事業内容
株式会社ヤマックスは1963年設立、熊本県熊本市に本社を置くコンクリート二次製品メーカーである。連結子会社3社を含むグループで、土木用セメント製品事業(道路用・景観用製品等)と建築用セメント製品事業(PCa床・梁・柱・バルコニー等)を二本柱とし、不動産関連事業も手掛ける。
主要顧客は国・地方自治体・防衛省関連の公共工事発注者および民間建設会社。九州・沖縄・関東・東北に製造・営業拠点を展開し、プレキャスト工法の普及を通じて建設現場の省人化・効率化に貢献している。
東京証券取引所スタンダード市場に上場。
ビジネスモデル
自社工場でコンクリート二次製品を製造し、設計折込営業(仕様書への自社製品採用)を通じて受注を確保する製造販売モデルが基本。土木用は予測生産・在庫販売型、建築用は受注生産型を組み合わせる。
技術援助契約を通じて全国の同業他社へ工法・型枠を供与し、ロイヤルティーなしで部材販売収益を得る仕組みも持つ。自社製造品比率の向上が利益率改善の鍵となっている。
企業の強み
大型コンクリート構造物のプレキャスト化に関する独自工法(TSKJ工法・YPJ工法等)を保有し、全国30社超に技術援助契約を締結。設計折込案件数・金額はここ数年で大幅に伸長しており、次期以降の複数年にわたる発注本格化が見込まれる受注パイプラインを構築している。
2026年3月期の連結ROEは22.0%と目標値10%を大幅に上回り、営業利益率は11.2%(営業利益2,918百万円/売上高26,148百万円)を達成。2022年3月期の営業利益率3.4%から4年間で約7.8ポイント改善しており、自社製造品比率向上・価格転嫁・原価低減活動の成果が数値に表れている。
島原・松橋・小川・長洲・瀬高・人吉・佐世保・埼玉の複数工場と、宮崎県への南九州営業部新設を含む広域拠点網を保有。防衛省関連事業に対応する専任「防衛チーム」を全事業エリアに配置し、確度の高い情報収集体制を整備している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期15,771百万円から2026年3月期26,148百万円へ5期で65.8%増加。営業利益は同期間に536百万円から2,918百万円へ5.4倍に拡大した。
2026年3月期は売上高前期比11.4%増、営業利益同6.6%増と増収増益を継続したが、増収率は前期12.8%から鈍化。建築用セメント製品が沖縄地区大型案件(前期比35.7%増)を取り込み全体を牽引した一方、外部要因として原材料・資材価格の高止まりや賃金上昇によるコストアップが利益率を若干圧迫し、売上高営業利益率は11.7%→11.2%へ小幅低下。
2027年3月期は大型案件の反動減等により減収減益予想(売上高23,900百万円、営業利益2,790百万円)。
成長戦略
プレキャスト工法の需要拡大・防衛関連事業強化・建築用PCa案件の複数年受注で持続成長を追求
建設業界の人手不足・働き方改革を背景にプレキャスト工法の需要は拡大基調。大型コンクリート構造物のプレキャスト化に関する技術提案力を活かし設計折込案件数・金額を積み上げ、次期後半から複数年にわたる発注本格化を見込む。中・小型一般製品の販売拡大にも注力し収益基盤を多層化する。
前期に組織化した「防衛チーム」を全事業エリアに配置し、防衛省関連施設整備需要を確度高く取り込む体制を構築済み。防衛省2026年度当初予算は前年度比3.9%増であり、九州・沖縄・関東・東北の各エリアで案件対応力を高める。技術本部・製造部門との連携により高品質製品の安定供給を実現する。
九州地区の半導体関連案件・再開発事業(年度後半以降本格化)、沖縄地区の防衛省関連・ホテル建設案件、関東地区のマンション建設需要増加を複数年にわたり取り込む。採算性・製造効率を総合的に勘案した最適案件の選別受注により、外注比率低減と利益率改善を図る。
2026年3月期は行政手続き長期化等により一部案件が翌期ずれ込み、営業損失26百万円を計上。次期は非対面型見学システム「無人モデルハウス」導入、中古住宅再販事業への本格参入、大規模リフォーム工事の積極受注により収益基盤の強化と事業領域拡大を図る。
最終更新: 2026年7月19日

