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不二サッシ株式会社

5940東証スタンダード金属製品

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不二サッシ株式会社5940

事業内容

不二サッシ株式会社は1930年創業のアルミサッシ・建材メーカーで、カーテンウォール、ビル用サッシ・ドア、住宅用サッシ、改装用サッシ等を製造・販売する総合外装メーカーである。連結子会社30社・持分法適用会社1社を含むグループ全体で、建材事業(売上高の約71%)を中核に、アルミ形材・精密加工品の外販事業、廃棄物処理プラント等の環境事業、物流事業、不動産事業を展開する。

主要顧客は大型都市開発・マンション・ビル建設の施工会社・デベロッパーであり、リニューアル市場にも注力している。東京証券取引所スタンダード市場上場。

2030年の創業100周年を見据えた中期経営計画を推進中。

ビジネスモデル

グループ内の製造子会社(不二ライトメタル等)がアルミ形材を生産し、全国6広域販売会社・リニューアル専門会社が建材を販売する垂直統合型モデルを基本とする。建材事業の受注残高71,787百万円(前期比9.3%増)が示す受注積み上げ型の収益構造に加え、形材外販・環境・物流・不動産の各事業が補完的に収益を創出する。

コストダウン活動と高付加価値製品の拡充により、減収局面でも利益率改善を実現している。

企業の強み

全国6広域販売会社・リニューアル専門会社(不二サッシリニューアル株式会社)を含む販売子会社群と、国内外の製造子会社9社が連携する製販一体体制を構築。2026年3月期の建材事業受注残高は71,787百万円(前期比9.3%増)、受注高は59,810百万円(前期比2.5%増)と堅調な受注基盤を維持している。

2026年3月期は売上高101,470百万円(前期比3.1%減)と減収となった一方、営業利益は2,778百万円(前期比12.2%増)と増益を達成。建材事業では高付加価値活動の徹底とコストダウン活動により、セグメント利益が3,752百万円(前期3,455百万円)に拡大。

売上減少をコスト管理で吸収する実行力が確認できる。

技術本部(商品開発部・技術管理部・性能研究部)に研究開発スタッフ64名(全従業員の約7%)を配置し、2026年3月期の研究開発費は1,271百万円。アルミ樹脂複合サッシ「FNS-Ⅱ100R」シリーズや2025年グッドデザイン賞受賞のアルミ木複合サッシ、医療用生体吸収性マグネシウム合金の実用化研究など、高付加価値製品の開発を継続している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高が前期比3.1%減の101,470百万円となる一方、営業利益は12.2%増の2,778百万円と減収増益を達成。コスト管理と高付加価値化の成果が数字に表れた点は評価できる。

しかし2027年3月期予想は営業利益2,000百万円(前期比28.0%減)と大幅な減益見通しを示しており、中東情勢悪化によるアルミ地金価格高騰・石油化学製品を原料とする建材不足・工期延長など複合的な外部逆風が業績を圧迫するリスクが顕在化している。

自己資本比率は2022年3月期21.5%から2026年3月期29.6%へ4期連続改善し、1株当たり純資産も2,034.41円と着実に増加。一方、2026年3月期は有形固定資産取得に5,465百万円を投じ、長期借入れによる収入6,737百万円で資金調達するなど財務活動が活発化。

短期借入金も15,422百万円(前期13,268百万円)に増加しており、金利上昇局面での財務負担増加リスクと投資回収の見通しを慎重に見極める必要がある。

2026年3月期の期末配当を当初予定の27円から30円に増額し、年間配当30円・配当性向18.6%を実現。2027年3月期も年間30円配当を予想しているが、同期の当期純利益予想は1,600百万円(前期比21.3%減)であり、配当性向は23.6%に上昇する見込み。

新中期計画の「サンマル」目標(営業利益3,300百万円以上・配当30円)に対し、2027年3月期予想の営業利益2,000百万円は大きく下回っており、計画達成に向けた具体的な施策の進捗確認が不可欠。

成長戦略

新中期計画「サンマル」で営業利益3,300百万円以上・配当30円を目指すが達成は困難な情勢

ビル新築事業の工期変更・物量減少という逆風下でも、リニューアル事業の堅調推移と高付加価値活動・コストダウン活動の徹底によりセグメント利益3,752百万円(前期比8.6%増)を達成。大型都市開発案件の増加傾向が外部環境として追い風となっている。

アルミ精密加工品の販売拡大を戦略的に推進し、内製化による外注費低減と設備投資(減価償却費815百万円)による生産性向上を継続。2026年3月期は物量減少・原材料・エネルギー価格上昇の影響でセグメント利益262百万円(前期366百万円)と減益となり、収益改善が課題。

新規プラント工事・メンテナンス工事の好調な受注と薬剤部門の堅調推移により、2026年3月期は売上高3,323百万円(前期比21.1%増)・セグメント利益285百万円(前期比77.0%増)と大幅増収増益を達成。新中期計画における新規顧客開拓・価格見直し・人材育成が奏功している。

2026年3月期の期末配当を27円から30円に増額し年間30円を実現。2027年3月期も30円配当を予想(配当性向23.6%見込み)。

中期計画の「サンマル」目標の配当30円は達成済みだが、営業利益3,300百万円以上の目標に対し2027年3月期予想は2,000百万円にとどまり、利益目標の達成が課題。

最終更新: 2026年7月19日