事業内容
株式会社ロココは1994年創業のITサービス企業で、ITO&BPO事業(ITサービスマネジメント・コールセンター・イベントサービス・ソリューション)とクラウドソリューション事業(ServiceNow・HRソリューション・システムソリューション)を二本柱とする。関東・関西を中心に製造業・金融機関・小売業等の大企業顧客(売上高の約8割)に対し、一次請け契約による長期継続型のITアウトソーシングサービスを提供。
中国・フィリピン・ポーランドにオフショア・研究開発拠点を持ち、2023年12月に東京証券取引所スタンダード市場へ上場した。2025年12月期の連結売上高は9,190百万円。
ビジネスモデル
顧客企業のITオペレーションを一次請けで受託し、長期継続契約(年間顧客解約率4.5%程度)による安定的な売上基盤を構築。ITサービスマネジメント・BPO等の労働集約型サービスに加え、ServiceNow導入支援・自社製勤怠管理システム「RocoTime」・顔認証システム「AUTH」シリーズ等の高付加価値製品・サービスを組み合わせ、既存顧客へのクロスセルで収益を拡大する。
オフショア拠点活用によるコスト効率化も収益性を支える。
企業の強み
売上高の約8割を資本金1億円以上または上場会社等の大企業が占め、年間顧客解約率は4.5%程度と低水準。一次請け契約にこだわることで顧客との密な関係を構築し、取引継続性の高いアウトソーシングモデルを実現している。
米国ServiceNow社の日本展開黎明期から参画し、ResellerおよびConsulting & Implementationの両セグメントで最上位の「Elite」パートナー認定を取得。Human Resources製品分野では国内初の「Validated Practice」認定も受けており、競合他社との差別化を実現している。
2025年12月期の売上高実績9,190百万円は計画8,611百万円を6.7%上回り、営業利益実績525百万円も計画497百万円を5.7%超過。新規顧客獲得・既存顧客の増員・単価アップ・機器販売増加が複合的に寄与し、前期比売上高+17.8%・営業利益+23.0%を達成した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023期7,175百万円→2024期7,803百万円→2025期9,190百万円と3期連続増収。2026年12月期第1四半期も2,389百万円(前年同期比+12.8%)と増収基調を維持し、通期予想10,304百万円(前期比+12.1%)に向けた進捗は概ね順調。
一方、利益面では販管費の急増(前年同期比+31.4%)により営業利益93百万円(同▲52.6%)、親会社株主帰属純利益43百万円(同▲69.5%)と大幅減益。のれん償却費急増(前年同期比約7倍)、研究開発・採用費用の増加、海外事業での為替差損が重なった。
通期営業利益予想610百万円(前期比+16.3%)の達成には後半の費用コントロールと生成AI事業の収益化が不可欠。自己資本比率は59.9%と財務健全性は維持されている。
成長戦略
既存事業深耕・クロスセル強化とAI・顔認証技術を軸とした新サービス開発の二軸で成長
ITサービスマネジメント・カスタマーコミュニケーション・イベントサービス各事業で新規顧客獲得とスポット案件受注を推進。2026年12月期第1四半期に売上高1,623百万円(前年同期比+18.7%)を達成し、コンサート入場向け大型顔認証案件も受注。
前年度取得の生成AI事業子会社が売上増加に寄与しているが、安定利益獲得には至らずのれん償却負担も重い。HRソリューション事業の新規顧客獲得は継続しており、ServiceNow事業の新規開発案件回復が利益改善の鍵。
2025年1月設立のポーランド研究開発拠点で研究開発を加速。海外事業はグループ内売上高92百万円(前年同期比+25.2%)と内部取引が拡大。外部顧客向け売上は減少しており、外販拡大が今後の課題。
更なる売上拡大を目指したユーザー会の発足、採用活動・研修費用の増加投資を実施。障がい者就業施設ロココファームの開設も含め、人材・組織基盤の整備を推進。短期的には販管費増加要因だが、中長期の成長基盤として位置付けられている。
最終更新: 2026年7月17日

