事業内容
株式会社オートサーバーは、国内の中古車取扱事業者を対象としたインターネット中古車流通サイト「ASNET」を運営する事業会社。1998年にサービスを開始し、2023年に東京証券取引所スタンダード市場・名古屋証券取引所メイン市場に上場。
主要サービスはオークション代行サービスとASワンプラサービスの2本柱(売上高の93.1%を占める)。国内146会場のオートオークションに接続し、国内94%の出品車両を横断検索・落札できる環境を提供。
会員数は83,749(2025年12月末)に達し、中小規模の中古車事業者から大手まで幅広い事業者が利用する。ベトナムに開発子会社を持ち、システム開発体制を強化している。
ビジネスモデル
収益の大部分は、会員が車両を落札・出品・成約するたびに受領する手数料(車両取引価格に関わらず原則一定額)で構成される。入会金・保証金・月会費を不要とする営業方針により参入障壁を低く設定し、会員数の最大化を図る。
会員数の増加→取引台数の増加→手数料収入の拡大という好循環を形成。2025年12月期の営業利益率は36.9%と高水準を維持している。
企業の強み
「オークションガイド2025」(日刊自動車新聞社)によると、ASNETは国内146会場(サテライト含む)のオートオークションに接続し、2024年の国内オークション出品台数8,122,770台のうち7,619,101台をカバー。同業他社を上回る最多接続数が差別化の核心となっている。
2025年12月末時点の会員数は83,749(2019年比約32%増)。年間取扱情報掲載台数は約1,212万台(前年比約114万台増)。ASワンプラサービスの平均掲載台数は21.3万台。規模の大きさが出品者・落札者双方を引き付けるネットワーク効果を生み出している。
2025年12月期の売上高6,463百万円に対し営業利益2,385百万円、営業利益率36.9%。従量課金型の手数料収入モデルと低固定費構造により高い利益率を実現。営業キャッシュ・フローは2,733百万円(前年比17.1%増)と利益を上回るキャッシュ創出力を持つ。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去3期の売上高推移は2023期5,847百万円→2024期6,287百万円→2025期6,463百万円と増収基調が継続。一方、営業利益は2024期2,494百万円をピークに2025期2,385百万円へ減少し、利益率も2024期39.7%→2025期36.9%へ低下した。
2026年1Q累計は売上高1,791百万円(前年同期比+8.7%)、営業利益745百万円(同+16.4%)と増収増益が加速。売上原価が前年同期比▲15百万円減少する一方、販売費及び一般管理費が+54百万円増加したが、売上増加がこれを吸収した。
外部環境として中古車流通台数の微増が追い風となっているが、新車販売の微減が中期的な流通量に与える影響は引き続き注視が必要。通期業績予想(売上高6,610百万円、営業利益2,372百万円)に変更はなく、下半期の費用コントロールが焦点となる。
成長戦略
会員数拡大・ASワンプラ取引台数増加・システム機能強化の三位一体で収益基盤を強化
中古車取扱事業者に加え、自動車関連事業者を含む幅広い事業者を対象に営業活動を展開。2026年3月末の会員数は84,403(前年同期比+3,085、+3.8%)と着実に増加しており、代理店施策の実施も会員獲得を後押し。
2026年1Q取引台数28,691台(前年同期比+20.8%)と高成長を継続。売上高も873百万円とオークション代行サービスを上回り主力サービスへ成長。既存会員の利用促進施策と機能拡充が奏功している。
新たな金融支援サービスの提供、自社開発AI機能の導入拡大、スマホアプリ化によるサービス利便性向上を推進。既存会員の稼働率向上と新規会員獲得の両面に寄与することが期待される。
2026年3月末の稼働会員数は18,130(前年同期比+510、+2.9%)と増加。定期的な営業活動と代理店施策により既存会員の利用促進を図り、取引台数の底上げを目指す。稼働会員数の横ばい傾向からの脱却が課題。
最終更新: 2026年7月17日

