事業内容
SOLIZE Holdings株式会社は1990年設立、3D技術・デジタルエンジニアリングを起点に製造業向け開発支援を展開するグループ持株会社。エンジニアリング・マニュファクチャリング(設計受託・エンジニア派遣・3Dプリント試作)、コンサルティング・エンジニアリング(変革コンサル・AI・SDV・サイバーセキュリティ)、ビジネスインキュベーション(ソフトウエア開発支援・新規事業)の3セグメントで構成。
主要顧客は自動車産業を中心とした製造業で、本田技研工業が売上高の27.1%を占める。国内外12社の子会社を擁し、日本・北米・中国・インド・タイの5極体制でグローバルに事業展開する。
2025年7月に持株会社体制へ移行し、各事業会社の専門特化と機動的経営を推進している。
ビジネスモデル
主収益源はエンジニア派遣・設計開発受託(オンサイト・オフサイト支援)で、国内派遣の平均時間単価は4,942円(2025年12月期)まで継続上昇。これに3Dプリンター43台を活用した試作品・最終部品製造販売、3Dプリンター装置販売・保守代理店事業を組み合わせる。
コンサルティング事業では変革コンサル・AI SaaS(SpectAシリーズ)・SDV支援を提供。ビジネスインキュベーション事業ではソフトウエア開発支援と新規事業創出を担う。
人材投資先行型の構造で、将来収益獲得を目的とした投資的費用604百万円を2025年12月期に計上している。
企業の強み
1990年に日本初の光造形試作サービスを開始して以来、大和・豊田の2拠点に合計43台のハイエンド3Dプリンターを保有。金属・樹脂・高強度材料(Roboze社MEX方式)まで対応し、試作から最終量産部品まで一貫提供できる国内最大級の設備基盤を有する。JAXAとの共同研究実績も保有。
日本・米国・インド・中国・カナダ・タイの6拠点に計1,947名のハイエンドエンジニアを擁する(2025年12月末)。国内エンジニア数は2021年の1,101名から2025年の1,639名へ5年間で約49%増加。
インドはグローバルオフショアリングセンターとして世界各地の設計・解析業務を受託する体制を構築。
2025年12月期末時点で短期・長期借入債務はゼロ、自己資本比率72.2%、流動比率267.3%を維持。現金及び現金同等物4,592百万円を保有し、M&A・設備投資を自己資金で賄う財務基盤を確保。フューレックス買収(1,076百万円)等の積極投資後も無借金を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去3期の業績推移は売上高20,081百万円(2023期)→22,713百万円(2024期)→25,779百万円(2025期)と増収基調を維持する一方、営業利益は885百万円→455百万円→85百万円と急減し、2025期は最終損失△36百万円に転落した。しかし2026年12月期第1四半期は売上高7,407百万円(前年同期比+14.8%)、営業利益346百万円(同+112.8%)と収益性が大幅に改善。
外部要因としてSDV・AI技術開発需要の堅調継続と重工業・エネルギー分野の需要伸長が追い風となった。通期予想は売上高30,500百万円(前期比+18.3%)、営業利益500百万円(同+498.7%)と大幅な利益回復を見込む。
第2四半期累計では営業損失△434百万円が予想されており、費用増加の季節性に留意が必要。
成長戦略
2027年売上高400億円・2033年1,000億円を目指しM&A・グローバル拡張・持株会社体制で成長加速
2025年7月に持株会社体制へ移行し、エンジニアリング・マニュファクチャリング事業をSOLIZE PARTNERS、コンサルティング・エンジニアリング事業をSOLIZE Ureka Technology、ビジネスインキュベーション事業を+81に承継。各事業会社の専門特化による営業・管理体制強化と適切な業績評価を実現。
カナダ(RACAR Canada Inc.事業譲受、のれん発生額179百万円)・タイへの新拠点設立によりグローバル5極体制を強化。Global Engineering Center-Yamatoの増床やSOLIZE Ureka Technology新拠点設立等の設備投資も継続。
ただしタイの事業立ち上げや北米・中国の需要減退が短期的に利益を圧迫している。
株式会社フューレックスの連結化(2025年5月)によりビジネスインキュベーション事業の売上高が前年同期比138.6%増に拡大。フューレックスの企業結合に係る暫定的な会計処理も当Q1に確定(のれん909百万円)。株式会社結を新設し高齢者向け家賃保証事業にも参入。
重工業・エネルギー系分野での技術開発需要が昨年来伸長しており、自動車産業依存からの脱却を推進。コンサルティング・エンジニアリング事業では自然言語処理AIを活用した建設業向けクラウドサービス(KY-Tool等)の展開も進める。2026年12月期Q1において非自動車分野の需要が業績拡大に貢献。
2026年4月24日取締役会決議により、取締役1名・上席執行役員及び執行役員5名に対し普通株式13,702株(処分価額1株1,406円、処分総額19,265,012円)を譲渡制限付株式として処分。企業価値向上インセンティブと株主との価値共有を目的とする。
最終更新: 2026年7月17日

