事業内容
パイオラックスは1933年創業の精密ばね・ファスナーメーカーで、金属と樹脂の両方に精通した複合成形技術を強みとする。主力の自動車関連等セグメント(連結売上高の約91%)では、工業用ファスナー・精密ばね・小型ユニット・流体制御部品等を製造し、日産自動車をはじめとする国内外の自動車メーカーに供給する。
米国・英国・韓国・タイ・中国・インド・メキシコ・インドネシアに製造拠点を持つグローバル体制を構築。医療機器セグメントでは低侵襲治療機器を製造販売し、IVRから内視鏡・整形治療へと製品領域を拡大している。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
自動車メーカーへの部品供給を主軸とし、国内外の製造子会社に技術ライセンス契約(売上高の一定率を技術指導料として受領)を付与するとともに、現地生産・現地販売体制を整備することで為替リスクを分散しながら収益を確保する。医療機器事業では自動車部品開発で培った金属加工技術を転用し、低侵襲治療機器の製造販売を行う。
フランスA.RAYMOND社との協力契約によりファスナー商品の営業・技術・生産販売協力も展開している。
企業の強み
1933年の創業以来、精密ばねから樹脂ファスナーへと技術領域を拡張し、金属と樹脂の両方に精通した複合成形技術を蓄積。バスバーやADAS関連部品など電動化対応の高付加価値品の開発・量産に活用されており、競合が短期間で模倣困難な技術資産となっている。
研究開発費は2026年3月期に744百万円を投じている。
米国・英国・韓国・タイ・中国(2拠点)・インド・メキシコ・インドネシアに製造子会社を持ち、各社に技術ライセンス契約を付与した現地生産体制を構築。インドではプネ地区に第2工場を建設中であり、生産能力増強を進めている。現地生産・現地調達により供給体制の最適化とコスト競争力の維持を図っている。
1999年設立の㈱パイオラックス メディカル デバイスが低侵襲治療機器を製造販売。2026年3月期売上高は5,274百万円(前期比+2.0%増収)と自動車関連等が減収の中でも成長を継続。
国内初となる生体吸収性食道用ステントの承認取得や血管塞栓コイル応用新製品の承認申請など、製品パイプラインの拡充が進んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年3月期の64,551百万円をピークに2期連続で減収(2025年3月期63,351百万円、2026年3月期62,045百万円)。営業利益は2022年3月期の5,216百万円から2026年3月期の1,470百万円へ4期で72%減少した。
2026年3月期は日系自動車メーカーの減産による限界利益の減少に加え、販管費の増加(12,258百万円、前期比+370百万円)、支払利息の急増(254百万円、前期比+240百万円)、減損損失・早期割増退職金等の特別損失749百万円が重なり、親会社株主帰属当期純損失21百万円と初の最終赤字を計上した。外部要因として中国市場でのEV化加速・日系メーカーシェア低下、米国市場の伸び悩みが業績を下押しした。
成長戦略
非日系拡販・高付加価値製品・医療機器拡大・資本効率改善の4軸で変革を推進
日系依存リスクを低減するため、米国・欧州・中国の非日系OEMへの拡販活動を継続推進。2026年3月期は日系減産の影響を受けたが、グローバルでの拡販活動は継続しており、北米・アジアの所在地別売上高は一定水準を維持している。
グループ一丸となった収益改善活動を推進。2026年3月期は早期割増退職金325百万円を計上し構造改革を実施。売上原価は48,316百万円と前期比763百万円減少したが、販管費増加により営業利益率は2.4%にとどまった。2027年3月期は営業利益1,500百万円(営業利益率2.4%)を目標とする。
㈱パイオラックス メディカル デバイスによるIVR・内視鏡治療・整形治療機器の積極拡販を推進。2026年3月期は売上高5,274百万円(前期比+2.0%増収)と成長を維持したが、労務費等の増加により営業利益は278百万円(同△15.0%)と減益。
高齢化社会の進展という外部要因を追い風に中長期的な成長を目指す。
自己資本の積み増し抑制とグループキャッシュマネジメントの徹底により、連結配当性向100%・年間配当92円以上を維持する方針。2026年3月期は23,979百万円の自己株式取得を実施し、年間配当92円を維持。2027年3月期も年間配当92円(予想配当性向335.2%)を予定している。
最終更新: 2026年7月19日

