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株式会社トーヨーアサノ

5271東証スタンダードガラス・土石製品

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株式会社トーヨーアサノ5271

事業内容

株式会社トーヨーアサノは、1997年に東洋パイルヒューム管製作所と東扇アサノポールが合併して誕生したコンクリートパイル専業メーカーである。東京工場(東京都西多摩郡瑞穂町)を主力生産拠点とし、コンクリートパイルの製造・販売・工事請負を行う基礎事業と、静岡県沼津市の旧工場跡地を活用したホームセンター等への不動産賃貸事業の2セグメントで構成される。

主力商圏は関東および静岡で、設計事務所・ゼネコン・販売会社を主要顧客とする。東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所メイン市場に上場。

ビジネスモデル

基礎事業では、東京工場でコンクリートパイルを自社製造し、販売会社・ゼネコン等を通じて販売するとともに、付随する工事請負も手掛けることでバリューチェーン全体をカバーする。セメント資材・継手金具は子会社㈱東商から調達し、出荷・構内作業はTAパイル製造㈱が担う。

不動産賃貸事業では、旧沼津工場跡地に建設した大型貸店舗をホームセンター等に賃貸し、長期契約に基づく安定的な賃料収入を得る低コスト構造を維持している。

企業の強み

HyperストレートNT工法の同業パイルメーカーへの技術供与・広域展開を推進するとともに、主力工法(MRXX工法・Hyperストレート工法・Hyper-NAKSⅡ工法)に用いる高強度パイル(RANK-PHC・RANK-STパイル)の許認可取得を完了。主力工法の能力を最大限発揮できる体制を構築した。

研究開発費は2026年2月期107百万円を投下。

コンクリートパイル全国出荷量が2022年度比で大幅減少する厳しい市場環境下においても、物件別採算管理・コスト削減・予算管理強化を組み合わせたReform戦略を継続実施。2025年2月期の売上総利益率は18.9%と前期(18.6%)から改善し、売上高が減少する中でも利益率の維持・向上を実現した。

2002年に閉鎖した沼津工場跡地に大型貸店舗を建設し、ホームセンター(㈱カインズ)等の生活インフラ型テナントへ賃貸。2026年2月期の不動産賃貸事業売上高198百万円・営業利益120百万円(営業利益率約60%)と高収益かつ景気耐性の高い安定収益源として機能している。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期第1四半期の売上高3,464百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益55百万円(同26.8%減)、純利益19百万円(同57.1%減)と全指標で前年を下回った。通期予想(売上高13,500百万円、営業利益550百万円)に対するQ1進捗率は売上高25.7%、営業利益10.0%にとどまり、達成には第2四半期以降の大幅な業績回復が不可欠。

会社側は「概ね予定通り」としており、通期予想の修正はないが、関東商圏の需要回復が鍵となる。

前年同期(2026年2月期Q1)には補助金収入30百万円(特別利益)が計上されていたが、当期はゼロ。この剥落が税引前利益の比較を歪めており、純利益の前年同期比57.1%減の一因となっている。

経常利益ベースでの前年同期比30.7%減が実力値の悪化をより正確に示す。外部要因として、中東情勢に起因する資材価格上昇・物流制約が収益圧迫要因として継続している点にも留意が必要。

2027年2月期第1四半期末の総資産14,580百万円に対し純資産3,887百万円、自己資本比率26.7%(前期末27.0%から低下)。有利子負債(短期借入金2,124百万円+長期借入金5,258百万円)が合計7,382百万円と総資産の約50.6%を占める。

金利上昇局面では支払利息(Q1で26百万円)の増加が経常利益を圧迫するリスクがある。通期で営業利益550百万円を達成できれば財務改善の余地が生まれるが、現状の進捗率では不確実性が高い。

成長戦略

Reform戦略で利益率を安定化しつつAdvance戦略で中長期競争力を強化

物件単位での採算管理を強化し、損益分岐点の引き下げを推進。2027年2月期Q1において基礎事業セグメント利益が前年同期比13.0%増と成果が顕在化しており、売上減少局面でも利益を確保する体制が整いつつある。

第8次中期経営計画(2025〜2027年度)のAdvance戦略として、中長期的な事業競争力強化に向けた技術開発・人材育成・事業基盤整備を推進。無形固定資産が前期末417百万円から457百万円へ増加しており、投資が継続している。

㈱三好商会への自己株式処分を通じた資本関係強化により、神奈川地区を中心とした関東一円での営業協力体制を構築。ただし2027年2月期Q1において関東商圏の需要は前年同期を大幅に下回っており、効果の顕在化は今後の課題。

最終更新: 2026年7月17日