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天龍製鋸株式会社

5945東証スタンダード金属製品

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天龍製鋸株式会社5945

事業内容

天龍製鋸株式会社は1913年創業の鋸・刃物類専門メーカーで、住宅資材用チップソーを主力製品とする。国内2拠点(静岡・福岡)、中国2拠点、タイ1拠点の計5工場を有し、連結子会社6社を通じて中国・米国・欧州・タイ・インド・メキシコへグローバルに事業展開する。

主要顧客には㈱マキタ(売上高の21.9%)をはじめとする電動工具・建材メーカーが含まれ、OEM供給を中心に幅広い産業向けに製品を提供している。2025年度の連結売上高は13,475百万円。

ビジネスモデル

日本・中国・タイの製造拠点で鋸刃を生産し、国内販売のほか米国・欧州・アジア・メキシコの販売子会社を通じて各地域市場に供給する。中国拠点は日本セグメントへの内部振替(3,488百万円)も担い、グループ内製造分業体制を構築。

売上原価率65.9%、営業利益率12.9%の製造業型収益構造で、設備投資・研究開発を自己資金で賄う財務健全性を維持している。

企業の強み

1913年創業以来、鋸・刃物類の専業メーカーとして一貫生産を継続。国内2拠点・中国2拠点・タイ1拠点の計5工場を有し、各拠点の特性に応じた製品集約化と自動化を推進。業界初のJIS表示許可工場指定(1950年)など技術的先行実績を持ち、競合が短期間で模倣困難な製造ノウハウを蓄積している。

㈱マキタへの販売実績は2025年度に2,944百万円(売上高比21.9%)に達し、前年度の2,666百万円(20.3%)から拡大。電動工具大手との継続的取引関係は安定的な受注基盤を形成しており、OEM供給先としての信頼性・品質水準の高さを示す実績である。

2025年度末の資産合計42,895百万円に対し負債合計は3,802百万円にとどまり、純資産39,093百万円の強固な財務基盤を有する。運転資金・設備投資(当期467百万円)・研究開発費(103百万円)をすべて自己資金で賄っており、外部借入に依存しない経営体質が確立されている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高13,475百万円(前期比2.6%増)と増収を確保したものの、営業利益は1,735百万円(前期比5.0%減)と減益。原材料費高騰・人件費増加・販管費拡大(2,855百万円、前期比3.6%増)が利益を圧迫した。

売上高営業利益率は12.9%(前期13.9%)に低下しており、コスト管理の強化が課題。アジア・アメリカ・ヨーロッパの3セグメントが揃って減益となった点も懸念材料。

2027年3月期の会社予想は売上高14,000百万円(前期比3.9%増)、営業利益1,820百万円(同4.9%増)と増収増益を見込む一方、経常利益2,120百万円(同3.2%減)・純利益1,480百万円(同2.4%減)は減益予想。財務収益の縮小が経常利益を押し下げる見通し。

米国関税政策・地政学リスクなど外部環境の不透明感が高く、予想達成には不確実性が残る。

1株当たり純資産4,376.83円に対し、自己資本当期純利益率(ROE)は4.0%(前期4.2%)と低水準が続く。投資有価証券残高が12,392百万円に膨らむ一方、配当性向50.3%・年間配当85円と株主還元は一定水準を維持。

ただし自己株式取得(313百万円)を含めても資本効率の抜本的改善には至っておらず、保有資産の活用方針が引き続き問われる局面にある。

成長戦略

中期計画最終年度に向け環境対応・脱炭素・グローバル販売強化の3軸を推進

「環境負荷の低減に寄与する新製品の開発」を重点戦略として推進。住宅資材用チップソーの需要堅調を追い風に、グローバル市場向け環境配慮製品の販売・技術サポート体制を強化し、売上高拡大を図る。2027年3月期売上高14,000百万円が目標。

CO2排出削減を目的とした新規設備投資を推進し、脱炭素生産体制を確立する。2026年3月期の有形・無形固定資産増加額は467百万円(前期399百万円から増加)と投資を拡大中。中期計画最終年度(2026年度)の重点施策として位置づけ。

中期経営計画最終年度の重点施策として人的資本経営・ウェルビーイング経営の実現を掲げる。株式報酬制度を新たに導入(2026年3月期費用計上21百万円)し、人材への投資を強化。給料・手当も887百万円(前期865百万円)に増加。

最終更新: 2026年7月19日