事業内容
石塚硝子は1819年創業の容器総合メーカーグループ(連結21社)。ガラスびん・ハウスウェア(ガラス食器・陶磁器)・紙容器・PETボトル用プリフォーム・産業マテリアル(抗菌剤・ガラストッププレート)の5セグメントを擁し、飲料・食品・アルコールメーカーから国際的ホテルチェーン・航空会社まで幅広い顧客層に製品を供給する。
2026年3月期の連結売上高は59,510百万円。東京・名古屋両証券取引所に上場し、愛知県岩倉市に本社を置く。
ビジネスモデル
飲料・食品向け各種容器を自社製造し、直販・代理店経由で供給する製造販売モデル。王子ホールディングスとの合弁(石塚王子ペーパーパッケージング)による紙容器の国内一貫生産、遠東新世紀グループとの合弁(遠東石塚グリーンペット)によるPETリサイクル原料調達など、戦略的合弁を活用してコスト競争力と環境対応力を同時に確保する。
販売価格改定と生産性向上の両輪で収益を維持する構造。
企業の強み
ガラスびん・紙容器・PETプリフォームを一社グループで保有し、清涼飲料・乳製品・アルコール等の顧客に対して容器ジャンルを横断した共同提案が可能。有報では「容器ジャンルを横断したお客様との強固な繋がりを活かしてグループとして共同提案を行えることが営業面の強み」と明記されている。
遠東新世紀グループとの合弁会社・遠東石塚グリーンペットとの連携により、PETボトル用プリフォームのリサイクル材使用比率は50%超と業界トップクラス。2024年4月に姫路工場が竣工し3工場体制(東京・岩倉・姫路)が整備され、安定供給とBCP対応力が強化された。
鳴海製陶の「NARUMIボーンチャイナ」は多くの国際的ホテルチェーン本部と直接商談できる国内外の営業ネットワークを保有。国内外2工場体制で大ロットから小ロット・短納期案件に柔軟対応。
2026年2月には「Tableware International Awards of Excellence 2026」サステナブル部門最優秀賞を受賞し、ブランド価値が外部から認定された。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期56,749百万円を底に回復基調。2026年3月期は59,510百万円と前期比6.3%増を達成し、PETプリフォーム新工場寄与とパウチ飲料充填事業の新規加入が牽引。
営業利益は4,160百万円と2024年3月期ピーク(5,456百万円)からは低水準ながら前期比8.1%増と回復。外部要因として円安進行・諸資材価格高止まり・原油価格上昇がコスト圧力として継続しており、販売価格改定とコスト低減施策の両輪で対応している。
純利益は法人税等調整額の悪化により2,618百万円と2期連続減益。2027年3月期は営業利益3,500百万円と再び減益予想であり、中期目標達成に向けた収益改善の加速が課題となっている。
成長戦略
2027年度営業利益5,000百万円達成に向け既存事業深化と新領域挑戦を推進
溶解炉定期更新完了によりセグメント利益が前期比約3.4倍に改善。生産性向上・コスト低減効果が2026年3月期に本格顕在化しており、CO2削減施策との両立も進展している。
2024年度稼働開始の姫路新工場からの出荷が2026年3月期に寄与し、プラスチック容器関連事業売上高は前期比8.3%増の15,858百万円を達成。フレークtoプリフォーム新生産方式の確立によるリサイクル対応も推進中。
その他事業にパウチ飲料充填事業が新規加入し、セグメント売上高は前期比77.6%増の5,285百万円に拡大。新事業への設備投資(有形・無形固定資産増加額1,876百万円)により将来的な収益基盤を構築中。ただし現時点でセグメント損失(△50百万円)が継続しており、収益化が課題。
2025年4月の中期経営計画見直しにおいてROE目標の前倒しと財務健全性指標・株主還元方針を改定。2026年3月期の自己資本比率は37.8%(前期33.8%)に改善。年間配当は70円(前期65円)に増配し、2027年3月期予想は72円とさらなる増配を計画。
Scope1+Scope2において2027年度までに2020年度対比30%削減を目標とする。ガラスびん生産設備更新時のCO2削減施策を中心に取り組みを推進。長期目標(ISHIZUKA GROUP 2030)ではScope1+2で50%削減・Scope3で25%削減を掲げる。
最終更新: 2026年7月19日

