商流における為替リスクは比較的低いものの、メキシコ・インドネシア・インド・チェコへの新工場開設に伴う多額の投資により、資産面での為替変動リスクを抱えている。2026年度は円安からの揺り戻しによる為替差損発生リスクを懸念している。海外子会社の事業安定化・現地資金調達シフト・親会社投資資産の早期回収によるリスクヘッジを進めている。
原材料高騰・供給停止リスク
金属材・プラスチック材等の原材料について市況変化による価格高騰や品不足、事故・災害による供給停止リスクがある。主要顧客とは販売価格と原材料価格を連動させる契約を締結しているが、一部交渉が難航しており売価反映までのタイムラグが存在するためリスクヘッジは完全ではない。取り扱う原材料の大半は代替可能な一般材であるため、材料メーカー変更によるリスク回避が可能としている。
その他コスト高騰リスク
生産活動のほとんどを電力に依存しているため、円安・インフレ・エネルギーコスト高騰による電力料上昇が収益を圧迫する。人件費・運送費の高騰も同様のリスク要因であり、主要市場である自動車・OA機器向けでは従来コストアップ分の価格転嫁が困難であった。公正取引委員会の指導を背景に顧客との個別交渉を通じて徐々に価格転嫁が認められるようになってきている。
製品品質問題リスク
売上の過半を占める自動車関連向け製品において、当社製品を起因とする不具合が発生した場合、顧客からリコール対応コストを請求される可能性がある。これに対しIATF16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)の取得・適切な運用および自動品質判定装置の導入により「品質問題を起こしえない製造工程」を目指している。また顧客との納入仕様交渉を慎重に行うことでリスク軽減を図っている。
知的財産権侵害リスク
タングレス・インサートやロックワン等の知的財産権保有製品について、一部新興国で商標を不当使用した類似製品(偽物)の流通が確認されている。偽造品の流通は商機の喪失のみならず、品質不良による当社の信用毀損リスクをもたらす。顧客への注意喚起および正規代理店の紹介によりリスク軽減を図っている。
固定資産の減損リスク
国内5ヵ所・海外15ヵ所の生産拠点において有形固定資産・ソフトウェア等多くの固定資産を保有しており、経営環境の変化等で当初計画の収益性が低下した場合に減損損失の計上が必要となる。特に近年メキシコ・インドネシア・インド・チェコへの新工場投資を積極的に行っており、投資額の回収が見込めなくなった場合の業績・財政状態への悪影響が懸念される。各拠点の事業計画の進捗管理を通じてリスクの早期把握に努めている。
情報セキュリティリスク
事業活動における情報システムの重要性が高まる中、想定を超えるサイバー攻撃や不正アクセスにより基幹情報システムの停止や機密情報の流出が発生する可能性がある。情報資産の保護と安定的な供給実現のためセキュリティ対策を講じているが、脅威の高度化により完全な防御は困難な状況にある。継続的なセキュリティ強化策の実施によりリスク低減を図っている。
カントリーリスク
グローバル展開に伴い、進出先地域特有のリスクとして最低賃金の急激な引き上げ・デモ・テロ・自然災害・感染症拡大・税制ルール変更等が想定される。特にメキシコ・インドネシア・インド・チェコ等の新興国・成長市場への進出拡大により、こうしたリスクへのエクスポージャーが増大している。各海外子会社との情報共有を密にし、現地状況・現地政府の方針を分析することで早期の経営判断を可能にする体制を整えている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

