事業内容
アマテイ株式会社は1901年創業を源流とする釘・ねじ専業メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所メイン市場に上場する。本体が担う「建設・梱包向」では普通釘・特殊釘・連結釘・建築用資材・釘打機等の製造・仕入・販売を行い、連結子会社の株式会社ナテックが担う「電気・輸送機器向」では精密機器用ねじ・自動車部品用ねじ・樹脂用ねじ等を製造・販売する。
主原料の線材は伊藤忠丸紅鉄鋼を通じて株式会社神戸製鋼所等から調達する。2026年3月期の連結売上高は5,374百万円で、建設・梱包向が約71%、電気・輸送機器向が約29%を占める。
主要顧客は大東スチール株式会社(売上高比22.5%)。
ビジネスモデル
建設・梱包向では国内生産の高付加価値品(特殊釘・特許製品等)を主軸としつつ、海外委託生産OEM品も取り扱うことで幅広い顧客ニーズに対応する。電気・輸送機器向では独EJOT社等とのライセンス契約に基づく特殊ねじ・締結部品を製造・販売し、高付加価値機能部品への集中で収益性を確保する。
生産の自動化・省人化による製造コスト低減と、需要に見合った生産管理による在庫・コスト抑制が利益創出の基盤となっている。
企業の強み
杉材に適した特許製品「木割れ最強釘Ⅱ杉対応」を保有し、高付加価値品において圧倒的な優位性を持つと有報に記載されている。国内釘総需要の約8割が輸入品で賄われる中、長年の技術力・品質管理能力・安定供給力を背景に国内生産品を主軸とした差別化戦略を継続している。
連結子会社ナテックは独EJOT社との技術受入契約(2001年締結)に基づきDELTA PT SCREWおよびALtracsを製造・販売する。EV・HV用バッテリー・モーター関連や自動運転化関連の特殊締結部品需要に対応できる製品ラインアップを保有しており、2026年3月期のセグメント売上高は1,566百万円を確保した。
2026年3月期末の自己資本比率は31.6%(前年度末28.4%から改善)、純資産は1,572百万円に増加した。長期借入金を250百万円削減し総資産も259百万円圧縮する一方、ROEは9.6%と中期経営計画目標9.1%を初年度に達成した。
営業CFは341百万円を確保し、設備投資114百万円を自己資金で賄う財務体質を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期5,085百万円→2025年3月期5,583百万円と緩やかな増収基調が続いたが、2026年3月期は5,374百万円(前期比3.7%減)と減収に転じた。一方、営業利益は2022年3月期18百万円から2026年3月期236百万円へ5期で大幅改善し、当期純利益も147百万円と4期連続増益を達成。
外部要因として住宅着工減少・資材価格高騰・自動車業界の生産調整が売上を下押しした。2027年3月期会社予想は売上高5,500百万円(+2.3%)・営業利益215百万円(▲8.9%)と増収減益見通しで、利益改善トレンドは一旦踊り場を迎える。
成長戦略
新中期経営計画(2025〜2027年度)で連結売上高6,000百万円・ROE9.1%を目指す
新中期経営計画(2028年3月期最終年度)の定量目標ROE9.1%に対し、1年目の2026年3月期に実績9.6%を達成。自己資本比率も31.6%まで改善し、長期借入金を前期比250百万円圧縮するなど財務健全化が着実に進捗している。
政府・林野庁の国産木材活用政策を背景に非住宅中高層建築物への木材活用が促進されており、当社オリジナルの特殊釘・高機能製品への需要拡大を見込む。ツーバイフォー工法の増加傾向も追い風として活用し、建設・梱包向の収益基盤を多様化する。
電気自動車・ハイブリッド車用バッテリー・モーター関連の特殊締結品、自動運転・センサー関連の精密部品を主なターゲットとして高付加価値機能部品への製造・販売を強化。ただし2026年3月期の受注残高が前期比33.5%減と急減しており、短期的な業績への影響を注視する必要がある。
建設・梱包向において海外OEM商品と国内生産品の最適な組み合わせを追求し、販売数量が減少する局面でも売上総利益率18.7%を維持。生産性向上・歩留まり改善・固定費削減を継続することで、減収下でも利益を確保する体制を強化する。
最終更新: 2026年7月19日

