事業内容
エヌアイシ・オートテック株式会社は、1986年に国産初の自社ブランド「アルファフレームシステム」を開発して以来、アルミニウム合金製構造部材の製造・販売と、洗浄・検査・搬送・梱包の要素技術を活用したFA装置・クリーンブース等の開発・設計・製造・販売を行うFA部門と、工業用砥石・機械設備・工具類等の工業生産財を取り扱う商事部門の2部門体制で事業を展開する。主要顧客はキヤノン株式会社(売上高の24.9%)をはじめとする製造業全般で、自動車・半導体・FPD・医薬品・食品分野に幅広く対応している。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
FA部門では「アルファフレームシステム」(2,200種類超)の製造・販売に加え、独自開発の3次元自動設計システム「カクチャ™」と組立省力化システム「マーキングシステム™」を組み合わせた設計〜組立支援サービスで付加価値を提供し、リピート受注を獲得する。商事部門では工業用砥石・機械設備・工具類等の消耗品・設備のリピート受注が安定収益基盤を形成する。
両部門の連携により製造設備導入提案営業も展開している。
企業の強み
1986年に三協立山株式会社との共同開発で国産初のアルミフレームを開発し、現在2,200種類を超える製品ラインアップを保有する。三協立山との独占的な仕入基本契約(他社への製造販売禁止条項を含む)により、競合他社が短期間で模倣困難な製品・供給体制を構築している。
独自開発の3次元自動設計システム「カクチャ™」(特許取得)と、組立作業時間を3〜4割削減する「マーキングシステム™」(特許取得・世界初)を保有し、設計から組立までの一貫支援を提供する。これらサービスはリピート注文の増加に寄与していると有報に記載されている。
設立以来培ってきた洗浄・検査・搬送・梱包の4つの要素技術を核に、自動車・半導体・FPD・医薬品・食品分野など幅広い業種向けにFA装置・クリーンブースを受注製作してきた実績を有する。研究開発費は当事業年度68百万円を計上し、継続的な技術開発体制を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の売上高は6,305百万円(前期比▲5.1%)、営業損失13百万円(前期は営業利益232百万円)、当期純利益24百万円(前期比▲88.5%)。半導体・FPD製造装置・EV関連企業の設備投資減速という外部要因がFA部門(売上高5,017百万円、前期比▲7.6%)を直撃した。
売上総利益は1,281百万円(前期1,433百万円)に減少した一方、販管費は1,295百万円(前期1,201百万円)に増加し、営業損失に転落。当期純利益が24百万円を確保できたのは法人税等調整額(繰延税金資産計上)による税負担軽減効果(▲19百万円)によるもの。
過去5期の推移は2022期黒字→2023・2024期2期連続赤字→2025期V字回復→2026期再び赤字と、外部需要環境に業績が大きく左右される構造が継続している。営業CFは612百万円と前期(411百万円)から改善しており、売上債権の大幅回収(1,033百万円)が寄与した。
成長戦略
半導体・脱炭素・省人化需要を取り込み、FA装置×アルミフレームのオンリーワン企業へ
独自の設計サポートサービスと組立省人化ツールを活用し、一般顧客向け受注件数の増加とリピート注文拡大を図る。2026年3月期においても受注は順調に拡大したと開示されており、特定大口顧客依存からの分散にも寄与する施策として継続推進中。
成長分野として位置付ける半導体・電子部品・電動化・脱炭素関連部材向けにクリーンルームやFA関連機器・装置の需要拡大を見込み、営業体制・製造体制の強化を図る。2026年3月期は同分野の設備投資減速で逆風を受けたが、2027年3月期予想では回復を前提に売上高7,500百万円を計画。
商事部門の2026年3月期末受注残高は398百万円(前期比204.8%)と大幅増加しており、次期売上への積み上げ効果が期待される。主要顧客の海外・国内向け新規設備投資および設備更新需要を背景に大型機械設備関連受注が堅調に推移しており、FA部門の落ち込みを補完する役割が高まっている。
最終更新: 2026年7月19日

