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モリテック スチール株式会社

5986東証スタンダード金属製品

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モリテック スチール株式会社5986

事業内容

モリテックスチール株式会社は1943年創業の特殊帯鋼専門商社兼製造メーカーで、商事部門(特殊帯鋼・普通鋼等の販売)、焼入鋼帯部門、鈑金加工品部門、海外事業の4セグメントで構成される。国内では三重大山田工場・けいはんなR&Dセンターを拠点に焼入鋼帯・鈑金加工品を製造し、タイ・中国・ベトナム・インドネシア・メキシコの海外5拠点で鋼材加工販売・自動車部品製造を展開する。

主要顧客は自動車(エンジン・ミッション部品)、農業機械、家電、半導体関連産業で、2026年3月期の連結売上高は48,193百万円。東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

商事部門が特殊帯鋼・普通鋼を仕入れ顧客に販売する一方、製造部門がその鋼材を原料に焼入鋼帯・鈑金加工品へ加工して高付加価値化する垂直統合モデルを採る。中川産業・日輪鋼業等の国内子会社と海外5拠点が販路・加工能力を補完し、グループ一体での競争力を発揮する。

収益は商事スプレッド(仕入・販売価格差)と製造マージンの両輪で構成される。

企業の強み

1943年創業以来、特殊帯鋼の専門商社として市場に根ざし、焼入鋼帯・ベーナイト鋼帯の量産工業化(1966年)など独自製造技術を蓄積。商事部門の売上高33,462百万円を基盤に、製造部門が高付加価値加工を担う垂直統合体制が競合との差別化要因となっている。

1997年のタイ法人設立を皮切りに、中国・ベトナム・インドネシア・メキシコへ順次展開し、海外5拠点体制を構築。2026年3月期の海外事業売上高は5,770百万円(前期比4.6%増)、セグメント利益は300百万円(前期比277.3%増)と大幅改善しており、グローバル製造・販売基盤が機能し始めている。

けいはんなR&Dセンターを拠点にEV充電器(普通充電器・DC充電器・機械式駐車設備向け)の開発を推進し、大手需要家からの受注が増加している。鈑金加工品部門の受注高は6,931,366千円(前期比17.2%増)と大幅増加しており、EV関連新分野への展開が具体的な受注実績として表れている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は1,042百万円(前期比216.5%増)と大幅増益だが、特別利益に投資有価証券売却益768百万円が含まれており、経常利益は630百万円(売上高経常利益率1.3%)にとどまる。本業の収益力を示す営業利益は444百万円(営業利益率0.9%)と依然として薄利構造。

売上高48,192百万円に対する利益水準の低さは構造的課題として継続注視が必要。

海外事業のセグメント利益が前期比277.3%増と大幅改善したことは評価できる。一方、主力の商事部門は自動車向け・家電需要の調整継続・半導体需要の弱含みにより売上高33,462百万円(前期比7.8%減)、セグメント利益404百万円(前期比1.1%減)と低迷。

2027年3月期予想でも商事部門の低調継続が見込まれており、外部環境として自動車生産台数回復・半導体需要回復の時期が業績の鍵を握る。

2027年3月期の連結業績予想は売上高49,000百万円(前期比1.7%増)、営業利益600百万円(同34.9%増)、経常利益700百万円(同11.1%増)、親会社株主帰属当期純利益500百万円(同52.0%減)。当期純利益の大幅減少は2026年3月期の投資有価証券売却益(特別利益)の剥落が主因。

営業・経常利益は増益予想だが、米国通商政策・中東情勢・原材料・エネルギーコスト上昇・賃金上昇等の外部リスクが業績予想の不確実性を高めている。

成長戦略

商事部門の価格転嫁・EV充電器拡販・海外事業最適化の3軸で収益性改善を目指す

原材料・エネルギーコスト上昇分の販売価格転嫁を継続し、スプレッド管理を徹底。自動車・家電・半導体向け需要の回復を待ちつつ、一部商品でスプレッドが好調な局面を活用した収益確保を図る。2027年3月期は商事部門の低調継続を想定しており、価格管理が利益率維持の鍵。

けいはんなR&Dセンターを拠点としたEV充電器の開発・受注拡大を推進。農業機械向け堅調需要の継続取り込みに加え、EV関連新規受注など新分野への展開を加速。2026年3月期は農業機械向け堅調で売上2.6%増を達成したが、一部製品在庫の収益性見直しによりセグメント利益は22.5%減と課題も残る。

タイ・中国・ベトナム等5拠点での生産効率向上・品質改善を継続し、新規部品受注拡大を図る。2026年3月期はセグメント利益が前期比277.3%増と大幅改善を実現。一部地域でのハイブリッド車需要転換への対応や、日系メーカーの海外戦略に合わせた各子会社の生産体制最適化を進める。

最終更新: 2026年7月19日