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旭コンクリート工業株式会社

5268東証スタンダードガラス・土石製品

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旭コンクリート工業株式会社5268

事業内容

旭コンクリート工業は1923年創業、東証スタンダード上場のコンクリート二次製品専業メーカーである。ヒューム管・ボックスカルバート・共同溝・耐震性防火水槽・雨水貯留槽等の製造販売を主力とするコンクリート関連事業と、自社保有不動産の賃貸による不動産事業の2セグメントを展開する。

主要顧客は下水道・道路・防災等の公共事業発注者であり、全国複数工場・営業所ネットワークを通じて製品供給・工事施工・資材販売を一体的に提供している。その他の関係会社である日本ヒューム株式会社とコンクリート関連事業での販売・仕入を行っている。

ビジネスモデル

コンクリート二次製品部門(2026年3月期売上高4,528百万円)が収益の中核を担い、工事部門(393百万円)と工事用資材・装着資材の仕入販売を行うその他部門(2,671百万円)が補完する。選別受注による採算管理と生産効率化を通じて利益を確保しつつ、CIM(3D空間モデル等)を活用した設計折込活動で受注を獲得する。

不動産事業(43百万円)は小規模ながら安定的な賃料収入を提供する。

企業の強み

1923年創業で2023年に創立100周年を迎えた。1966年に全国初のPCボックスカルバートを開発し、現在は日本PCボックスカルバート製品協会として全国34社に技術分権されるまでに発展。「TB(タッチボンド)工法」「ECO-C・L工法」等の独自工法を開発し、多くの知的財産権を保有する。

秋田・仙台・茨城・関東・府中・春日井・恵那・滋賀・湖東・和歌山・兵庫等の複数工場と、埼玉・千葉・横浜・金沢・阪神・名古屋・仙台等の営業所を全国展開。製造から販売・工事施工・資材供給まで一体的に対応できる体制を構築しており、競合が短期間で模倣困難な地理的インフラを有する。

2026年3月期末の純資産は12,712百万円、自己資本比率は75.8%と極めて健全な財務構造を維持している。現金及び現金同等物残高は2,559百万円、長期預金も保有しており、設備投資や原材料価格上昇局面においても財務的な安定性を確保している。

エンヴァリスの着眼点

売上高7,637百万円(前期比+5.7%)、営業利益610百万円(同+9.8%)、当期純利益455百万円(同+10.6%)と全指標で前期を上回り、2022年3月期以降5期連続の増収・増益基調を確認した。売上高営業利益率は8.0%と前期の7.7%から改善。

市場環境として国土強靭化計画の推進や都心再開発・物流施設建設の民間需要が追い風となった。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは388百万円と前期の883百万円から大幅に減少した。主因は売上債権の増加(392百万円の資金流出)であり、売上拡大に伴う運転資本の増加が顕在化している。

一方、有形・無形固定資産取得は498百万円と前期の306百万円から急増しており、設備更新投資の加速と運転資本増加が重なる局面での資金動向を継続的に注視する必要がある。

原材料・エネルギー価格の上昇は当期も継続しており、採算管理の厳しさは変わっていない。労働力不足による工期遅延は選別受注を困難にする要因でもある。

2027年3月期の業績予想は売上高7,800百万円(+2.1%)、営業利益620百万円(+1.8%)と増収増益を見込むが、成長ペースは緩やかであり、外部要因として原材料・人件費コストの動向が利益率の上振れ・下振れを左右するリスクとして残る。

成長戦略

ICT・3D技術活用受注拡大、プレキャスト化提案、設備更新による原価低減を三位一体で推進

3D空間モデル・3Dプリンターモデル等のデジタル技術を駆使した設計折込活動を販売・設計部門が一体となって推進。現場打ちコンクリート構造物のプレキャスト化提案により既存市場外への市場開拓も進める。2026年3月期は増収を達成しており、活動の成果が売上に反映されている。

重点工場の設備更新を順次実施し、品質向上および高騰する原材料への対処、生産性向上・適切な原価管理を図る。2026年3月期の有形・無形固定資産取得額は490百万円と前期272百万円から大幅に増加しており、投資が加速している。

採算性を考慮した選別受注に注力し、販管費の節減・棚卸資産の管理強化を継続する。2026年3月期の売上高営業利益率は8.0%と前期7.7%から改善しており、収益体質強化の取り組みが数値に表れている。2027年3月期も営業利益率8.0%水準の維持を見込む。

次代を担う中核人材の登用における多様性確保と育成、若手・中途人材の通年採用、職場環境の改善・整備を事業活動の基盤として着実に実行する。労働力不足が業界全体の課題となる中、人材確保・定着が中長期的な競争力維持に直結する。

最終更新: 2026年7月19日