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新東株式会社

5380東証スタンダードガラス・土石製品

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新東株式会社5380

事業内容

新東株式会社は1963年創業、愛知県高浜市に本社を置く粘土瓦の製造販売および屋根工事施工を主事業とする単一セグメント企業。主力製品は「CERAMシリーズ」「SHINTOかわらS」等のF形瓦・S形瓦を中心とした製品瓦・商品瓦に加え、板金・副資材等のリフォーム向け商材も取り扱う。

販売先は特定の10%超顧客が存在しない分散構造。2001年に株式を店頭上場し、2024年1月には札幌証券取引所本則市場にも上場。

愛知・碧南の複数工場で生産し、テクノセンターを通じた品質・開発機能を有する。

ビジネスモデル

自社工場(愛知県高浜市・碧南市)でF形瓦・S形瓦を製造するとともに、他社からJ形瓦・S形瓦等を仕入れて商品瓦として販売する製販一体モデルを採る。加えて板金・副資材等のリフォーム市場向け商材の仕入販売が拡大しており、2025期の副資材他販売は2,171百万円と売上高の約47%を占める。

販売価格改定による価格転嫁と製品歩留まり改善を通じて収益性を確保する構造。

企業の強み

瓦出荷傾向がF形瓦へ移行する中、同業他社がS形瓦の製造を廃止したことで当社製品S形瓦の販売が前年比65.1%増(販売実績104百万円)と急拡大。競合の市場退出を機動的に取り込む販売力を示した。

板金売上が前期比181百万円増加するなど、リフォーム市場向け商材が好調。副資材他の仕入実績は前年比61.1%増の1,322百万円に達し、新設住宅着工減少を補う収益源として機能している。

原油高・円安による製造コスト上昇に対し適切な価格転嫁を実施。2025期の売上総利益率は19.5%(前期比+3.2ポイント)、売上総利益は903百万円(前期741百万円)へ改善し、営業利益は前期の63百万円損失から105百万円の黒字へ転換した。

エンヴァリスの着眼点

2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は3,180百万円(前年同期比9.6%減)、営業損失78百万円(前年同期は68百万円の営業利益)と急速に悪化した。2025年6月期に実現した黒字転換の持続性は確認できず、通期業績予想も2026年5月8日付で取り下げられており、着地水準の見通しが立たない状況にある。

外部要因として、持家着工戸数の前年同月比マイナス継続、円安基調による仕入コスト増、原油・燃料価格の高止まりと一段の上昇が重なり、売上・コストの両面から収益を圧迫している。住宅ローン金利の上昇傾向も需要環境の悪化に拍車をかけており、これらマクロ逆風が解消されない限り業績回復は困難な状況である。

2026年3月末時点で短期借入金は1,965百万円(前期末比82百万円増)、利益剰余金は2,498百万円(前期末比88百万円減)と財務基盤が緩やかに悪化している。自己資本比率は53.3%と一定水準を維持しているものの、四半期純損失61百万円の計上と剰余金配当26百万円の実施が重なっており、損失が継続した場合の財務バッファー消耗ペースに注意が必要である。

成長戦略

主力製品拡販・新規顧客開拓・不動産賃貸事業立ち上げによる収益多様化を推進。

積極的な営業活動によりSNS・リモート営業を活用した新規顧客の掘り起こしを継続。ただし2026年6月期第3四半期累計では需要環境の悪化により売上高は前年同期比9.6%減と成果が出ていない。

2026年6月期第3四半期より不動産賃貸事業が収益計上を開始し、同累計で売上高16百万円・営業利益10百万円を計上。報告セグメントとして正式に追加され、瓦製造販売事業の景気感応度を補完する収益源として機能し始めている。

円安・エネルギー価格上昇に対し販売価格への転嫁を進めるとともに、製造工程管理の強化と効率的な生産体制の構築に取り組む。2026年6月期第3四半期累計では市場環境の悪化により十分な転嫁に至らず、売上総利益率は前年同期の19.3%から15.9%へ低下した。

2024年1月の札幌証券取引所本則市場上場を契機に、北海道・東北地方での認知度向上と新規顧客開拓を図る。現時点では住宅着工の低迷により地域拡販の効果が業績に反映されるには至っていない。

最終更新: 2026年7月17日