気候変動リスク
気象災害による工場操業停止・設備管理コスト増加に加え、カーボンプライシング(炭素税等)の導入や気候変動情報開示の制度化による投資環境変化が経営成績・財務状況に影響を及ぼす可能性がある(影響度:中~大)。2050年カーボンニュートラルを目標に掲げ、2030年度の中間目標としてGHG排出削減目標と製品・サービスによる貢献目標を設定し、2023年5月にロードマップを策定した。省エネ・再エネ・燃料転換・電化に加え、バイオマス燃料やアンモニアバーナーの自社開発も推進している。
金属・為替相場変動リスク
製錬部門を中心に、金・銀・PGM・銅・亜鉛等の非鉄金属価格および為替(主に米ドル)の変動リスクを大きく受ける(影響度:中~大)。2026年度業績予想における感応度は、為替±1円/$で営業利益±6.3億円、亜鉛±100$/tで±4.6億円、銅±100$/tで±0.3億円と試算されている。非鉄金属先渡取引や為替予約等のデリバティブ取引をヘッジ手段として活用し、リスクの回避・軽減に取り組んでいる。
労働安全衛生リスク
生産活動や輸送・運搬活動に伴う事故・災害等の発生により、従業員の安全・健康が脅かされたり、計画通りの操業が困難になる可能性がある(影響度:中~大)。環境・安全部を中心にリスクアセスメントの強化、新規事業における安全監査、建設工事標準ルール「DOWA生産技術標準(DTMS)」の運用、熱中症対策等の未然防止策を重点実施している。また「健康経営宣言」を策定し、従業員・家族の健康維持・増進にも取り組んでいる。
環境保全リスク
環境汚染の発生や環境関連法令・鉱山保安法の改正等が発生した場合、経営成績・財務状況に影響を及ぼす可能性がある(影響度:中~大)。国内外の主要事業所でISO14001やエコアクション21を活用した環境管理システムを構築し、法令規制値より厳しい社内基準値を設けてモニタリングを実施している。既に事業停止した国内全鉱山についても鉱山保安法に基づく巡回点検を継続し、坑廃水等による環境汚染や鉱害防止に努めている。
保有株式の株価下落リスク
当連結会計年度末時点で取引先を中心に53,239百万円の市場性のある株式を保有しており、株価変動リスクを負っている(影響度:小~中)。個別銘柄ごとに保有目的の合致性や資本コストとの見合いを検証し、取締役会において定期的にレビューを実施している。企業価値向上に資さないと判断した銘柄は市場への影響を考慮しつつ順次売却する方針である。
資金調達・金利変動リスク
当連結会計年度末の有利子負債残高は90,691百万円(総資産の11%)であり、急激な金利変動が経営成績・財務状況に影響を及ぼす可能性がある(影響度:小~中)。変動金利条件の有利子負債を一定範囲内に抑えることで金利上昇リスクを低減するとともに、調達手法・調達先のバランス最適化により資金調達リスクおよびコストの低減を図っている。
資産減損リスク
投融資金額に見合う将来キャッシュ・フローが得られないと見積られた場合、減損損失を認識するリスクがあり、経営成績・財務状況に影響を及ぼす可能性がある(影響度:小~中)。主要投資案件について年1回レビューを実施し、最新の将来キャッシュ・フローを確認するとともに、計画乖離が認められた場合は対応策を次年度実行計画に反映している。
情報セキュリティリスク
サイバーテロ等による顧客・取引先・グループ内の機密情報や個人情報の漏洩・改ざん・破壊が発生した場合、信用失墜や損害賠償請求等により経営成績・財務状況に影響を及ぼす可能性がある(影響度:中)。秘密保持契約の締結、情報関連規則の遵守、マルウェア対策・多要素認証等のセキュリティ対策システムの導入・運用・訓練・従業員教育を通じてリスク低減に取り組んでいる。
人材確保リスク
少子高齢化による国内労働人口の減少と採用競争の激化を背景に、一部製造拠点で事業継続に必要な人材確保が困難になる可能性があり、操業体制の維持支障や新事業参入機会の喪失につながるリスクがある(影響度:中)。定年延長・働き方改革・多様で柔軟な働き方を可能にする制度整備に加え、デジタル技術を活用した事業の効率化・省力化および人材育成制度の充実化によりリスク低減を図っている。
市場変動リスク
環境・リサイクル、製錬、電子材料、金属加工、熱処理の各部門において、景気悪化・産業構造変化・代替技術の開発等による需要減少リスクを抱える。カントリーリスクに伴うサプライチェーン分断や関税政策変更も全社共通リスクとして挙げられている。対応として、リスク特性の異なる複数事業で構成される独自の事業ポートフォリオを構築し、グループ全体でのリスク分散と業績安定性の確保に努めている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

