事業内容
東プレ株式会社は1935年創業、2035年に創立100周年を迎える総合製造企業。主力のプレス関連製品事業では国内外の自動車メーカー向けに高強度鋼板プレス部品・金型を製造し、日産自動車・トヨタ自動車・本田技研工業の3社だけで売上高の約69%を占める。
定温物流関連事業では冷凍・冷蔵車を一貫生産し国内市場でのシェアを持つ。さらに空調機器・電子機器(高性能キーボード「REALFORCE」)・輸送事業を展開。
国内4拠点に加え米国・メキシコ・中国・タイ・インドに製造子会社を持つグローバル製造グループであり、2026年3月期の連結売上高は378,815百万円。
ビジネスモデル
プレス関連製品事業では自動車メーカーから受注した部品・金型を国内外の自社工場で製造し直接販売する。定温物流関連事業では冷凍・冷蔵車を当社が一貫製造し、連結子会社トプレック株式会社が販売を担う分業体制を採る。
内部資金を基本とした財務政策のもと、設備投資を継続的に実施して生産能力を維持・拡大。売上・営業利益率・ROE・ROIC・自己資本比率を経営指標として損益管理を行う。
企業の強み
2026年3月期において日産自動車向け134,551百万円(売上比35.5%)、トヨタ自動車向け65,902百万円(同17.4%)、本田技研工業向け61,068百万円(同16.1%)と、主要3社だけで売上高の約69%を占める。長年の取引実績に裏打ちされた顧客基盤は競合他社が短期間で代替困難な参入障壁を形成している。
定温物流関連事業は当社による一貫製造・子会社トプレックによる販売という垂直統合体制を持ち、2026年3月期の営業利益率は14.8%と全セグメント中最高水準。中型車販売台数の増加と価格転嫁の進展により、同期の営業利益は97,72百万円と前期比24.2%増を達成した。
米国・メキシコ・中国(3拠点)・タイ・インドに製造子会社を展開し、2026年3月期のプレス関連製品事業設備投資額は27,135百万円(うちTopre America Corporation単独で12,951百万円)。冷間1470MPa材・ホットスタンプ2GPa材の量産適用拡大や構造解析・成形CAE・衝突CAEの技術蓄積により、マルチマテリアル対応の差別化提案力を保有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期233,601百万円から2026年3月期378,815百万円へ5期連続増収(2026年3月期は前期比1.4%増と伸び率は鈍化)。営業利益は2024年3月期22,406百万円から2025年3月期28,648百万円へ急回復後、2026年3月期は28,042百万円と微減。
純利益は2026年3月期18,561百万円と前期比31.2%増だが、これは為替差益5,765百万円(前期は差損2,308百万円)という外部要因が主因。減損損失は2期連続で6,000百万円超を計上。
2027年3月期は米国関税政策・地政学リスク・円高方向の為替変動を背景に営業利益23,000百万円(前期比18.0%減)と大幅減益を予想しており、収益性の悪化局面に入りつつある。
成長戦略
EV・マルチマテリアル対応と定温物流拡大を軸とした第16次中期経営計画(2024〜2026年度)
冷凍車の中型車を中心とした販売台数増加と要冷品カテゴリー拡大による需要取り込みを推進。2026年3月期に売上高65,855百万円・営業利益率14.8%を達成し、2027年3月期も堅調推移を見込む。部材供給安定化が生産体制を支援。
Topre America Corporation・Topre Autoparts Mexico・Topre India Private Limitedを通じた海外物量拡大を継続。2026年3月期はアメリカ・中国での物量増加が国内減少を補完。
プレス関連製品事業への設備投資(有形固定資産及び無形固定資産の増加額27,135百万円)を継続実施。
東普雷(武漢)汽車部件有限公司の事業整理(損失211百万円計上)、PT.TOPRE INDONESIA AUTOPARTSの連結除外など、収益性の低下した海外拠点の整理・縮小を実施。三池工業・東普雷(佛山)・広州三池への減損損失計上(合計6,710百万円)も継続しており、構造改革が進行中。
空調機器部門では大手ハウスメーカー戦略商品・高付加価値換気システム・暑熱対策製品の拡販を推進。電子機器部門では「REALFORCE」のラインナップ拡充と海外市場向け製品強化、OEM産業装置向けタッチパネル応用製品の販売増加を図る。
2026年3月期はビル空調部門の工事延期・中止の影響で営業利益が前期を下回った。
最終更新: 2026年7月19日

