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5244東証グロース情報通信業

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事業内容

株式会社jig.jpは2003年設立、2022年12月に東京証券取引所グロース市場に上場した福井県鯖江市本拠のIT企業。主力事業はライブ配信サービス「ふわっち」(2015年開始)で、連結売上高の約95%を占める。

ターゲットユーザーは30〜50代の一般消費者で、アマチュア配信者が主体のプラットフォームとして差別化を図る。その他、VTuber事業、飲食店予約代行「Pecotter」、バーチャル音楽ライブ配信「topia」、フィーチャーフォン向けブラウザ「jigブラウザ」を一般消費者向けに展開。

自治体向けにはオープンデータプラットフォームとプログラミング教材「IchigoJam」を提供する。2026年4月にはマッチングアプリ運営の株式会社バチェラーデートを子会社化し、事業多角化を推進している。

ビジネスモデル

「ふわっち」では配信・視聴は原則無料で提供し、視聴ユーザーが配信者を応援するために購入する有料アイテムの販売が主な収益源(2026年3月期売上高の約95%)。配信者はアイテム受取数等に応じてポイント(1ポイント=1円相当)を獲得し現金等に交換可能。

毎月のイベント開催・新アイテム投入でエンゲージメントを維持し、ROAS/ROI管理に基づく規律ある広告投資でユーザー獲得コストを制御する。決済チャネル多様化によるブラウザ決済比率向上で決済手数料を圧縮し収益性を高める構造。

企業の強み

「ふわっち」の主力ユーザーは30〜50代の生産年齢中心世代で、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」に基づき10〜20代より賃金水準が高い層。2026年3月期第4四半期の課金ユーザー1人当たり月次平均課金額は29,833円(前年同期比2.2%増)と増加基調を維持しており、課金ユニークユーザー数の減少を一定程度補完している。

2015年のサービス開始以来蓄積した運営ノウハウに基づき、全配信の画像監視・コメントNGワード監視・通報処理・ソーシャルリスニングを24時間365日リアルタイムで実施。著作権管理団体(JASRAC・NexTone)との包括契約締結、未成年保護措置(月間購入上限・深夜配信禁止)など多層的な健全性維持体制を構築しており、競合が短期間で模倣困難な運営資産となっている。

ROAS・ROIを重視した広告宣伝投資の規律管理を継続し、2023年3月期から2026年3月期にかけて売上高が10,504百万円から14,631百万円へ拡大する中でも営業利益率を概ね13〜15%台に維持。加えて決済チャネル多様化によるブラウザ決済比率向上で決済プラットフォーマーへの手数料圧縮を進め、収益性改善を図る自社固有のコスト管理体制を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高14,631百万円(前期比+6.1%)と増収を達成した一方、営業利益は1,976百万円(同▲1.8%)と減益に転じた。売上原価が715百万円から956百万円へ約34%増加し、販管費も11,068百万円から11,699百万円へ拡大した。

市場環境として動画・ライブ配信市場の競争激化が広告宣伝費の高止まりを招いており、売上成長率がコスト増を吸収しきれない構図が鮮明になっている。営業利益率は14.6%から13.5%へ低下しており、収益性改善の道筋が問われる局面にある。

2026年4月30日に完全子会社化した株式会社バチェラーデート(取得価額3,483百万円)は、審査制マッチングアプリという「ふわっち」と異なる収益モデルを持つ。買収により有利子負債が大幅に増加し財務レバレッジが上昇する点はリスク要因。

一方、2027年3月期の連結業績予想(売上高16,500百万円、営業利益1,980百万円)にバチェラーデート社の業績がどの程度織り込まれているか開示が限定的であり、のれん計上額・償却負担・統合コストの透明性向上が投資判断上の課題となる。

営業活動によるキャッシュ・フローは1,099百万円と前期の1,558百万円から約30%減少した。主因は法人税等の支払額が436百万円から763百万円へ急増したことで、税引前利益の増加(1,704百万円→1,822百万円)に伴う正常な増税分ではあるが、フリーキャッシュフローの圧縮要因となっている。

バチェラーデート買収後は借入返済が加わるため、今後の営業CFの水準維持が財務健全性の観点から重要な監視指標となる。

成長戦略

「ふわっち」の収益深化と隣接領域M&Aによる事業多角化の二軸戦略

新規アイテム・機能追加および定期イベント開催によるユーザー飽き防止施策を継続実施。獲得効率を重視したROAS/ROI管理に基づく規律ある広告宣伝投資と、ブラウザ決済比率向上による決済手数料圧縮で収益性の維持・改善を図る。

審査制マッチングアプリ「バチェラーデート」を運営する同社を3,483百万円で完全子会社化(2026年4月30日実行)。当社のマーケティングノウハウ・エンジニアリソースを投下し成長を加速させ、ライブ配信依存からの収益多角化を実現する。

既存のライブ配信事業に加え、新規事業の収益基盤拡大に積極的に取り組む方針を表明。株式会社アンビリアルの新規連結(2026年3月期)も含め、グループとしての事業ポートフォリオの厚みを増す。

最終更新: 2026年7月19日